ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

シンプルハンドルネームズコミュの第七話

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「ただいまソリティア中のため、電話に出ることができません。
ピーッという音の後にメッセージを…」


留守電かよ。


「あのー、サワムラですけど、10階着きましたんで連絡を…」
「なんだ君か。見ての通り…あ、見えないか(笑)とにかく、手ぇ離せないの。また後で」
「あー、待ってください!」
「なぁに。さっき連絡くれたじゃない」
「いや、そうなんですけど、ちょっと聞きたいことがありまして…」


聞きたいこと。
それはこれより上の階にあるかもしれないバイトのこと。


「確か、ドミノ以外に3つのバイトを完了したら特別ボーナスって話でしたよね。
盆踊りのバイトを加えたらすでに3つ完了してるわけで…」
「まわりくどいなぁ、何が言いたいんだい」
「つまり、残り1つのバイトはやらなくてもいいですか?ってことです」


「えーーー!?」

叫んだのはユカだった。
いつの間にかフジタとユカが聞き耳を立てていたらしい。

「なんでなんでー。こうなったら全部やろうよ〜」
「そうだよ、せっかくいい感じのノリなのによー」
と、フジタも加勢する。

「いいから聞けって。確かに他のバイトをやるのもいいかもしれないが、
あくまでメインはドミノだよな。
実は、他のバイトをすることでタイムロスしてるんじゃないか俺たち」


俺たちの会話を聞いていたらしいどじょうひげが口を開く。

「実際のところ結構な時間経ってるしね。ドミノの依頼主もお待ちかねだよ。
サワムラくんの言いたいことはわかった。
残り…多分1つしかないと思うけど、それははやってもやらなくてもいいよ。
やったら報酬はあげる。キミ達で判断して」


よし、これで問題の1つ目は解決。
あとは…。


「で、ですね」
「なに。いい加減切りたいんだけど」
「ドミノ条例ってなんすか」


そう、さっきの盆踊り外国人が言っていた言葉が気になってしょうがなかったのだ。
このビル内でだけ通じる特別ルールがあるということだろうか。


「むあー、電話で説明するのも面倒だな。盆踊り君に聞いてみたらいいじゃない」


こいつ…本当にいい加減だ。
しょうがない、フジタを行かせるとするか。
『たたら踊り』のおかげであいつと妙な絆で結ばれたようだし。


「サワムラくん?聞いてる?切るよ」
「あ、すいません考え事してました」

切るって何回言わせるんだよもう、と文句を言った後しばらく沈黙があり。


「ユカちゃんにチョコもらえるといいね。ハッピーバレンタイン、サワっち」


えええぇぇぇぇ!?

俺が何か言葉を発する前に電話は切れてしまった。




それからしばらくして。


俺はユカと二人でドミノを並べていた。
10階にはバイトの依頼主はいなかった。
ドミノ条例の謎についてはフジタにまかせるとして、
こっちはひたすらドミノを並べることにしたのだ。

それにしても…今日が2月14日だってすっかり忘れてた。
しかも「ハッピーバレンタイン」て。
どじょうひげの考えてることはやっぱりわからん。

さて…。どう切り出したものか。
えぇい、悩んでもしかたない!


「あのさ、ユカ」
「なぁに?」
「いや、今日バレンタインじゃん。ユカは誰かにチョコあげたりしたのかなぁーと思って」


た、単刀直入すぎる…。


「んー、誰にもあげてないなぁ。
自分用に買おうかなぁと思ってたらここに呼び出されちゃったし」
「あぁ、そう…」
「ていうかサワっち、ドミノ…」


どうやら上の空で並べてたせいか列がぐにゃぐにゃだ。
…ダメだ、俺。


ヤケクソ気味でドミノを並べ直している俺に構わずユカは続ける。

「そういえば、フッくんは昨日デートしたんだって」



えええぇぇぇぇ!?

まさかあのフジタが、どじょうひげと相性100%の男が、である。
い、いつの間に…。
思わず手に持っていたドミノを取り落とす。


「さっきね、サワっちがミックス乳運んでる間に聞いたんだけどね」
「うんうん、それで?」

「彼女の都合で昨日デートしたらしいんだけど、もう大変なの。
彼女すんごいお金持ちなんだってー。元彼も社長の息子だったりして。
でもフッくんは…まぁ、あんな感じじゃない。
1回デートするだけでお金飛んでっちゃうんだって」


そうか…それでバイトに誘ったとき即OKしたのか奴は。


「デートの様子をフッくんが面白おかしく話すから聞いてて楽しくて楽しくて。
頑張って長続きしてほしいなぁ〜」


どうやら、フジタとユカがデキてるんじゃないかという俺の心配は杞憂だったようだ。


でも…喜んでいいのかどうか。
何ともいえない気分でドミノを並べていると、


「なんかお腹すいたね〜」
「まぁ、差し入れのドミノピザしか食べてないからな」
「あ、私ねぇ非常食持ってる!」


そう言ってユカが取り出したのはチロルチョコだった。

「ハッピーバレンタイン、サワっち♪」



やばい、うれしい。


たとえチロルチョコだろうと、台詞がどじょうひげと被っていようと、
俺はバレンタインにユカからチョコをもらえたという事実は変わらない。

今後に期待していいのかまったくわからないけど…。



その時、「おーーい」という声が聞こえてきた。フジタだ。

「ドミノ条例の紙もらってきた!
いやー、盆踊り君と予想以上に話が弾んじゃって困った困った。
なかなか本題に入らせてくれないんだ。
そんなわけで俺もまだ中身は見てない」



気づいたら10階のドミノもほぼ並べ終わっていた。

よし、どじょうひげに連絡するか。

ドミノ条例を読み始めた二人を横目に、俺は携帯を取り出した。

コメント(5)

遅くなりましたーーー!!
ギリギリになって本当すみません…。

しかも、あまり伏線回収できませんでした(汗)

みきさん、後はよろしくお願いします!!
ちーこさん、お疲れさまでしたぁ手(パー)

なぬっフジタにお嬢様な彼女がいるなんて!
そして、サワッチはハッピーバレンタインかよ!
くそぅ若いっていいな、ラブラブかよ(笑)!

ほんのりラブが進んで、嬉しいですね。

そして、ついに最終回&最終階ぴかぴか(新しい)
みきリーダーがんばってくださーいハート
わー本当にチロルチョコもらってる、サワっち!
雑談も役に立ちましたね(笑)
そしてドミノ条例!
ありがとうございます、触れてもらって!

なんつって、ドミノ条例のついて、何にも考えてないくせに!!
やべーついに最終階!
なんとか頑張ってみます。。

しかしフジタに彼女が居たなんてっ!
ということは、これで恋愛相関図は、
サワムラ→揺れるハート→ユカ
フジタ→揺れるハート→富豪の彼女
と出たわけで、さあて、ユカのベクトルはどこに向けようかなぁ。
ぐふふ。

ちーこさん、お疲れ様でした!
ちーこさん、お疲れ様でした!!

サワっちが・・・とうとう・・・なんか涙でそう。
よかった。
本当によかったよ。

フジタにも相手がいたとは!
やるなぁ、あいつも(笑)

ドミノ条約の中身が気になりますね。

というわけで・・・

みきリーダー!!
頑張ってください!!
おつかれさまでした〜。

そうですか。
フジタとユカはデキてなかったんですね。
頑張れサワっち♪

サワっちの恋心を皆さん拾ってくれて嬉しいかぎりですよ。

ドミノ条例、いよいよですね。
どんな条例なのか楽しみにしちゃってます(笑)

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

シンプルハンドルネームズ 更新情報

シンプルハンドルネームズのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング