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東京・秋葉原でテーマパーク構想、先端技術は観光資源、ＩＴ大道芸や博物館。2004/11/25, , 日本経済新聞　地方経済面 (東京), 15ページ, 有, 858文字

年内にも推進組織
　東京・秋葉原に集まる最先端の情報技術（ＩＴ）を観光資源として活用する「テーマパーク構想」が二〇〇五年四月にも動き出す。一足先を行く先端技術を街中で紹介。将来は身近な科学実験が体験できるミュージアムも開設する。神田川沿いには屋台やカフェを集め、シャトル船も運航。ＩＴを軸に世界から観光客を呼べる一大拠点に育てたい考えだ。
　年内にも構想を推進する「秋葉原産業観光地化コンソーシアム」を発足させる。千代田区、秋葉原電気街振興会が中心となり、特定非営利活動法人（ＮＰＯ法人）の産学連携推進機構（妹尾堅一郎理事長）が企画全体を統括する。
　日立製作所、ＮＴＴ各社、日本ユニシスなどＩＴ関連企業に加え、旅行商品開発や外国人客誘致に向け、ＪＴＢなど旅行会社、ホテル、航空・鉄道会社、広告代理店なども参加する見通し。
　構想の目玉は先端技術の体験企画。建設中の秋葉原クロスフィールド（今年度内に完成予定）に進出する東京大学や企業、産業技術総合研究所の協力で、開発中の新技術や製品のひな型などを街の各所で紹介する。
　近未来風の携帯端末などを身に付けた「アキバファッション」でロボットや科学道具を使った演出を披露するＩＴ大道芸も同時展開する。体験用組み立てキットの提供なども検討する。
　将来は数万種類の理科実験器具を置き、その場で科学実験が体験できるミュージアムも設ける計画だ。修学旅行生など子どもに興味を持ってもらい、科学教育のすそ野を広げる中核拠点と位置付ける。
　観光情報センターや外国語案内板の整備、段差のないバリアフリーの街づくりも進める。電子部材の専門店や家電量販店の位置、おすすめ製品、開催中のイベントなどの情報を配信し、携帯電話を通じて閲覧できるサービスも準備する。
　千代田区で検討を進める万世橋地区再開発とも連動。神田川沿いにカフェやアジア各国の屋台を集めた多国籍屋台を設ける。産業見本市を多く開催するお台場との直通シャトル船運航も目指す。