ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

洋楽名盤・新譜 レビューコミュのジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン(1966年UK)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズ・ウィズ・エリック・クラプトン
John Mayall & Blues Breakers with Eric Clapton (1966年UK)
  
1.All Your Love/オール・ユア・ラヴ
2.Hideaway/ハイダウェイ
3.Little Girl/リトル・ガール
4.Another Man/アナザー・マン
5.Double Crossing Time/ダブル・クロッシング・タイム
6.What'd I Say/ホワッド・アイ・セイ
7.Key To Love/愛の鍵
8.Parchman Farm/パーチマン・ファーム
9.Have You Heard/ハヴ・ユー・ハード
10.Rambling On My Mind/さすらいの心
11.Steppin' Out/ステッピン・アウト
12.It Ain't Right/イット・エイント・ライト
  
JOHN MAYALL ジョン・メイオール(vo,kb)
ERIC CLAPTONエリック・クラプトン(g)
JOHN McVIE ジョン・マクヴィー(b)
KEITH ROBERTSON キース・ロバートソン(ds)
  
  
イギリスにおいてブルースロックを最も早く本格的にブルースやR&Bを紹介したのはアレクシスコーナーだが、65年にデビューしたジョン・メイオール率いるブルース・ブレイカーズとグラハム・ボンドをあわせて草創期の3大バンドということも出来るだろう。そしてアレクシスコーナーがチャーリーワッツらを輩出したのと同様にブルース・ブレーカーズもブリティッシュ・ロックを形成してゆくスターを多く輩出したことで知られ、「ジョン・メイオール・スクール」と呼ばれるほどである。輩出した人材は、フリートウッドマックを結成するピーター・グリーン、ミック・フリートウッド、ジョン・マクヴィー、後にストーンズに加入するミック・テイラー、フリーのアンディ・フレイザー、など枚挙にいとまが無く、極めつけは、ここからクリームを結成することになるジャック・ブルースとエリック・クラプトンである。本作は1966年発表の2ndアルバムであり、クラプトン在籍時の傑作である。
   
もちろんブルース・ブレイカーズとしてはブルースを本格的にやるグループであり、クラプトンも在籍していたヤードバーズがローリング・ストーンズに続けとばかりにシングルヒットを狙うようなポップ路線を取り始めたことにたいする反発と本格的にブルースをやりたい、という欲求があって、すでに相当の名声を得ていたにもかかわらず、まだそれほどメジャーでもなかったブルース・ブレイカーズに加入することになったわけだが、そういった硬派な音楽至上主義的な志向は、時代的にも反体制的な態度であり、反メジャー的、であり、ロック的であり、多くの優秀なミュージシャンがそのような志向のもとにブルースロックというものを探求する中で、ブリティッシュロック黄金の時代を形成してゆくことになるのである。
   
そこで本作だが、まずジョン・メイオールという人のブルースに対するフィーリングというかブルースがもつ本質的なグルーブというものをしっかりととらえていることから来るノリ、が全体を支配している。クラプトンよりもスキルの落ちるメンバーであってもその辺りに対する信頼があったからこそクラプトンもこのグループに在籍したのではないか、という気もする。ジョン・メイオールのボーカルはちょっとつたないし、うわずっているが、それがかえってブルース特有の重さや暗さを払拭しており、白人的な?明るく軽いブルースロックになっているのである。
   
そして何よりもこのアルバムを名盤たらしめているのはやはりクラプトンのギターワークだ。はっきりいってこれはギターアルバムである。クラプトン史上最高水準の演奏を聴かせてくれているだけではない。ハードロックを誕生させたルーツとなる一枚だと言っても言い過ぎではない、それほど画期的なアルバムでもある。
   
当時全盛だったサーフ・ミュージックやビート・ロックなどで全盛だったのはフェンダーギターのジャカジャカした音かテケテケした音であり、メロディーラインをなぞる音が主流だった。ギターが、というよりも求められていた曲自体がそのようなギターを主流にさせていたとも言えるかもしれない。しかしブルースを志向したクラプトンは、フレディ・キングも使用していたギブソン・レスポールを持ち出し、イギリスの国産アンプ、マーシャルのそれも小型の50W タイプにつなぐことにより、アンプの出力のめいっぱいのところで出される音の伸びとひずみ、を引き出し、自在に操ったのだ。クラプトン自身はこの時、好きなブルースマンと同じギターを使って、めいっぱい演奏しようという位の意識しかなかった可能性もある。しかしこの組み合わせにより生み出されるファズを主体にした演奏こそが、これをベースに3大ギタリストの後の2人ジェフ・ベック、ジミー・ペイジやポール・コゾフらによって追従され、ブリティッシュハードロックの方程式として確立されてゆくことになるのである。その意味ではブリティッシュ・ハードロックはここから口火を切った、といってもいいのかもしれない。
   
そういうロック史上の意味合いとは別の次元で、ここで聞かれるクラプトンの演奏はすばらしい。何のてらいもなく、惜しげなど全くなしで、これでもかというほどガンガンにひきまくっているのだ。そしてそのチョーキング、ヴィブラートも青リンゴのように青く硬質で若々しく伸びやかだ。後年の渋い枯れたイメージとは違う、若さで攻めてる感じのクラプトンを聞くことが出来る。
    
1.オール・ユア・ラヴ、はオーティス・ラッシュのカヴァー、2.ハイダウェイはフレディ・キングのインスト・ブルースナンバー、6.ホワッド・アイ・セイはレイ・チャールズ、11.ステッピン・アウトはメンフィス・スリムのインスト・ブルースナンバーで2と共にクラプトンは後々までライブで演奏し、ある意味彼の印象を形成したナンバーとも言える。
    
ジョン・メイオールも4,8,11あたりでブルース・ハープ(ブルースハーモニカ)の名手としても名演を聞かせてくれている。
   
この一枚を残してクラプトンはグループを一旦抜け、後にクリームを結成し、ブリティッシュロックの形成に又一役買うことになるのである。
    

コメント(1)

私も好きなアルバムです
いまは、モノラルミックス、ステレオミックス入りの豪華盤でてますね。
ちょっとした色合い違いで それぞれ楽しめます

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

洋楽名盤・新譜 レビュー 更新情報

洋楽名盤・新譜 レビューのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング