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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのブラックサバス「ブラックサバス4」1972年UK

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Black Sabbath 「Black Sabbath Vol.4」1972年UK
ブラックサバス「ブラックサバス4」
 
[A]
1.Wheels of Confusion/The Straightener
2.Tomorrow's Dream
3.Changes
4.FX
5.Supernaut
[B]
6.Snowblind
7.Cornucopia
8.Laguna Sunrise
9.St. Vitus Dance
10.Under the Sun/Every Day Comes and Goes
 
Ozzy Osbourne – vocals
Tony Iommi – guitars, piano, mellotron
Geezer Butler – bass guitar
Bill Ward – drums, percussion
Colin Caldwell, Vic Smith – engineering
Patrick Meehan – production
 
あまりサバスの音楽に縁のなかった方のためにおさらいをしておくと、1970年に生まれたブラックサバスは、レッドツェッペリン、ディープパープルと並んで英国ハードロックの3大バンド、ハードロックの始祖と呼ばれています。
 
特にブラックサバスの場合は、”へヴィーメタル”の元祖、という位置づけでも語られます。 
 
英国バーミンガムの鉄鋼工場で働いていたトニー・アイオミが、鉄鋼をプレスする機械の耳が割れるほどの音の繰り返しから、巨大な音でリフを繰り返す破壊的なへヴィーメタルのサウンドイメージを連想していったともいいます。
 
また工場のプレス機で失った右手の薬指と中指の先をプラスチックのキャップをはめて補ったことが逆に個性的な音を生み出す原点となっていきました。
 
 
メタルの始祖サバスの音を語るとき、先のあげた3大バンドの特色を見ても、ゼップのブルース系ハードロック、パープルのクラシカルな様式美ハードロック、という側面が担わなかったハードロック・へヴィメタルの暗く重くダークな部分をサバスがほとんど受け持った、という言い方もできるでしょう。
 
つまり今日のへヴィーロックからメタル系からスラッシュ系、グランジロックやダークな色を持ったハードロック系のロックのはほとんど全て、ブラックサバスの生み出した音の傘下にあるといっていい。
 
  
そしてゼップやパープルがそうであるように、サバスの音楽の凄さは、今でも、いつ聴いても、新鮮さを失わない普遍性をもっていることです。
 
当時の世の中はヒッピー、フラワームーブメントの最中でした。
英国の貧乏な労働者階級だった彼らは、そんな風潮に思いっきり違和感をぶっつけた。
世の中暗黒だ、そんなにいいことなんてありゃしない、浮かれた幻想なんて糞食らえ。
みんな地獄に落ちろ、悪魔がお待ちかねだ。 
 
誰しもが抱える負のパワー全開のメタルサウンドが圧倒的な支持を得て、時代を超えて人気を失わず、フォロワーを生み続けます。
 
それは暗い顔をしたトニー・アイオミという人が、さえない機械工で指まで失ったころから心に溜めてきた暗く鬱積した気持ち、それを打ち破って世界を驚かせたいという気持ち、が時代を超えて若者の気持ちの代弁として普遍性をもっていたから、でしょう。
 
内面的にかかえた負の気持ちを、正反対のとてつもなく大きな音で表舞台でぶちまける。
溜め込むしかなかった我慢やぶつけどころのない鬱憤、やりばのない怒り、それらはどうしようもないほどのパワーとして溜め込まれ、行き場を探して、へヴィーメタルというひとつの出口をみつける。共感する。
  
既成の音楽にはなかった重く暗く破壊的なサウンドとシンプルで印象的なリフを発明し、なによりオジー・オズボーンというパートナーを得て圧倒的な支持を得てしまうという痛快さ、それがブラックサバス栄光の70年代、オジーのいたサバス時代なのです。
 
 
あまりにも有名な1st、2ndアルバムはブラックサバスの代名詞ともいえる有名曲を抱え、イメージを形成しました。3rdアルバムから更に彼らの音は進化しました。この4thアルバムからはプロデューサーも全3作から変わり、3rdアルバムの路線をさらに進めた傑作となりました。
 
私にとっては3rdと、この4thが優劣つけがたい愛聴盤です。
この4thでは、やはりギターアルバム、という側面は変わっていない、と思っています。
 
それでいて、オーケストラ演奏などスケール感が増している、音のスケール感も宇宙的な広がりを感じさせるものになっています。
 
1曲目から、最高のギターリフと、威風堂々としたオジーのボーカルが、やみつきになる味わいで攻めかかって来ます。
 
3rdアルバムの冒頭の咳き込みに負けないスローでブルージーなスタートでアルバムは幕を開けます。 
 
音域が限られているオジーですが、哀調を帯びたボーカルは他の誰にも真似のできないものです。それを最高に活かした曲が並びます。
 
それでいてボーカルの比重を最小限に絞り、ギターを中心とした渋い曲構成が泣かせます。ニヒルなトニー・アイオミの顔が浮かびます。 
 
全体を通じて感じられる負で暗な感情と、リフやボーカルのすばらしい魅力が、常に同居し両立していることが、サバスを歴史上の高みに押し上げ続けている理由でしょう。
 
3曲目「Changes」ではメロトロンのバラードで印象的でスペーシーな広がりを持つ曲、歌詞も印象的です。まるでセピア色の写真のような名曲です。 
 
5曲目「Supernaut」ではビル・ワードのドラムが大活躍し、ギターが絡む展開がダイナミックです。ブルースジャズバンドをやっていたオジー以外の3人のテクニックもしっかりしています。
 
B面の冒頭を飾る名曲「Snow Blind」。印象的でいかにもなリフとボーカルの応酬、練られた構成、転調、と内容盛りだくさんの大曲になっています。後半にかけての畳み掛けるような重層的な構成がサイケデリックです。
 
7曲目「コニューコピア」はまるで1,2枚目の頃の典型的なナンバーの要素が感じられます。粘りつくような重い音から後半の転調。
 
9曲目はわりと軽快なロックンロールナンバーだがしっかりリフも。
 
最終曲もサバス的なゆったりとした重いオープニングから疾走間ある中盤へ転調、オジーのボーカル、ギーザーバトラーのベース、ビル・ワードのパーカッションそれぞれがフィーチャーされつつ、ギターが全体を貫きます。
 
3rdアルバムと比べると、それほど重くなく、ギーザーバトラーの唸るようなベースが目立たないかもしれませんが、リフの素晴らしさ、曲の完成度、スペイシーな広がり、全体を覆う大人な哀調感、渋さ、そんな個性をもったアルバムです。
 
ブルースロック的な要素が減り、後の様式美路線への気配が少し感じられるのかもしれませんが、ちょうど良い配合で、洗練された音作りになっています。サバスの中でも最高傑作、という見方もうなずける不朽の名盤です。
 

コメント(3)


ブラック・サバス
当時の日本のバンドにもけっこう影響与えたと思う
クリエーションとか リフの作り方やソロの入れ方に感じました
コメントありがとうございますうまい!
 
来年にはオジーのNew albumがでるようです。

トニー・アイオミ
左利きだから 右手でフレットを押さえるのに その指に障害

思い出しましたが
私の知人で同じように左利きで指に・・・・って人がいて かなり勇気もらったそうです

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