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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのエクストリーム 「?sides to every story」【2007年7月レビュー再掲】

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【なぜか消えていたので再掲】
 
Extreme「?sides to every story」1992年US
エクストリーム「スリーサイズ・トゥー・エブリ・ストーリー」

1 Warheads (05:18)
2 Rest In Peace (06:02)
3 Politicalamity (05:04)
4 Color Me Blind (05:01)
5 Cupid's Dead (05:56)
6 Peacemaker Die (06:03)

7 Seven Sundays (04:18)
8 Tragic Comic (04:45)
9 Our Father (04:02)
10 Stop The World (05:58)
11 God Isn't Dead? (02:02)

12 Don't Leave Me Alone - (cassette only) (06:23)
13 Everything Under The Sun: Rise 'N Shine / Am I Ever Gonna Change / Who Cares? (06:57)
14 Who Cares? III (08:19)


ヌーノ・ベッテンコート(g.)ゲイリー・シャノン(vo.)、
パット・バジャー(b.)ポール・ギアリー(ds.)

90'sのHR/HMの最重要バンド、エクストリームの3rd「? sides to every story」を紹介する。

彼らの代表作はなんと言っても2ndの大ヒット作で出世作の「Pornographity」だろう。
 
この2ndからはアコースティックバラード「More Than Words」が全米一位になったし、アルバムも完璧なファンクメタルアルバムに仕上がっていて全く隙のない傑作だ。
 

LAメタルのブームのあとに、それらとは一線を画するボンジョヴィやホワイトスネイクがきて、続けてもっとハードなスキッドロウの「Slave to the grind」やモトリークルーの「Dr.feelgood」などが時代の変化を告げ、ガンズがくるわけだが、そのような80年代後半から90年代にかけてのLAメタル以降のHR/HMアルバムのいくつかの傑作アルバムの中でも、このエクストリームの2ndは5本の指に入る名作だった、とおもっている。
 
それほど完璧な作品だったし、ファンクメタルといいながらもHMには彼らのようなレベルでファンクなものを出せているバンドはいなかったし、たとえばスティービーサラスなど同時代にいくつかいた同系統の作品とくらべても彼らの完成度、飽きさせない丁寧な曲構成、多彩でメリハリの効いた捨て曲なしの曲のよさ、ボーカルのすばらしさ、そしてなによりヌーノのテクニック、かつそれらをすべての要素をコントロールしたヌーノベッテンコートのプロデュースの才能が遺憾なく発揮された作品だった。
 
しかし、ここであえて3rdアルバムを取り上げたいのは、リアルタイムで彼らを聴いてきた者としての思い入れもあるが、なによりも3rdはむしろ2ndよりもエクストリームというバンドの本質と魅力を2nd以上に湛えているアルバムだといえるからである。
 
そもそも彼らはファンクメタルバンド、という枠におさまるバンドではないだろう。
 
バンドの音を決めているのはカリスマ ヌーノだが、彼のギターのすばらしさはソロのテクニックではなく、バッキング(伴奏)ギターテクニックにある。
 
カッティング奏法、スイープ奏法、またソロで見せるスキッピング・タッピング奏法など、いずれも圧倒的なリズム感に裏打ちされた高速テクニックが炸裂するところが特徴で、幼少からギターより先にドラムやベースを弾いてきたことが大きく影響しているのだろう。ソロ早弾きのギターヒーローとヌーノが違うのはそこで、早さやテクニックがリズム感と結びついたバッキングに活かされることによって生み出される強靱なバネのようなリズム、そのリズム感と技術が曲作りに活かされて生まれるHR/HMの枠を超えてゆくようなノリ、それがファンクという形で非常に有効に発揮されたのが2ndだった、というわけだ。
 
つまりファンクありきではなく、ヌーノにとってそれは自らの実力と天性を活かすあくまでそれは選択肢のうちの一つなのだ。
 
そして3rdではそのことが十分に発揮される。まずプログレのような長編3部構成となっているシアトリカルな作りに、2ndの成功で得た自信と信頼がうかがえる。 
6曲目までの1部「Yours」ではファンク・ハード路線、11曲目までの2部「Mine」ではアコースティックでバラードチックな路線、3部「The truth」ではオーケストラを交えた総決算的大円団をむかえる。
 
クイーンの影響を感じさせるハーモニックでシアトリカルなプログレ路線と得意のファンキー路線と、1stからみられるヴァンへイレン的な突き抜けた明るいHMあり、壮大なオーケストレーションありと、2ndでファンクにまとめられていた縛りを解き放ったように、縦横無尽にヌーノの才能と嗜好が満載で、完全に従来のHR/HMの枠を超えた独自の領域に達している。
 
一部「Mine」には粒ぞろいの曲もあり、Rest in peaseやStop the worldなど代表曲もあるのだが、一般受けはせず、今となっては2ndだけ、のような印象があるかもしれないが、そんなことはまったく気にすることはなくて、4thのグランジ的?な路線のアルバムの後に解散してしまった今でも、いまだに根強い待望論があるし、ヌーノのカリスマ性が大復活してくれることを待ち望んでいるHR/HMファンは、ギターファンは多いだろうし、結局ヴァンへイレンのボーカルにまで出世したゲイリーシェロンの声が結局一番エクストリーム的だなと感じることろもある。
 
エクストリーム自体もたまに再結成ライブ的なイベントやってたりして気を持たされていたが、このたびなんとあのペリーファレルのサテライトパーティーなる編成でアルバムが出ることになって驚いた。しかしもともと規格外だし、Funk路線はミクスチュアとだぶる面もなくはないし、4thアルバムはダークなへヴィー路線だったし、ペリーファレルとは、とてもうまいキャリアメイクの一歩になるんじゃないか、という意味でうれしい知らせではあった。JALの機内音楽プログラムでシングルを一曲きいたがニューオーダーっぽい感じで悪くなかった。
 
66年生まれのヌーノは41歳、かれの才能はまだ完全燃焼したとはファンは誰も思っていないし、もう一花二花咲かせてくれることを皆待っているのだ。
 
【2007年7月当時の記述なので、再結成した現在とは食い違う部分もそのまま残しました】

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