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洋楽名盤・新譜 レビューコミュのダイナソーJr. 「Beyond」2007年5月1日発売 US

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ダイナソー Jr. の新譜のレビュー。昨日HMVで視聴。

1. Almost Ready
2. Crumble
3. Pick Me Up
4. Back To Your Heart
5. This Is All I Came To Do
6. Been There All The Time
7. It's Me
8. We're Not Alone
9. I Got Lost
10. Lightning Bulb
11. What If I Kne

ダイナソーの代表作は1988年の「Bug」から1991年のメジャーデビュー「Green MInd」1993年「Where you been」1994年の「Without a sound」の4作あたりかと思っている。そこではグランジに代表される時代の閉塞感をもっとも旨く描写した音が鳴らされていた。どうにもならないフラストレーションと荒れた気分を代弁するような轟音かつガレージっぽいギターと、だけどどうすりゃいいのかわからないし自信もないしやる気もない、ただ立ちつくすような悩める僕らの日常的気分を等身大のテンションで歌うというか呟くJマスシスの声は、まさに時代とシンクロしていた。こんなにやる気のなさそうなのに、心の兄貴(ダメ兄貴)のような存在感だった。情けない僕らに寄り添ってくれるようなギター、それでいいんだと言っているような無気力ボーカル、これが今の時代のブルースなのかな、と思ったりしたモノだ。そういえば当時、ニールヤングmeetsジャンクだったかガレージ、とか言われてたっけ。

でもすこしずつ時代は変わって、悩める若者は10歳年をとり、今の若者の気分は90年代前半とは少し違ってきている。時代への批判や気分などの相対的なものから、非常に細分化された自主自立の芽がたくさん萌芽する時代になってきた、という気がしている。自分たちで好きに色々やってみる、それぞれの芽はどこからかの借り物の域を出ていないか子供じみたモノが多いと思う。60年代や70年代のような音楽的発明のダイナミズムは今後あるのかどうかはわからない。当然そこにはインターネットの介在が非常に大きい。しかしそれらも含めて、新しい自由な時代の気分が始まっていることが感じられる。

そんな時代にダイナソー兄貴の新譜がどう響くのか。興味はあった。さらにオリジナルメンバーのドラムとベースが復帰するという。はたして、その音は。

一聴して、まず代表作4作と比べて非常に元気がよいサウンドという印象だ。轟音でノイジーというよりは昔よりも少しポップでメロディアスか。2曲目、3曲目と聞いていくが、やはり印象は同じだ。あまりダラダラした雰囲気を感じない。僕の好きなダイナソーはもっとやるせない声がたゆたうような止めどない流れるようなギターにのってダラダラと流される優しい音、という感じだったので、この音は少し違って聞こえる。

ニールヤングやダイナソーJrが射抜いた時代の気分はその後グランジからイギリスへも影響し、様々な異形のフォロワーをたくさん生み出してきた。考える大人のロックにとって90年代前半の気分を通り抜けて、それぞれのやり方で消化された音と、そうでない若者の音が、世の中で大きく2分化されているような気がする。当然混じり合う境界点のようなものもあるが、御大自らの音が今元気に聞こえること、昔のように寝そべっているように聞こえなかったことが印象に残った。変わったのはどちらなのか、何なのか。

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