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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのフライング・ブリトー・ブラザース「黄金の城」1969年US

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The Flying Burrito Brothers
フライング・ブリトー・ブラザース
 
 
「The Gilded Palace Of Sin:黄金の城」1969年US
/「Burrito Deluxe:ブリトー・デラックス」1970年US
 
 
「The Gilded Palace Of Sin」
1 Christine's Tune
2 Sin City
3 Do Right Woman
4 Dark End of the Street
5 My Uncle
6 Wheels
7 Juanita
8 Hot Burrito # 1
9 Hot Burrito # 2
10 Do You Know How It Feels
11 Hippie Boy
 
 
「Burrito Deluxe」
12 Lazy Days
13 Image of Me
14 High Fashion Queen
15 If You Gotta Go
16 Man in the Fog
17 Farther Along
18 Older Guys
19 Cody, Cody
20 God's Own Singer
21 Down in the Churchyard
22 Wild Horses

 
グラム・パーソンズ(ギター、マンドリン、キーボード、ボーカル)
クリス・ヒルマン(ギター、ベース、マンドリン、ボーカル)
スニーキー・ピート・クレイノウ(ペダル・スティール・ギター、ギター)
クリス・エスリッジ(ベース、ピアノ、キーボード、ボーカル)
+バーニー・リードン(ギター)
バイロン・バーリン(バイオリン)
ジョン・コーネル(ドラムス)
サム・ゴールドスタイン(ドラムス)
エディ・ホー(ドラムス)
ポペイ・フィリップス(ドラムス)
+マイケル・クラーク(ドラムス)
ミス・パメラ(ボーカル)
 
 
フライング・ブリトー・ブラザース、グラム・パーソンズの偉大さはなんだろう。
象徴的なのはバーズのヨーロッパツアーで知り合ったストーンズやブラインドフェイスのリック・グレッチら、異国のR&B、ブルースの本質を探し求めるミュージシャンにパーソンズのファンがいたことだろうか。
 
1946年、アメリカ南部はフロリダのオレンジ農園のお金持ちの家に生まれるも父親が12歳、母親が18歳の時に自殺。ハーバード大学に入り神学を志すもドロップアウト。
  
南部で感じていたであろう人種差別を初めとする社会的な意識、ルーツミュージックとしてのカントリーへの想い、両親を不幸な形でなくした孤独の陰。そして、それら全てのパーソナリティが、純粋に濾過されたように、そのまま反映されたような声。
不器用で未完成で、時に消え入りそうで、哀切きわまりない、どこまでも悲しく青い空のような声。
アメリカの南部や西部の荒野であれば、どうひびくのか、また違った響きがあるのだろう、と想像してしまう。
 
 
いずれにしても、だれにも真似できない、オリジナリティと、胸に迫るような本質的なインパクトを持ち得てしまったパーソンズのカントリーとロックの融合、というミクスチャー。その深い深い孤独な人生そのものをかけた表現力ゆえに、カントリーロックというジャンルの創始者となりながら、だれの追随をもよせつけない孤高の存在として、彼はいまだに屹立している、ということか。
 
 
グラム・パーソンズとしては、ニューヨーク時代のインターナショナル・サブマリン・バンド期、LAに来てのバーズ期に続くFBB期に残した2枚の名盤の2in1CDで、この後にFBB解雇後のヨーロッパ旅行の後のソロ期へと至る。バーズ - FBB - ソロと時系列で、この人特有のパーソナルな深さが濃くなってゆくので、その中間的な本作は、カントリーロックとしては最も充実している、とも言えるかもしれない。 
 
 
本人達は相当”HIPだ”という意識があったかもしれないが、HIPすぎて当時は5万枚しか売れなかった。
しかし言うまでもなく、特に1stの”The Gilded Palace Of Sin”は、全く捨て曲のない傑作。
 
テーマソングのような1曲目では軽いスティール・ギターがロックとカントリーの融合をあくまでHIPな感覚できかせてしまう。退廃都市LAを歌った2曲目、有名R&Bの3,4曲目。特に4曲目は出色だ。
 
R&Bとカントリー、南部の音楽としての絡みあいの中で分かちがたい両者の音楽が、パーソンズを通して自然にとけ合っている。しかもこのR&B、作者は白人のダン・ペンというところが深い。GPという人、つくづく得体が知れない。
 
たそがれた曲の後での5も効いているし、また6、7もいい。
 
そして、ハイライトの名曲「Hot Burrito #1」。
続く#2はブラッククロウズがカヴァーしているのも素敵だ。
 
 
2ndでは元バーズのマイケル・クラーク、後にイーグルスに加入するバーニー・リードンが加わる。
ストーンズとパーソンズの交流から、2ndはロック色が強まる。
 
冒頭のバーズ時代の未発表曲"Lazy Days"が、新鮮。
バーズ時代にクラレンス・ホワイトがボーカルをとった名曲"Farther Along"、そしてなんとミック&キースがパーソンズに捧げたあ"Wild Horses"。ストーンズライクなぶっといエイト・ビートの「Older Guys」。
2stほどの緊張感、まとまりがないものの、やはり良い曲がそろっている。
 
 
ストーンズとの交流がきっかけというと聞こえが悪いが、酒と薬でリハーサルにも来なくなったあげく半ば解雇のようにFBを抜けるGP。出かけたヨーロッパ旅行で、ストーンズとの交流を深め、ストーンズは代表作となる「Let it bleed」や「Sticky Fingers」「メインストリートのならず者」でアメリカ南部音楽を自分のモノにしていく。
 

孤独なミュージシャンの魂が産み落としたカントリー・ロック。 
そして再び今の時代、ロックがパーソナルな内省的なこの時代に、GPの、ブリトーズの音が響く時代が巡ってきているということなんでしょうか。
 

 
 

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