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小説家らしき存在 -常居次人-コミュのリレー小説など。

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はじめまして。新参者ながらトピがないのがさびしかったので、
図々しくもトピ作ってしまいました。

常居先生のように、1行〜数行のリレーでお話を書いていくと言うのはどうでしょうか?まあ着地点は決めず、ダラダラでも良いじゃないですか。もちろん、「3人目と18人目の常居次人は同じ人だ!」とかでもいいじゃないですかw
どうでしょう?

コメント(51)

二度目の参加です。


「時に君、今日はどうやってここへ?」
沈黙を破ったのは、小説家だった。
編集者は慌てふためき答えた。

「あ、歩いて来ました。」
「んな事は分かっとる!
まさか出版社からここまで徒歩じゃなかろう。
こんな辺鄙な所へ、どうやって来たんだね。」

小説家は、編集者に背を向け、原稿用紙の上にペンを走らせながら言った。

「そうですよね、あはは。
え、えっと、坂をずっと下った所のバス停でバスを降りました。」
緊張しているのか、編集者は忙しなく答える。
「そうかい。
じゃあ、車を待たせてる、なんて事はないだろうね。」
「ま、まさか!そんな事できる身分じゃないです!!」
癖毛をふさふさと揺らしながら、編集者は首を激しく横に振ってみせた。

「そうか...なら、良いんだ。」

小説家の声色が微妙に変化している事に、編集者は気付かなかった。
またまた書かせていただきます。
※書き過ぎ??



それからどれくらいの時が過ぎたのだろう?
ほんの5分だったのか、数時間だったのか?
時計に目を向けるのすら出来ないほど、部屋の空気は張り詰めていた。

部屋にこだまするのは小説家のペンの音だけ。
激しいがなぜか軽やかなメロディーにも聞こえてくるペンの音。
がちがちに緊張していた編集者の心を少しだけほぐした気がした。
ほんの少しだったかもしれないが、その気の緩みにより一気に睡魔が襲う。
まるで張り詰めてた糸が切れたかのように。

「最近忙しくて寝てないし、ここまで歩くのすごく大変だったからなぁ・・・・。」

自分に言い訳をし、ゆっくり睡魔に包み込まれていった。
しかし、たとえ2分とはいえ、大作家の眼前で一編集者に過ぎない自分が居眠りをしてしまった事に、気まずさを感じていた。

「すみません…先生は私などよりずっとお疲れだと言うのに。」

随分見え透いた媚びだ。男は後悔した。
しかし小説家は、そんな事など気にしないという風で微笑した。

「私はね、あなた方程疲れないんですよ。そう出来ているんです。」

"あなた方"という言葉に編集者は一瞬疑問を抱いたが、それは編集者一般を指すのだろうとすぐに思い直し、改めて小説家の、見た目からはとても想像できないタフさに感服した。
Web本!!でっかいなぁ・・・(^^;
じゃぁあんまりまずい方向に走れないじゃんΣ( ̄□ ̄;


小説家は彼が何かを言う前にそそくさと台所へ、あたかもようやくとらえた獲物を逃がさないようあわてて餌をとりにいくかのように消えていった・・・

「いちごかぁ・・・好物なんだよなぁ♪」

編集者はそんな彼の表情などには一切気づかずにただ無邪気に胸を躍らせていた。

そんな編集者はふと1冊の本に目を奪われた


「現代片桐概論」






大変勝手ながら次の筆者を指名させていただきますww

やっぱここは管理人の「霧人」さんに・・・(ぉ
カタギリ・・・??
見たことも聞いたこともないなぁ。

一体どんなカタギリの概論なのだろうと
おもむろに手を伸ばす。


先生はまだ来ない。

ぺらりと適当なページを開いてみた。





ご指名有難うございますー。
遅くなりまして申し訳ないです。
「ギリ潮現象…?」
そこには、まるで赤潮のように海が変色している写真が載っていた。

編集者は、見たことも聞いたこともない“カタギリ”なる生物について書かれたその本をどんどんめくっていく。
しかし、肝心の“カタギリ”の写真は、まだ出てこない。
次のページをめくると、「カタギリ」と思われる写真が。
ついに「カタギリ」と対面、っと思った時、

「小説の資料なんですよ。」

突然後ろから声をかけられ、慌てて本を閉じてしまった。
今考えれば、何も悪いことなんてしてないのに。。。

しかし、小説家はいつから私の背後に居たのだろう。
まったく、その気配に気が付かなかった。
それだけ、「カタギリ」に集中してしまったのだろうか?

「さっ、どうぞ。」

小説家の手には、真っ赤なイチゴがたくさん。

「スーパーで買ったわりには良いイチゴですよね。」

さっきまでの寡黙さとは一変して、饒舌にイチゴを誉め始める小説家。
大好物のイチゴを目の前に、小説家の話を半分も耳に入らない編集者。早くその真っ赤なイチゴをほおばりたい!

その表情を見て、小説家はまたニヤリと笑ったのだが
編集者は真っ赤なイチゴに目を奪われ、まったく気が付かなかった。
「あっ、はぁ。。。では、遠慮なく・・・。」

あまりに浮かれていた自分に対する恥ずかしさと、
小説家は、なぜそこまで?っと言った思いで、
きょとんとしてしまった。

小説家の強い視線を受けながら、真っ赤なイチゴを口の中へ。

「イチゴ赤い!!」

あまりの美味しさに、「甘い」が「赤い」になってしまうほどだった。

満面の笑みの小説家。編集者は気づかなかったが、その表情の中には安堵の表情も含まれていた。

「でしょぉ〜、美味しいイチゴを見極めるの得意なんです!
ささっ、遠慮なくどうぞ!どうぞ!!」

あまりの美味しさに、小説家が話してる途中で既に次のひとつに手が伸びていた。

あぁ、美味しい。止まらない美味しさ。

一心不乱に4つは食べたであろう。

っと、

なぜか急に眠気が。。。
おなかいっぱいになったから?イチゴのおかげで緊張の糸が切れたから?

いろいろな事を考えているうちに、編集者は眠りに落ちてしまった。


※すいません、また書き込みです。
みなさーん、ぜひぜひ続けてください!
楽しみにしてまーす♪
編集者は、まだイチゴを握った形のままの手を口元に置いたまま、
椅子にへたりこんだ。少し内股気味なのがやや間抜けに見える。

イチゴの容器を持ったままその様子を見下ろしていた小説家は、その様子を責めるでも笑うでもなく、一仕事終えたという顔でふぅと息を吐いた。その瞳には感情の類は一切なかった。

―さあ、そろそろ自分の仕事をしなくては。

小説家は"自分の仕事"を行なう為、まずは手に抱えたイチゴを台所へ戻すことにした。大丈夫、時間はいくらでもあるのだ。いくらでも。
決意を新たにした小説家は、自分の持つ入れ物から残っているイチゴをひとつつまんだ。そしてほのかな酸味に少しだけ顔をゆがめて、編集者を残して出ていった。


【ごぶさたしておりました。久しぶりに失礼します。】
・・・ジリリリン、ジリリリン・・・

電話の音が、廊下に鳴り響いている。小説家は「チッ」と舌をならし、黒光りしている電話に手をかけた。

「―もしもし?」

相手は編集者の上司だった。彼の携帯に電話をしたが、出なかったという。

「いやぁ、原稿がもう少し時間がかかりそうだから、庭を散歩してきてもらっているんだよ。―上着を着て行かなかったからじゃないかなぁ。―彼ですか?とてもいい青年だよ。仕事に情熱があって・・・なにせ若くてエネルギーに溢れている・・・
―はい、わかりました、どうも・・・」

・・・チン・・・小説家は電話を切った。

それにしてもあの上司、「宜しくお願い致します」の言い方にに嫌に含みをもっていた。
もしかして、あいつ・・・・・・知っているのか?・・・・・・

小説家はイチゴを一瞥して、再びゆっくりと歩き出した。


【初めまして。とても楽しそうでしたので、参加させていただきました。宜しくお願いします。】
―微かな電子音と、振動を感じる・・・

(何だ・・・・・?五月蝿いな・・・って、あれ?)

聞き覚えのあるメロディだ。あれだ・・・ダースベイダーのテーマ。

(・・・・・・編集長!?)


突然、意識がはっきりしてきた。
そうだ、自分は原稿を取りに来ていたのだ。
とりあえず、慌てて自分の携帯をとる。

「はいっ!もしもし!はい・・・はい・・・すみません。
 え、先生ですか?・・・っと」

部屋を見渡してみるが、その先生の姿は見当たらない。

「い・・・今、ちょっとお手洗いに行かれてますけど・・・
 はい・・・わかりました。え?あ、はい、頑張ります。」


終話ボタンを押す。

(頑張れって言われてもなあ・・・)


とりあえず、先生を探さなければ。

「さてと・・・先生はどこかなっと・・・つーか、今、何時だ・・・?」



腕時計を見た瞬間、彼は自分の目を疑った・・・・・・


【はじめまして!何だか楽しそうなので、参加させてください。長々書いてしまった割にはイマイチですみません。】
「12…時?」

日差しの中を歩いてこの屋敷の前にたどり着いたのが、そのくらいの時刻だった。堅気の生活をしていれば食事時である。一瞬訪問を躊躇したので、編集者自身もその時刻は良く覚えていた。

しかしどうだ。
いるはずの小説家を探し、小説家扮するところの「なまはげ」に追われ、“ほんの2分”居眠りをしてから先生の資料を立ち読みしてイチゴをいただき、そして眠くなって……また居眠りだ。
それなのに時計は進んでいない。
止まっているのか?否、先刻も確認したが、腕時計は祖父がしていた時と同じように動いていた。

では…あれから12時間も経ったというのか?


【すみません、ついつい長くなってしまいます…(−−;】
まだ夢の中にいるような、はっきりしない頭の中でこんなことを思い出していた。

常居次人の御祖父は、生物学者だった、らしい。
ある、田舎の中学校で理科を教える傍ら、あることに夢中になっていたそうだ。

それは、動物の標本のつがい、百種類。

御祖父はたった一つを除いて九十九種類完成させた。
最後のたった一つ、それは「人間」の標本である。それを御祖父は最後まで悔やんでいたそうだ。

今でも常居次人は御祖父の大事なコレクションを大事に保管しており、祖父の無念だった「最後の一つ」を作ろうとしている・・・とか。

・・・まさかね。
ミステリー小説じゃあるまいし。

(どうもお初です。なんだか面白そうだったので参加させていいただきます。「小説家らしき存在」は、私のマイベストのなかで1番の作品です。今後とも宜しくお願い致します。)
しかし、そもそも常居次人とは一体いくつなのだろう。
ぱっと見年老いて見えるが、その腰を少し伸ばし、いかにも度のきつそうな眼鏡を外せば、自分と同じ歳くらいの青年に見えない事も無い。
しかし、少なくとも自分が小説に興味を持ち始めたとき、既に常居の作品は世に出ていたと記憶している。これは一体…。

「…どうかしてるな。」
そんな途方も無い事を考えるなんて、寝ぼけているのだろうか。
自分で自分をたしなめるように、編集者は大きく息をはいた。

しかし…その常居は一体どこへいったのだろう。
小説家が必死で書物をしているはずの大きな机には主の姿は無く、
物音の類も聞こえない。
ただ静かな部屋に、時計の針の音がしているだけだ。
廊下には電灯があるものの薄暗く、建物の風合いもあいまって少し怖い。
「まあ…俺がちょろちょろしても仕方ないしな。」
言い訳の様に声に出して、編集者は先刻まで自分が居眠りをしていた椅子に腰掛けた。

もうどれだけ待っているのか、忘れそうな程時間が経っていた。
時計を見るのもおっくうになっている。それはまるで、自分が何をしに来たのかすらも忘れてしまいそうな時間だった。


【風邪引きました。皆様ご自愛ください。】
厭に静かだ。

先ほどまでなまはげに追いかけられたり、苺が赤かったり、どたばたしていた時間と打って変わって、時計の時を刻む音さえも遠くに聞こえてくるようだった。

椅子に座って静かにしているとまた眠たくなってくる。何かしていた方が良いだろう、誰も居ない部屋を散策し、背筋を伸ばしたり、先ほど読みかけた片桐の本をぱらぱらとめくったり、誰もいないのを見計らって三点倒立してみたり・・・。

三点倒立した視点の先に、妙なシミを見つけた。はて、このようなシミ、さっきまであったろうか?いや、ただ気づかなかっただけだろう。

しかし、こんなはっきりと人型だと分かるようなのシミが、今まであっただろうか・・・?

【natsumiさま、どうかご自愛下さいませ。】
編集者は震え上がった。
そもそも彼には霊感とかそういうものは一切無かったが、それらのものにはめっぽう弱かった。いや、正確にはそんなものが無いから余計に怖いのかもしれない。

ただ、今彼が感じている恐怖は、そういった未知のものに対するものではなかった。そこには見紛う事無き人型が、何度見間違いだと言い聞かせてもごまかしきれない程はっきりと写し出されていたのだ。

「……いや、いや。落ち着け落ち着け…。」
気を紛らそうと、あちこちに目をそらす。しかし、壁の鏡や真夜中を指している時計、漆黒の闇に包まれた窓の外が視界に入り、その度に震え上がるのだった。

その場に留まっている事に耐えられなくなった編集者は、薄暗い屋敷の中を、小説家を探して歩き出した。
「せんせぇ〜い……どこですか〜?」

そんなすっかり腰が引けている編集者を、物陰から見つめるひとりの男があった。無論、彼が探している小説家だ。 彼に見られているとも知らず、編集者は邸の奥へと進んでいく。
そう、それでいい…。小説家は、静かに編集者の背中を追った。



【夜雀亭さま、ありがとうございます。
仕事多忙につきすっかりゴブサタしましたが、その頃の風邪がなおって、最近またひきなおしました(−−;;】
「せんせ〜い、せんせぇえ〜い・・・。」

壁に付けられているクラシックなデザインの電灯が、ちかちかと点滅し始める。その点滅が編集者の恐怖をさらに駆り立てた。

いくら呼べども返事がない。彼の声も段々覇気を失ってきた。
この館には空気の逃げ場がないのか、厭に湿っぽく、非常に蒸し暑い。

編集者は疲労を感じた。
どれだけ歩いただろうか。暗闇と蒸し暑い中を歩いた所為か、
厭に汗を掻く。下に着ていたシャツが汗でびっしょりと濡れている。
編集者は、着ていた上着を脱いで、ポケットからハンカチを取り出し額をぬぐうと、深いため息をついた。

「はぁ・・・。」

もう、諦めて戻ろうかと思い、ふと、うつむいていた顔を上げると、奥の部屋の扉が少し開いており部屋の明かりが漏れている。

『・・・先生だろうか?』

編集者は暗い廊下をふらふらと、光に誘われる虫のようにして部屋に近づいていった。
編集者は、誘われるがままに部屋に入った。

そこは、10畳ほどの部屋。しかし、何一つ無い部屋。
そう、窓すらない。

あるものと言えば、編集者を誘い入れた蛍光灯があるだけ。

「なんだ、ここは・・・」

好奇心と恐怖心と疑問が渦巻き、編集者は確実に混乱していた。
そんな編集者が、一歩・二歩と部屋に足を踏み入れた刹那。

「バタン。」

突然扉が閉まった。

あまりの勢いに、転びそうになるのを必死にこらえて扉の方を振り返った。
とっさに、扉を開けようとする編集者。
空かない。
こういう展開では空くわけが無い!
職業柄のせいか、こんな時までミステリー小説的なことを平気で考えてします。
その事に気付き、ふっと笑みがこぼれた。
っが、次の瞬間ものすごい恐怖心に襲われた。

「俺、殺されるのか?最後の1体になるのか?」

ものすごい恐怖で緊張してきた。
しかし、その思いとは裏腹に、またも強烈な睡魔が。

「これは疲れなんかじゃない。何か盛られたに違いない。」

すでにミステリー小説の登場人物になりきっている編集者はそう考えずにはいられなかった。

薄れていく意識の中、部屋を見渡すと必死に消そうとして消えなかったシミらしきものが壁中に見えるではないか。

「・・・・模様じゃないよなっ」

その思いを最後に、編集者は床に倒れこんだ。
「君、おい、君!」
作家は廊下で寝ている編集を、強く揺さぶった。

「出たなゴディバ男爵・・・!」
「は?」
「食らえ!お水!」

「いい加減にしたまえ!」
作家の怒号で編集は、はっと気づいた。
・・・夢?
また寝ていたのか。

「席をはずしたら急にいなくなったり、今度は廊下で寝るなんて君は本当に仕事する気があるのか!?」
「す、すみません。」
「疲れているのは君だけじゃないんだ、もうすぐ原稿も書き上がる。部屋に戻りたまえ。」

全く、どうかしている。
編集失格だとかそれ以上の問題だ、疲れているとはいえ廊下で眠るなんて・・・。

しかし、妙だ。部屋のレイアウトが変わっている気がした。
壁があったところに本棚があり、ソファーがあったところにテーブルがある。テーブルはなかったような気がしたが・・・。
しかも、不思議なことに時間はというと今度は5分ほど戻っているではないか。人型の染みは、というと本棚があるため見えなくなっている。

一体どうなっているんだ・・・?
“常居次人”はくるりと編集者に背を向けた。

―やはり少し無理があったか?
作家は、自身の書き上げた小説よりも、よほど陳腐な先般の言い訳を悔いていた。

無論、編集者の頭が本当にイチゴになっていたわけではない。
但し編集者を「例の部屋」へ追い込んだのは、紛れもなく作家だ。
事に及ぼうとしたその時、眠るはずの編集者が暴れ出したのだ。

「苦肉の策、だな。」
思わず口に出した作家だが、まだ混乱している編集者にその声は届かなかった。

ともかく判った事は、
この男が極度の怖がりで、極度のイチゴ好きだという事だけだった。

早くしなくては。早くこの男を……

/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/

ご無沙汰しております。
とりあえず、如何様にも料理いただける形でストップしてみたりw
SFか、サスペンスか、はたまた「釣りの朝」系かw
「全く、これでは出来るものも出来ない。
もうすぐなんだから。」

作家は重い何かを口に含んだような言い方をした。
ただでも時間が無いのにというような
焦っている感じが編集者にもよく伝わってくる。

「はい、すいませんでした」

バタリと扉を閉める。
やばい。怒っている!!
だよなぁ、「廊下寝」だもんなぁ・・・

大人しくソファーに座った編集者は
もう一度部屋を見渡した。
やっぱりこの部屋のレイアウトが変わっている。
確かにこの向きで、このテーブルがあったはずなのに。
何で変わっているんだ?


・・・はっ!もしかして俺は超能力者か!?
人型の染みが気になるから無意識のうちに本棚で
隠れるようにしたのかも!
時間だって戻ってるし!

ようし、もっと時間を戻してみようか
ぬぅううううん。時間よ〜戻れ〜


・・・

・・・

・・・


みたいな、な。(笑)
欲しいけどないんだよね。超能力。
お時間様じゃあるまいし。
時間なんて戻るわけが・・・

でも

ほんとに、何でもどってるんだ・・・?

--------------------------------------------------------

どうもいつも拝見させていただいてばかりで申し訳ありません。
楽しく読ませていただいております。
変な展開にまわしてすみません!
混乱している編集を尻目に作家は安堵のため息をついた。

『念のためと思い、時計を止めておいたのだが、どうやら短針の調整ダイヤルを戻してしまったようだ・・・。だが、何も彼は気づいていない。それが救いか・・・。』

時計を止めたのは作家だ。眠り薬の入ったイチゴを食わせ、部屋の人型のシミで強力な暗示をかけて、あの部屋に誘い込み、その隙に部屋の配置を換えて事の準備をした上で戻り、再び編集者にもう一度・・・。

しかし、予定が狂ってしまった。まさかここで編集が暴れるとは思っていなかったからだ。時計のことは良い、事が順調に進めばどうでもいいことになる。

さて、もう一度どうやってあの編集に眠り薬を飲ませるか・・・。

「そうだ。」

何か名案がひらめいたようだ、手をポンと打つと、そそくさと奥の暗がりへと消えていった。
そんな事はお構いなしに、自分が超能力者だと思い込んだ編集者は、すっかり興奮しきりだった。
もちろん編集者とて、多少変わり者ではあるが立派な大人である。平常であれば「自分が超能力者になった」という非現実且つ非日常をそう簡単に信じるような事はない。

しかしそれまでの数々の奇妙な出来事が、その思考の背中を押していた。
この屋敷に来てから起きたすべての事は、自分が超能力者として覚醒したから…そう考えれば説明がつく。そうやって無理にでも説明をつければ"怖くない"。

編集者は自分に暗示をかけるように瞼を閉じていたが、ふと空気の揺れを感じて眼を開ける。目の前の机で執筆をしているはずの小説家は…居ない。人の事は言えないが、全く腰の落ち着かない小説家だ。もっとも、その行動力(?)があれだけの小説を書くことが出来るネタを呼んでいるのかもしれない。

きっとトイレか何かだろう。
そう思ってふと書斎の端に目をやる。大きな本棚の本を日焼けから守るために、部屋の中にフロアを仕切るようにカーテンが垂れている。そのカーテンがフワリと1ヶ所盛り上がった。…先生が資料でも探しているのか?

しかし。

…ふたつ。
…そしてもうひとつ。

……3人いる?!
何故だ?部屋のレイアウトが変わっているし、先ほどまでなかったはずの場所にテーブルがあったり、時間が戻っていたり・・・。自分では理解の出来ないことばかりだ、ミステリー小説に中に入ってしまったのではないかと、錯覚するほどだ。

そうか、まだ夢の中か、ミステリー小説の中にいるのだ。だったら、これ以上何が起きても不思議じゃない。
もしかしたら、常居次人は3人兄弟で、邪教の儀式を地下で執り行っているのかも知れないではないか。きっとそうだ。

アレは3人兄弟の常居次人に違いない。そう言い聞かせて、近づいて声をかけることにした。
先生?先生?

「はい?」

横のドアが開いて、先ほどまでカーテンの向こうに3人いるはずの常居次人が現れたではないか。
予想だにしない展開に思わず肝をつぶした。

うわー、どきどきしたー!
「何が?」
だって、あそこでカーテンとかもりあがってんだもんー!

「ああ、アレ?」
作家は、カーテンをめくると、そこには、キューピー人形のようなポーズでランニングシャツにブリーフをはいた自分と背丈が同じくらいの「片桐」の剥製が3体並べてあった。

「!?」

祖父が、生物学者でね、ああいうモノがそこら中にあるんだ。
ちょっと、物置を掃除していてね、暫定的にここに置いてあるんだ。気にしないでくれ。

小説家はテーブルの上にウィスキーのボトル、そして実験器具を、置いた。

「祖父が生物学者の傍ら、田舎の中学で理科を教えていてね、こういう実験器具もあるわけだよ。時折こうやってグラスの代わりに使っているんだ。祖父が昔からこうやってお酒飲んでいたのを真似てね。」
と、ビーカーに琥珀色のウィスキーを注ぐ。なんだかそれが、ウィスキーに見えなくなったのは、実験器具の仕業だろうか。

君もいける口だろ、ささ、遠慮せずに。仕事中だから?はは、君も堅いな。少量だったらいいだろ、スポイトもあるぞう?
それに、もうすぐで書き終わるんだ、ゆっくりとやっていてくれたまえ。

グラスならぬビーカーとスポイトを差し出された。
まあ、まだ夢の中だろう。少しぐらい飲んじゃってもどうせ夢だ、編集者は促されるまま、スポイトでウィスキーをぽとぽとと口の中へと滴下していった。
離れて見ると一点の光も、目を近づけると少し眩しい。
どうやら壁の向こうは部屋だ。
さっきと同じ、何もない部屋。
しかし一つ大きな違いがあるとすれば、その部屋には窓があった。
どうやらはめ殺しのようだ。

光はそこからのものだった。

編集者は明るさに慣れてきた目を穴にもう少し近づけた。

「ん?」

太陽の光にしては変だ。
外の景色は既に日没後でまったく伺えない。
なにか、近くからライトか何かで照らしているような、そんな光だ。

「車?」

私はガリ勉東大生(元)、しかししがない一編集者。
車を待たせておくほどの身分ではない。

その車にはてっぺんにライトがついている。タクシーだ。

「なんでタクシーが常居先生のお宅に?さては先生原稿できたらどっか遊びにでもいくのか?わぁー!いいないいな」

編集者はそんなことを楽しげに想像したがそういえばお手洗いをお借りするのだった。

夢とはいえちょっぴりトイレに行きたい気がしてきたぞ。
まずい こういうときは現実でもトイレに行った方がいい時だ。
夢から覚めてトイレに行かなくちゃ。


___
初めましてで長々とすみません。
すっごく面白そうでしたので参加しちゃいました。
つづけましょう!
でも、そう言えばトイレはどこだ?
先生からトイレの場所を教えてもらっていなかった。

僕(編集者)は、とりあえずその辺のドアを手当たり次第
開けてみることにした。

ここも、ここも、あれ、ここもだ。

先生は異常に用心深いのだろうか、ほとんどの部屋に
鍵がかかっている。

・・・ああ、トイレに行きたい。

いくつか試しているうちに、一つのドアが開いた。
しかし残念、そこもトイレではなく物置だった。
開けたドアがぶつかったらしい、立てかけてあった
竹馬が、倒れ掛かってきた。
なんと、漆塗りの上物だ。

【参加させていただきました。よろしくお願いします】
「おっ」

編集者は床に倒れている竹馬を手に取った

(竹馬かぁ なつかしいな
これ持ってストリートミュージシャンやってたっけ
観客が一人しかいなくてさ
しかもそいつ全然反応しないの
気に入ってたターバンだってあげようとしたけど欲しがらなかったし
まだ、上手にのれるかな)

昔の思い出に思いをはせ、あの頃はいつもの安いやつしか使っていなかった編集者は初めて触るような漆塗りの竹馬をしっかりと両手に持ちに足をかけた

______
ちょくちょく続けてゆきましょーう♪
「・・・よっ・・・とっととと。」

気分が悪いのでまだぐらつくが、まだまだ乗れるじゃないか。
股の裏側に緊張で固まるのを感じる。足の裏に力を入れ、しっかりと竹馬を掴み
部屋の中をグルグルと回り出した。

コツを取り戻してきたか、面白いように竹馬で部屋を回る。
段々気分も高揚してきたか歌を歌い出した。

「たーけーうーまーじょうずでしょ♪」
「公式ライセンス♪あったらいいのにな♪」

「ニッポン竹馬連合会♪俺だけ準会員♪会費が高い♪」

「たけうまがーうまいんですー♪ターバンがー似合うんですー♪」
「あなたにとってーちょーどいいーヒーローで居たいんです〜う〜♪」

ノリにのってきたか竹馬から降りると竹馬の一本を身長計のようにして
「百七十六円!!」
今度は竹馬をバズーカのようにして
「どーん!!」

どーんという声が部屋の中に響くと編集者はふと我に返った。

「何をしてんだ、俺は・・・。」

冷静さを取り戻し、一息吐く。
ふう。こりゃきっと明日は筋肉痛だな。
そうだ、俺は竹馬で遊んでる場合じゃないんだ、原稿を持っているんだ。
落ち着いていたら再び気分が悪く為ってきた。

しかし、トイレは何処だ?まあいい、この竹馬に乗って捜すことにしよう。
薄暗い廊下をコツコツと音を立て歩いていった。
暗い廊下に竹馬のコツコツという音だけが響く。
さすが漆塗り、上品な音だ。
と思ったとき、ふっと竹馬の足元がもつれた。
先ほどのスポイトで飲んだウイスキーが効いてきたようだ。

いや、ウイスキーをのんだったのは夢だったのか?
とりあえずトイレだ。

あ、あの突き当りのドアが、トイレじゃないだろうか。
編集者はドアをあけた。

そこには、妙に人気のない好青年が立っていた。
「マ、マネキン?!」
いや、まさか、最後の剥製「人間剥製」は既に作られていたのか?
見たところ、それはどう見ても人間で、決して片桐の剥製には見えない。

ウィーン、と妙な音を立てて、好青年が動いた。
「機、機械か?!」
剥製ではなく、機械化されたマネキンか何かのようだ。

「オハヨウゴザイマス、ナンテ爽ヤ・・・カ・・・ボンッ!」
好青年はオーバーホールした。

よく見ると、まわりにはたくさんのマネキンが立っている。
好青年以外
「みんな女だ・・・」
ふと編集は思った。

『オーバーホールって分解整備のことだよな・・・?』

女マネキンに囲まれて、壊れた機械化好青年を直すことにした。
編集者は悩んだ。

(…どうしよう。ま普通に考えればお金だけど、…いやでも折角だからお金じゃ買えない様なのがいいな。何があるかな?…)

「あと5秒」
「えぇっ!?」

好青年は腕時計を見ながらカウントダウンを始めた。

「・4・3・2・1…」
「わぁ〜!!お金お金っ!!」

一瞬、二人の間に静寂が訪れた。

「――お、コンマ2秒だな」
「アブねぇ〜」
「あとコンマ2秒で地球が爆発する所だった」
「アブね!!アブね!!」

編集者は大袈裟なジェスチャーで驚いた。

「なんだよ!!そんなダーティーな裏設定があるんなら前もって言っといてくれよ!!」
「悪い悪い」

好青年は悪びれた風もなく言って、スラックスの後ろポケットから財布を取り出し、

「はい。五千円」

お札を一枚出してきた。

「いらねーーっっ!!!!」

編集者はまたもや大袈裟なジェスチャーで叫んだ。

「なんだ。いらないのかよ」

好青年はお札を財布に戻そうとした。

「そうじゃなくてよ!!」
「はぁ?」

好青年は訳が分からないという顔をした。

「三つの願いだべ!?何でも叶うんだべ!?だったらもっとこう…」

編集者は両手で大きな山の形を作った

「あぁ〜あぁ〜!!」
「そうだよ〜!!」
「一葉に変わったんだっけ?」
「そうじゃなくてよ!!」

編集者は少し疲れ気味になり、

「…今のジェスチャーで何を納得したんだよ」

と言った。

「なんだ。大金が欲しかったのか。なら始めからそう願えば良かったんだ。俺はお前に言われた通りに出しただけだぜ」
「…その割には生活感が滲み出た出し方だったけどな」

編集者はボソリと言った。

「で、どうすんだ?2つ目の願いは大金か?」


どうやら1つ目の願いをやり直してくれる気は無いらしい。
2つ目の願いは慎重に選ばなくては。


――2つ目の願いは…



【スミマセン。願い1つ分だけ書くつもりがだいぶ長くなってしまいました。完全に二人のコントになってますね。】
(下手なことを言っちゃあもったいないからなぁ……)

「じゃあ…女!美人がいい!」
「美人か…ちょっと待て」

好青年はそう言うとドアの方向に向かっていった
(お?期待できるんじゃね?)
編集者の胸に淡い期待が広がった
(美人と何しよう…映画?レストランで食事?ハンズで買い物?……むふふ)

「ん」
気がつくと好青年がすぐそばにいた
時間はそれほど経過していない

その好青年の隣には美人がいた
長い髪、整った目鼻、微笑んだ口元
そして毛穴のひとつも見えない美しい肌

「すげえ……理想の美人だ…っておーいッッ!」
編集者は美人と好青年を張り倒した!
怒りに任せての所業だったために案外力が入り、二人は部屋の角まで吹っ飛んだ

「マネキンじゃ意味ねぇんだよッ!マネキンじゃッ!」
張り倒された好青年たちは部屋のマネキンにぶちあたり、さっきの美人はまじってわからなくなってしまった

「この中で一番いい女だったのに……」

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小説家らしき存在 -常居次人- 更新情報

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