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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのスコーピオンズ「狂熱の蠍団〜ヴァージン・キラー」

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Scorpions「Virgin Killer 1976年独
 
スコーピオンズ「狂熱の蠍団〜ヴァージン・キラー」
 
[A]
1. Pictured Life 03:21
2. Catch Your Train 03:32
3. In Your Park 03:39
4. Backstage Queen 03:10
5. Virgin Killer 03:41
[B]
6. Hell Cat 02:54
7. Crying Days 04:36
8. Polar Nights 05:04
9. Yellow Raven 04:58
 
クラウス・マイネ(vo.)
ルドルフ・シェンカー(vo.g.)
ウルリッヒ・ロート(g.)
フランシス・ブッホルツ(b.)
ルディ・レナーズ(ds.)
 

ドイツから現れたスコーピオンズが70年代に残した3枚の名作、In Trance、Virgin Killer、Taken by force。
 
中でもこの4枚目「ヴァージン・キラー」は、全編にみなぎるテンション、曲のクオリティ、オリジナリティ、哀愁を帯びたメロディ、ギタープレイ、いずれを取っても充実、傑作中の傑作だ。
 
  
70年代のスコーピオンズは最高だった。
 
スカイギターの考案者であり、ジミ・ヘンドリックスから多大な影響を受けたジョン・ウリ・ロートの在籍期間とそれは重なる。
 
哀愁を帯びたメロディー、それでいてハードでアグレッシブなハード・ロックはすばらしい。
 
ルドルフ・シェンカーは、かのマイケル・神・シェンカーの実兄であり、マイケルのUFOとMSGとこのスコーピオンズで、まったくのロック不毛国だったドイツのロックシーンを世界レベルに押し上げたと言って過言ではないだろう。凄い兄弟だ。
 
とりわけ日本での人気は、3大HRバンド(ツェッペリン、パープル、サバス)に比肩するほどだろう。それだけドイツ人と日本人の感性は近いんだな、と認識させてくれたはしりではないか。
 
 
時に、先のHR御三家によって隆盛を迎えたブリティッシュ・ハードロックは、ピンクフロイド、キングクリムゾン、EL&P、イエスらプログレ四天王なども絡めつつ全盛期を迎えたが、70年代も半ばになると、ほとんどのアプローチが出尽くした感があり、シーンはベテラン勢がしめるようになった。
 
かわりに登場してきたのが、アメリカからの英国ハードロックへの回答、エアロスミスとキッスであり、英国においては最後のアイドル、クイーンらだった。
 
そして同じ頃に、良きブリティッシュ・ハードロックへの想いを胸にスコーピオンズが登場したという訳だ。
 
スコーピオンズはキッスの欧州ツアーの前座を努めたりして徐々に知名度を上げてゆく。
70年代に上記の名作を残し、徐々に商業的な方向にシフトし、反発したウリ・ロートを失う代わりに、82年の「ブラック・アウト」で世界的なブレイクを果たすに到る。
 
しかし真にオリジナリティにあふれ、想いにあふれた音を鳴らしていたのは、まぎれもなく70年代の彼らであろう。
 
このアルバムにかぎらず、「ダーク・レディ」「ロボット・マン」「スティーム・ロック・フィーバー」など印象に残る名曲が多く、シングルヒットを生み出せるバンドでもあった。 
 
メロディー・メーカーであり、正確無比かつジミヘンばりに魂と勢いのある名手ウリ・ロート、本作の特にA面にみなぎる暗さは神の兄ルドルフ・シェンカーに拠るところも大きく、そこへクラウス・マイネが粘っこく伸びやかに絡み合う名曲群とパフォーマンス。
 
ウリ・ロートのプレイは後のイングウェイ・マルムスティーンらに多大な影響を与えました。
 
やがてロックはパンクの洗礼を受けることになり、先鋭的なロックは新たなへヴィメタルという勢力に取って代わられ、メインストリームのロックは80年代と共に巨大化、商業化、産業化してゆくことになります。 
 
その意味では、良きブリティッシュ・ハードロックの末路を飾ったのが、ドイツ勢でありアメリカ勢であったことは興味深い。そしてそれらを熱狂的に支持したのが日本のファンであったことも。
 
ハードロック産業化前夜、70年代の良きハードロックのオリジナリティ、奔放なロック本来の熱のようなものが込められた、問答無用の傑作です。
 
”荒城の月” 

 
"Steamrock Fever"

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