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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのダイナソー Jr.「バグ」1988年US

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Dinosaur Jr. 「Bug」1988年US
ダイナソー Jr.「バグ」
 
1. Freak Scene
2. No Bones
3. They Always Come
4. Yeah We Know
5. Let It Ride
6. Pond Song
7. Budge
8. The Post
9. Don't
 
J・マスシス/J MASCIS(vo,g)、ルー・バーロウ/Lou Barlow(b)、マーフ/Murph(ds)
 
 
J・マスシスの生み出す音はどうやって生まれたのだろう。
1965年生まれ、マサチューセッツ州アーモスト出身、ストーンズ、サバス、ディープパープルを聴いて育ち、82年から当時のアングラの動きであったハードコアパンクのバンド活動を開始。
   
 
3rdであるこのアルバムを最後に、ルー・バーロウが脱退してしまい、4thからはメジャーデビューするので、このアルバムまでが初期といえる。そして盟友ルー・バーロウとマスシスの双頭体制が生み出すマジックなのか、轟音ギターとボーカルと美メロの割合、配分が、完璧な初期の傑作だ。
 
レノン、マッカートニーとは言わないが、轟音ギターの配分が多めで、マスシスのヘタウマボーカルが適度にまぶされていく感じ。後のアルバムよりも歌いすぎていない感じが絶妙だと思う。
 
 
ソニック・ユースのサーストン・ムーアに見いだされて、アングラ・ハードコアの最重要レーベルSSTの契約を得た彼らだが、ブームに流されず今に至るまで長く人気を保ち続けている理由はなんだろうか。おそらくは、マスシスが聴いて育ったストーンズやサバスやパープルを初めとするUKクラシックロックに通じるセンスと、独自の揺るがない世界観を確立していることが挙げられるだろう。
 
もうひとつはマスシスの声質だ。
ニール・ヤングにも比される繊細で弱々しくも高音で存在感のある声。 
諦めているような訴えているような泣いているような怒っているような声。
 
 
全ての悩ましさをハリケーンのように、なぎ倒し吹き飛ばしてしまうような轟音ギターにシューゲイザー系とも共鳴するような轟音の波の中で浮かんで流れているような、泣くような呟くようなボーカルが配されれば、それは紛れもなく我々の心そのもの。
 
自虐的な弱々しさと、居心地の悪さを振り払うようなギターと、どこか安らぎを求めたいだけなのに、とつぶやくような疲れた心を癒すようなメロディー。
 
クラシックロックに裏打ちされたメロディーにのせられた音は、いつまでもエンドレスで僕らの頭の中で鳴り続けるかのようだ。
 
 
ラストの「Don't」が覗かせるもう一つの顔。
レーベルの先輩、ヘンリー・ロリンズばりのゴリゴリ・ハードコアの否定の叫び。
やはり、ニルヴァーナとも共通するように、自虐の歌を歌いながら、そんな状況と自分を変えたい、変わりたい、という悲鳴。自虐の裏返し。同義語。
 
そんな潜在意識が、自虐の歌に潜んでいること、それがぼくらの胸に響き続ける本当の理由だろうと思う。
 
 
日常を生き続けるマスシス。
短く散ったカート。
 
自虐を通り越して、自分を痛めつけ、殺してしまったカート。
ゴルフが趣味のマスシス。
僕もゴルフは好きです。
 
でもそんなの関係ねー。 
 
 

 
 

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