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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのザ・バンド「南十字星」1975年US  

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The Band 「TNorthern Lights, Southern Cross」1975年US
ザ・バンド「南十字星」
 
1.Forbidden Fruit
2.Hobo Jungle
3.Ophelia
4.Acadian Driftwood
5.Ring Your Bell
6.Rags and Bones
7.It Makes No Difference
8.Jupiter Hollow
9. Twilight(アーリー別ヴァージョン)
10. Christmas Must Be Tonight(別ヴァージョン)
 
 
リヴォン・ヘルム - ds, madolin, vo
ロビー・ロバートソン - gt
リック・ダンコ - b, gt, vo.
リチャード・マニュエル - key, vo
ガース・ハドソン - key, sax
 
 
個人的に言えば、ザ・バンドの音楽に目覚めたのはこのアルバムだった。
初期の作品と比べて音質がクリアで、曲一つ一つのメロディーがわかりやすく、しみるメロディーがずらりと並んでいる。大人のしみじみとしたタフで切なくもキャッチーなナンバーのオンパレードだ。逆に言えば、渾然一体としたような初期のバンドとしてのライブ感のようなものが比較的薄いともいえる。しかし、逆にそれがこのアルバムの哀愁のような寂寥感のようなものを際だたせている、という気もする。
 
初期2作で神の啓示を受けたかのような魔法の音楽の語り部となり、時代の寵児となった彼ら。アンチ・フラワーだったはずが逆に忌むべき権威化してしまったことへの反発か、葛藤の数作品を経て、拠点ウッドストックも離れ、新設したカリフォルニアのシャングリラ・スタジオで作成された本作。全曲がライブよりもアルバム作成を重視し始めたR・ロバートソンの作。マジックが過ぎた後で、たどりついた先に何があったのか。R・ロバートソンが孤立する形で崩れたバンドのバランス。翌年の76年にはあのラスト・ワルツでバンドは一旦解散することになる。
 
まるで魔法から説かれて、呆然としながらも、あらためて自分自身のことについて、生身のひとりの人間として、歌い始めたような、クリアな音像がそんな手触り感を与えてくれる。初期のにぎやかで軽快な楽しいリズムとは違う、ひとりひとりの男の歌が直に伝わってくる。古きアメリカを歌ってきたカナダの男達が、ついに自分たち自身のことを歌い始めたことも曲の感触を変えているのだろうか。
 
リチャード・マニュエルのボーカルが染みる2曲目の「Hobo Jungle」。ホーンを取り入れグルーブ感がたまらない代表曲のひとつ3曲目の「オフィーリア」(下の映像)。カナダの内戦を絡めて歌った4曲目のこれも代表曲「アケイディアの流木」。何と言っても個人的には6曲目の「おなじことさ」(映像)。あまりにも渋すぎます。曲もタイトルも決まりすぎ。そして、まるでスティーリー・ダンみたいなスムーズなRags&Bonesもかっこいい。とどめはボーナスのTwilight。
 
 
こうして聴けば、彼らが伝統的なアメリカ音楽をロックに取り込んだだけのミュージシャンでは全くないことが良くわかる。見た目とは裏腹の、若くて繊細なメンバー一人一人の心象風景が色濃く反映された曲の数々。主にボーカルをとった3人のメンバーそれぞれの味わい。バンドを解散させてしまうR・ロバートソン、センチなR・マニュエルはバンドを失い酒と薬におぼれ自殺してしまう。絶妙なタイム感のドラムを聴かせた最年長で一人アメリカのリヴォン・ヘルムとリック・ダンコはいち早くソロ活動を本格化させ、再結成の中心となる。
 
ザ・バンドという名の5人がぎりぎりの絆で生み出した後期の傑作、南十字星。初期2名作とはひと味違う味わいをもった一枚。彼らの渋さがより際だつバラード調の曲が多いこのアルバムは、単純にわかりやすくて良い曲がそろっているので、ザ・バンドに入るには最適なアルバムなのかもしれない。
 
"同じことさ"

 
"オフィーリア"、ラストワルツより(2分33秒くらいから曲が始まります)

コメント(2)

ザ・バンド渋いですよね
ビッグピンク、セルフタイトルが名盤扱いされる中
後期の名作と言われているこの作品も聞いてみたかったので
手をつけてみようと思いますわ
そうなんです。
南十字星渋いです。
 
1,2枚目よりも粒だった曲が多いので、絶対、はまるとおもいます。

いいですねー、これからの季節にあってます。

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