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創作恐怖話〜新感覚恐怖へ〜コミュの【初心者歓迎】みんなで恐怖創作話

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少しでもみんなに創作話を創る面白さを共感していただきたいと思い、こんなトピつくりました☆
みんなでオリジナルのネバーエンディングストーリーを創りませんか☆
もし話が終わったら第二弾も突入します♪
ネバーエンディングじゃないやん!笑

どんな展開もオッケイです♪コメント欄に前のコメントまでのストーリーに合わせて、ご自分で創作してみてください♪一つのコメント欄にどれくらいの長さというのは自由です!
一文でも構いません♪
もちろん長〜いのも素敵です☆
では誰もみたことのない伝説の創作話を皆で創りましょう☆

※個人的に面白いのは好きですが、あまりにふざけすぎなコメントがあった場合削除させていただく場合がありますのでご了承ください。
また他の人と同じタイミングでコメントに話が上がった場合、気づき次第、後ろの方は大変申し訳ないですが削除をお願いします。

では是非気軽に参加してみてください☆
皆様の書き込みお待ちしております♪


現在の登場人物

一階組

デカオ(リーダー) 

ヒロ(撮影照明持たされる)

渉(あまり率先的ではない)

三階組

青ちゃん(撮影大好き) 青姉(肝試しに行くのを反対、肝試しには参加してない)

詠人(冷静)

涼(友達想い)

幽霊

夜神 ゆり子(この病院で出ると噂されている霊)

カメレオン君(ゆり子さんの交際相手、ゆり子さんが死んだあと、それを追って自殺)

コメント(64)

「詠人、涼、俺たちは三階だ!行こう!」

照明を持った涼を先頭に俺たちは三階へと向かった…

「しかし本当に中は綺麗だな…外から見たら廃墟なのにこれは異様だな…」

「…………なにかあるな…こんな廃墟を定期的に掃除する業者なんていないはずだ…人間の仕業か…それとも幽霊の仕業か…」

俺たちは階段へたどり着いた。
階段も、まるで毎日モップをかけられているように

光りを反射している。

病院のリノリウムの白が

ここまで不気味に感じるのは、やはり余りにも不自然に「整然」と「し過ぎて」いるせいだ。

詠人が先頭に立つ。

『キュッ』

「おい!! ホコリも積もってないぞ!!」

…有り得ない

これが、雑然とした光景なら、まだ探検気分を楽しめただろう。

異常だ!! 異常過ぎる!!

それに、俺は気付いてはいけない事まで

気付いてしまった。

さっきの影…これだけ足音がするリノリウムの床で

…無音だった。
――ウワァァァァァァァァァッ!!!!


「なっ・・なんだいまの声」

「もしかして一階組の奴らか!?」
「よし!とりあえず一階に戻ってみよう!!」

「ばか詠人勝手に決めんな」

「は?青ちゃん何いってんだ?」

「いまからすげぇーもんカメラに収められるかもしんねぇってのに」
「馬鹿はどっちだよ!!青!!お前友達と写真と、どっちが大事なんだ!!」

「涼!!よせ!!」

『っせぇ黙ってろオマエラァ!!俺の邪魔すんじゃねぇ!!』

――ドンッ!!


「涼!大丈夫かっ!!」

「チッ 俺ぁ勝手に行かして貰う」
捨て台詞を残して青ちゃんは奥へと進んで行ってしまった。

「涼!! 大丈夫か!?」

「…いって〜、あぁ、押されて尻餅ついただけだから。」

「涼、どうする? 青ちゃんを追っかけるか? それとも一階に戻るか?」

一瞬、考えた後

「詠人、下は三人いるけど青ちゃんは一人だ…青ちゃんを追いかけよう!!」

その頃、一階の三人は

とんでもない物を見つけてしまっていた。

「デカオ…何でこんな物が病院にあるの!?」
「なんでこんなものがあるかだって!?……………そんなのオレに分かるはずないじゃないか…いや以前この病院で起きた事件と繋がってるのかもしれない!!」


本棚の裏の隠し扉を開けると十何体かのミイラが放置されていたのだった…

それを見つけてしまったデカオたちは、しばらくの間、その場で立ち尽くしていた…
デ「ヒロ、照明で部屋全体を照らしてみてくれ」

ヒ「はいよ、スイッチこれかな…」

パッ!

思いの外広いその部屋には放置されて物いる以外にも、四方の壁一面に全身を包帯で巻かれたミイラが直立した姿勢で安置されていた。
三百体は軽く超えているだろう。


渉「すげぇっ!エジプトみたいだ!」

デ「エジプトならまだいいが、こいつら、作られたの新しいぞ。こいつなんか見てみろ、極最近作られたみたいだ。」
渉「これって、本物なのかな?」

デ「…みたいだな。」

ヒ「これって、なんか医療ミスかなんかをゴマカスために…。」

デ「数が多すぎる!! それに、見ろよ!! 奥の方なんて包帯ボロボロだぞ!!」

ヒ「え? あ!! ホントだ!!」

興奮気味なヒロがどんどん奥に行く。

あまりのミイラの多さに、現実感が薄れているのか、全く怖がる気配もない。

デ「おい!! ヒロ!! 照明を持ってるお前が先に行くなよ!!」

その瞬間、照明が唐突に消えた。

渉「ヒロ!? ヒロ!?」
その時誰かが叫んだ!!

「ぐわあぁぁぁっ!!」
デ「おい 大丈夫か!?ヒロ!!聞こえるか!早く照明を!!」


ヒ「デカオか!?今の声は!?ちょっと待ってくれ、すぐ照明をつける!」


そしてなんとかヒロにより部屋が再び照らし出される。


しかしそこにはもう渉の姿は無かった…

デ「渉は…?」
ヒ「えっ?今、デカオの後ろにいたんじゃ…。」

デ「あぁ、さっきまではな…。」

ヒ「いついなくなったかは…?」


デカオは首を横に振った。


ヒ「とにかく、今の声の方へ行ってみないか?」

デ「あぁ、そうだな。青ちゃん達との合流はその後だ。」


二人は顔を見合わすと、声のした方へ歩き出した。
デ「渉ー!!」

ヒ「おーい!! 渉ーぅう!!」

しかし、返事は無い。

デ「…おかしい。ついさっきまで後ろを歩いていた渉が。」

リーダーのデカオの声に焦りが滲む。

ヒ「案外、隠れておどかそうってんじゃ?」

デ「いや、青ちゃんならともかく、渉はそういう事はしないタイプだ。」

ヒ「そうだよなぁ、どっちかっていうと、後ろから付いてくるよなぁ、渉なら。」

デ「…今回の肝試し…失敗だったかも知れん。」

ヒ「え?」

デ「もうミイラを見つけた時点で、夜神 ゆり子さんとカメレオン君の悲恋話だけじゃないだろ!?」
ヒ「確かに……ここはどうやらただの心霊スポットじゃなかったみたいだな…」

デ「実はオレはゆり子さんが実の父親、つまりここの院長に殺害されたのを知っていたんだ…このミイラとなにか繋がりがあるのかもしれない…」


デカオとヒロはさらに奥へと進む。


その頃、二階では
パシャ パシャ パシャ パシャ

「すげぇ!こりゃ心霊写真どころじゃねぇぞ!週刊誌に高く売れそうだ!」


青は当初、三階に直行するはずだったが二階で微かな異臭に気付き、その出所を探しているうちに「第一処置室」と書かれた部屋にたどり着いていた。

そこは、部屋の中央に手術台のようなものがひとつ、壁際には奇妙な道具が整然と並べられていた。
さらに奥の部屋へと通じる扉を入ると・・・

十数体の遺体が簡素な台の上に安置されていた。
どれもまだ殆ど腐敗しておらず、つい最近亡くなったようだ。


夢中で写真を撮っていると、隅のほうにある一体が微かに動いている・・・

「えっ!!!?」

さすがに少々脅えながらその遺体に近づいていく・・・



「・・・!?

 渉? 渉じゃねぇか!!」

全身を包帯で巻かれ、轡をされた渉が台に拘束されていた。

青は思わず写真を一枚撮ると、急いで渉の拘束を解いた。


渉「ややややっ・・・やばばばばっ・・・・」

事情を聞こうにも震えて言葉が出ないようだ。

持っていたミネラルウォーターを飲ませ落ち着かせようとする。



一方、青が三階に行ったと思っている詠と涼は


詠「青〜!!」

涼「青ちゃ〜ん!!」

二人とも、勝手に暴走した青ちゃんに少し切れ気味で探している。

涼「青ちゃん、どこ行っちゃったんだろうね?」

三階の病室を見て回っているうちに、段々冷静になってきた詠人は

詠「なぁ涼、今回は、あまりにも妙だとは思わないか?」

涼に、と言うよりも自分自身に問いかけるように呟いた。

涼「え!? …うん。」

詠「ホコリも落ちてないキレイ過ぎる廃病院の院内、この時点でも異常だよな。」

涼「う、うん。」

詠「それに、青ちゃんを探して病室を見て回ってるけど…。」

涼「…。」

詠「涼も気づいてんだろ!? 今まで廃病院でも肝試しした事があった!! しかし」

詠人は、自分を落ち着かせるように深呼吸をした。

不安そうに涼は詠人の顔を覗き込んでいる。

詠「大抵、窓際に骨組みだけのベッドが山積みされてるのがパターンだった。」

涼「…。」

詠「なぁ、涼。なんでココは!!」

涼「…詠人。」

いつも冷静な詠人の感情が、珍しく高ぶっているのが

涼の口から言葉を奪っていた。

詠「なんで無人なのに、きちんとベッドメイキングされてんだよ!!」
「興味本位で肝試しなんてやめときな!罰が当たるよ!!」

なぜか姉の言葉が頭をよぎった。

渉を介抱しながら、青は

「…姉ちゃん、これって、もう罰が当たってるのか? それとも、これが始まりなのか?」

写真バカとも自覚している青も

流石に自分のテンションが下がっていくのが分かった。
デ「おーい、渉!!」

ヒ「どこ行っちゃったのかな…」

デ「この病院の状態からして、現在でもナニ者かが住んでるか頻繁に出入りしてんのは間違いないな。
渉のあの消え方も単にはぐれたにしては不自然すぎる。捕まって連れ去られたと考えたほうがいいな。」

ヒ「連れ去られた……ここ、ヤバすぎるよ!一旦みんなと合流したほうがいいんじゃない?」

デ「渉をなんとしても見つけないとな。携帯で連絡して集合かけるか。」

デカオはポケットから携帯電話を取り出した。

幸い圏外ではないようだ。

青にかけてみる。

(だいたいこういうときはまともに連絡取れないのが相場なんだけどな…)

ヒ「デカオちゃん何か言った?」

デ「いや、独り言」
その頃二階では

渉「やばい……青ちゃん…多分…まだ近くに…は、早くしないと…」


青「渉!なにを見たんだ!?どうしてこんなことになった!?」


渉「青ちゃん…静かにしないと………奴が…」


カツッ カツッ……

どこからか足音が近付いてくるのが聞こえた…

渉「ひっ…来る!」

青「渉!とりあえず隠れるぞ!!」


次の瞬間、青の携帯が鳴る。

青「こんな時に!!」

青はすぐ携帯を切る。





デ「青に電話したがすぐ切られたぞ!何かあったのかもしれない!!」
デ「まずいな!! 一旦、一階の皆と合流した方がいい!!」

ヒ「う、うん。」

大急ぎで一階まで駆け下りる途中、デカオの足が止まった。

ヒ「どうしt…」

デ「シッ!!」

カツッ カツッ……

デカオとヒロは、お互いに目を見合わせる。

恐る恐るヒロがデカオに向かって聞いた。

ヒ「…ねぇ、メンバーの中に、あんな足音する靴履いてる人って…いたっけ?」

デ「…いや。探検だから、歩きやすいよう全員スニーカー、ゴム底だ。」

ヒ「…じ、じゃぁ。」

デ「俺たち以外の…誰かが…いる!!」
その頃二階では

青「…………………」

渉「…………………」

1秒が何倍にも感じられる時間の中、渉がヒソヒソ声で青ちゃんに耳打ちした。

渉「…止まったね。」

青「…あぁ。」

渉「青ちゃんの着信音にビビったのかなぁ?」

青「冗談で着ボイス、叫び声にしてたんだけど…かな?」
ヒ「デカオちゃん…ちょっと待って…」

カツン カツン

デ「んっ?どうした?ヤベっ、こっち来てるぞ!早く降りよう」

ヒ「い、いや、今気付いたんだけど…俺ら三階じゃなくて一階にいたよね…なのに降りてるよね…」

カツン カツン カツン

デ「……!!俺としたことが。あまりの異常さにやられたか!」

カツン カツン カツン カツン

デ「くそっ。完全にこっちに来てやがる。とにかく階段の途中にいちゃマズい。下の階までいくぞ!」
二人は顔を合わせ頷き
階段をかけ降りた。

下へ向かえば向かう程、生ぬるい空気が辺りを支配する。

幾ら降りようと階段から廊下に続く道がいっこうに現れない。
それでも立ちどまるわけには行かず走り続けた。

そして…

デ『……此所の壁何かおかしく無いか?』

そこにだけ古臭い写真が掛っていた。
黒く長い髪、白く透き通った肌、赤い唇に薄く色づいた頬の女性。
細身で、椅子にきちんと座り膝の上に両手がそえられていた。
そこまでなら普通なのだが、何か光るものがあった。

デ『ヒロ光を当ててみてくれ』

ヒ『はいよ。』

女性の目の所だけ光が反射していた。
デ『…カメラだな。』

ヒ『なんのために…?』
何処となく重い空気が、場を支配する。
デカオはしばらく黙り込んだが、やがて小さく口を開いた。

デ「監視、するため…とか…」

ヒロの背中を得体の知れないモノが這っていく。
背後から、横から、天井から。強烈な視線を感じる。

ヒ「……監視って……誰を………」
三階で青を探していた詠人と涼は、異様な病室に不気味さを感じつつもいっこうに見つからないことに苛立っていた。

詠「まったく、青のヤツ何処行っちまったんだ。自分勝手にも程がある!
あらかた探したし、もうここにはいねぇみたいだな。一度下に戻っか。」

そう言って涼の方を振り返える。

そのとき涼の背後、廊下の突き当たりで何かが動いた。

詠「涼、あそこ照らしてみてくれ。」

パッ

照明がたかれる。
と、同時に向こうからも光が返ってくる。

詠「…鏡か」

涼「あれがゆり子さんが写るっていう…」

詠「多分な。せっかくだ、戻る前にちょっと調べてみよう。」
詠「…ピカピカだな。」

涼「…指紋一つ無いね。」

詠「しかし、病院の鏡ってのは、もっとシンプルなモンだけどな。」

詠人の言う通り、2mはある鏡の回りには精緻な彫刻が施され

無機質な病院の風景から、その鏡だけ浮いているように見える。

涼「…高そうだね。」

詠「ホントだよなぁ。」

詠人が何気なく鏡を指先で触る。

詠「…涼!! ここから移動するぞ!!」

低く、しかし異常な緊迫感を声に滲ませて詠人が静かに叫ぶ。

涼「え? え?」

既に歩き出した詠人を追って、涼も早足で歩き出す。

涼「詠人どうしたの?」

詠「…マジックミラーだ!!」

涼「え?」

詠「鏡に指先を付けると、普通の鏡ならピッタリ指先同士が合うんだ。」

涼「う、うん。」

詠「今の鏡、指先がくっ付かなかった。マジックミラーだ!!」

涼「じ、じゃあ!?」

詠「ここは、ただの病院じゃない!! もっとオゾマしい何かだ!!」

青は音をたてないように注意しながら頭を出して周囲を見回す。

青「…いなくなったみたいだな。

渉もその格好じゃ続行は無理だ。車に戻ろう。」

衣服も靴も取られ、巻かれていた包帯で下半身を隠しただけの渉と青は『処置室』へ向かった。

青「念のためだ、何か武器になりそうな物を持ってくか。」

そう言うと青は整然と並べられた奇妙な道具を物色し始めた。

青「しかし、渉。襲ってきた相手は全員赤い服に赤いローブを着ていたって事しか覚えてないんか?」

渉「う、うん…」

青「まぁ咄嗟のことだからしゃーないか。
全身赤ずくめねぇ、どっかのカルト教団かな…

おっ、これなんかいい感じ。」

メスと短刀の中間のような青く鋭く光る刃物を持って眺めていた。

青「ん?なんか書いてあるな、
『ゾーリンゲン』
ほぅ!外国製か。切り裂きジャックみたいだ。

そんじゃ下戻っか。」

青と渉はそーっと部屋を出ると、足音を殺しながら階段へ向かって歩いて行った。

ちょうど階段に到着したとき

タッ タッ タッ タッ

カシャ カシャ カシャ カシャ

何かが上から降りてくる。

『隠れる!?いや、間に合わない!』

青は意を決して身構えた。

渉は青の後に隠れた。


タッ タッ タッ タッ

カシャ カシャ カシャ カシャ

青渉「………」

パッ

眩しい光が発せられ視界を奪われた。


詠「青っ!こんなとこにいたのか!
渉!?なんで青と一緒にいるんだ?それに何だその格好は?」
詠「…すぐに中止するべきだな。」

互いの状況を一通り報告しあった後、詠人は冷静に言った。

青「賛成!! 流石に俺も真どころじゃねぇや。」

手にしたゾーリンゲンの刃物を弄びながら、青ちゃんも同意した。

涼「…でも、おかしいよね?」

青「ん?何がだ?」

涼「だって、ミイラだよ!? この現代で!?」

詠「…涼!?」

涼「古代エジプトでミイラが作られたのは『死者の復活』が理由なんだよ。」

皆の視線が涼に集まる

涼「死者の魂が、時々帰ってきて、供物を食べたりするために、出来るだけ
  生きてた時みたいに完全な状態で死体を保存してたのが、ミイラなんだ。」

涼の言葉は、青い光を放つ月さえ耳を傾けざろう得ない程

静かな迫力に満ちていた。

涼「今、ミイラを作る事に、何の意味があるっていうんだろう!?』

青「そんなの、分かるわけ無いじゃん!!」

詠「そうだな、分からない。だから…。」

全員、同じ気持ちだった

詠「脱出しよう!! デカオとヒロに合流する!! 全員で逃げるんだ!!」
一階に降りてきた4人は合流して仲間が増えたせいか落ち着きを取戻していた。

詠「デカオちゃんとヒロは一階にいる筈だよな」

渉「うん、その筈。まだ俺のこと探してくれてると思う。」

青「あっ、さっき隠れてるときにデカオちゃんから電話あったんだ。

かけてみるね。」

『…この電話は電波の届かない…』

青「あらっ!通じねえや。」
涼「ヒロも通じない…」

詠「やれやれ、また捜索か。
変なのがいるの分かってるだけに、本当に本気モードでやらないとな。」

青「渉は無理だな。車に戻っていつでも出られるようにエンジンかけて待機しててくれ。あ、着替えは俺のバッグにあるからとりあえず着とけや。」

渉「うん。でも車の鍵は?」

詠「はい、スペアキー。こういうときは預かってんだ。
幽霊以外にも咄嗟に逃げなきゃいけないことが結構あるからな。早いほうがスタンバイできるようにね。」

青「えっ!俺は渡されたことない…」

詠「青は一人で勝手に乗り回しそうだからじゃない?
それに写真撮ってていつもギリギリまで戻って来ないじゃん」

青「うっ、…確かに」

詠「じゃあ渉はここ出てすぐだから一人で大丈夫だよな。

第二回捜索タイムと行きますか。」
詠「俺と涼で一階を端から見て行く。青ちゃんは入り口で待機しててくれないか?」

青「え!? なんで俺が留守番なんだよ!?」

青ちゃんは、口を尖らせ反論する

詠「先ず、青ちゃんだけ武器を持っている。
  次に出口の確保は、こんな状況だと凄く重要なんだ。それに…。」

青「それに?」

詠「青ちゃん、絶対に何かあったら突っ走るだろ?」

青「…ぐっ!!」
その頃、地下1階に間違って降りたデカオとヒロは

完全に迷子になっていた。

デ「…なぁヒロ。」

ヒ『ん?』

デ「革靴の足音をまいたのはイイとして、だ。」

ヒ『うん。』

デ「ここの地下室、広過ぎねぇか?」

ヒ『東京ドーム何個分とかの世界だよねぇ。』

デ「部屋は両側にあるけど、全部屋からっぽだしなぁ。」

ヒ『…!! デカオちゃん!! 正面の部屋!!』

デ「…明かりだ!!」

ヒ『誰がいるんだろうね?』

デ「あんまり、マトモな人間は期待できないけどな。」

足音をたてないよう、静かに光が洩れているドアに近づく。

ソッとドアノブを握り、静かに回す。
そこには一人の白髪の男が

こちらに背を向けて座っていた。

革張りの豪華な椅子のせいで、頭しか見えない。
声の主はゆっくり振り返る。
声の主?
男?女?大人?子供?年寄り?若者?
色々な声が重なっている、一人の声の筈なのに複数の人間の声が重なっているのだ。
声の主は顔が見えない、何かもやの様な物で顔が隠れている。
もやは一色の筈なのに、沢山の色が折り重なっている様で、様々な色に変わる見える。
きれいでも有り、不気味でも有る。
階段を降りた二人は、懐中電灯の明かりだけを頼りに歩いていた。

涼「…ねぇ?」

詠「ん? どうした?」

涼「気付いてた? この床、木製だよ?」

言われてみて、初めて床に目を落とす。

病院の床はリノリウム張りと相場は決まっているが

まるで、一昔前の学校の廊下みたいに、全面が木製だった。

詠「…かなり昔からあるみたいだな、この場所は。」

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