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カラスコミュの雀 シアター

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雀先生(通称)による映画情報です。
他メンバー様からの書き込みも勿論歓迎です!

※ネタバレのある書き込みには
「ネタバレあり」と最初に明記ください。
 

コメント(190)

【高輪雀です】

雀シアターもおかげさまで150回を迎えました。
この場をお借りして御礼申し上げます。
さて、150回記念はあの名作のリメイク「犬神家の一族」です。
ネタバレありますが、皆さん御存知なので大丈夫ですよね?

30年ぶりの同じ監督、同じ主演のリメイク──。
評価はすっかり賛否に分かれております。旧作がきわめて完成度が高かったものですから、今回の賛否分かれずして、何れの賛否ぞ分かれるべきや、とは思いますが、概ね旧作支持派はがっかりしているようです。
翁はどうかと言うと──やっぱりがっかりしています。
想定内ではありましたが、旧作をデジタルリマスターしてリバイバル公開してくれないかなどと思ってしまいました。

さて、翁の感想ですが──

1.台詞の間の取り方が悪い箇所が目に付いた
2.俳優さんのパワーが全体的に落ちていた
3.冒頭とラストのシーンが変わったのが気になった

大きく上げるとこのようになります。
旧作とほとんど同じスタイルで製作されているので、つぎに何が起きるかは台詞のレベルで分かります。そういう点で上記1は最初に見たようには決して見られないというハンデはあると思います。

上記2について──

俳優さんが微妙に演技を変えているのが気になりました。
那須神社の神官役の大滝秀治さんは、旧作ではかなりとぼけた、それでいて神官のちょっと見当違いなエリート意識を漂わせたプチ変人を演じていましたが、今回はそういう癖が抜けていました。

「那須ホテル」の女中の深田恭子さんを責めるつもりはありませんが、市川監督は我慢していたのか、やはり歳を取ってしまったのか、よく分かりませんが、旧作ではかなり味があった役だけに残念です。安宿主人の木久蔵さんも残念です。

犬神佐清の手形の指紋照合をした警察の鑑識官。
この役は犬神家、警察関係者、金田一の依頼主の弁護士、金田一幸助などが一同に会した緊張あふれる場面に現れ、まったく場の空気を無視したかのように無駄な明るさを提供する、緊張感を茶化しに来たような役柄なのですが、駄目でした。

古館弁護士──衆人の前で松子夫人が罪を認めて妹達に謝罪した後、息子の佐清はどんな罪に問われるのか、死刑になるのかと等々力警部に尋ねる場面。
言いよどんでいる等々力警部の後方から古館弁護士がきっぱりとそれを否定し、犯人の松子夫人を励ますかのような口調で語りかける場面。
この老弁護士のひたむきな眼差しから、犯人の哀れな宿命を憂い慰めようとする気持ちが手に取るように伝わる名場面。これを聞いてから松子婦人は毒入りタバコを吸うのですが──あかんかった。
思えば旧作は、どんな脇役にも輪郭のはっきりしたキャラを与えていました。陰惨で悲しい運命の物語にひねりや笑いを与える名演出でしたが、新作はあまり笑いも起こらなかったようです。

最後に石坂浩二さん。
「犯人は──貴方ですね」と言う場面はさすが。
照れたような、遠慮するような、それでいてずばり核心を突いた発言をする金田一耕助の心情が今回も十二分に読み取れました。でも、他の台詞の間がとても気になりました。

上記3について──

旧作はプロローグが溶暗していく(ゆっくりと照明を落としていく)と、突然白黒のタイトルとテーマ曲が流れました。
30年前、この重厚で不可解なプロローグから、あの大野雄二さんの名曲に転じた時は、その流れと切替の妙に背筋がぞくぞくしたものでした。
今回はタイトルの前に道を歩く金田一耕助を映し出します。

旧作ラスト、報酬を渡して礼を言いながら金田一耕助を慰労する古館弁護士。
野々宮珠世や皆が駅まで見送りに来るからと話すと、僕はそういうのは苦手だから困ったな、このまま帰るわけには行きませんか、と尋ねる金田一耕助。
あんた、そりゃあんまりだ、と言いかける古館弁護士のそばの電話が鳴る。
その隙に立ち去る金田一。受話器を持って振り返り、唖然とする古館弁護士。
金田一耕助は下駄を鳴らしながら那須駅のホームを走る──。
新作はなぜか一本道を歩く後姿の金田一耕助。

いろいろ書きましたが、圧巻は犬神松子が息子佐清と再会する場面。
痛恨の想いに打ちひしがれながらも、息子の生還を心から喜ぶ母親の姿──。
鬼神の仮面を外し、脆い素顔を晒す場面。
息子を思うばかりに我が身を顧みず稀代の殺人鬼となった母親が、我が子には深い母性愛を示すと言うパラドックスで、この物語の中心を描いた名場面であります。
高峰三枝子さんの松子婦人は貫禄があり、時にふてぶてしく、時に強引な演技が秀逸でした。対して、富司純子さんは、悲痛な面持ちを滲ませながら、決然たる覚悟を細身の身体全身で表わします。
まあ、いずれアヤメか、カキツバタ──でありましょう。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

ムービーパロディムービーです。
日本公開して欲しいものです。

http://www.apple.com/trailers/fox/epicmovie/

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「犬神家の一族」の続きになりますが、大阪の友人に送った#151のスレに返信をもらいました。
少しさかのぼりますが、この友人は「ナルニア国物語」や「フライトプラン」にもおもしろい感想を寄せてくれましたので、すでに掲載してあります。
今回の引用文中で松嶋さんに言及していますが、雀も同意見であります。期待以上の名演技を見せてくれました。梅子婦人や竹子夫人も存在感たっぷりでした。
引用文の2については、はてなどこかで…と思っていましたが、そういえばそうでした。5は気がつかなかったですね。

【高輪雀拝】

*-------------------以下引用文---------------------*

高輪雀様

「犬神家の一族」見てきました。雀さんのおっしゃる事は、なる程ごもっともだと思いながら見ていました。

他に思ったことは

1.役者さんの老け具合(ほほのたるみ具合とか)がどうしても気になった。特に金田一、等々力警部、古館弁護士のスリーショットは3人とも若い時から知っているだけに辛かった(旧作を見た時、私は中学生くらいだった筈ですが、当時充分おっさんだと思っていた役者さん達が今の私の年令よりずっと若いのはびっくりしますが)

2.金田一が時々武田鉄矢に見えたり、帽子をかぶると「ノッポさん」みたいに見えた。

3.顔は老けても声は変わらないものだと感心した。

4.女優陣は総体的に良かった。特に松嶋さんがきれいだった。

5.雨の中、屋根の上の死体に駆け寄るシーンで一瞬石坂浩二のずぶ濡れの後頭部が映るが地肌が丸見えでびっくりした。

6.エンドタイトルが流れた時、「ついに市川監督と石坂浩二の名コンビによる金田一物もこれで終わりか」と思ったら少しさびしい気持ちになった。(来年また「悪魔の手毬唄」やってたりして(笑))

7.監督補に手塚昌明さんの名前があった。

てな所ですが、それにしても雀さんの記憶力の良さには驚かされます。私は正月休みの間に旧作のDVDを見直そうかと思っています。
【高輪雀です】

「エラゴン遺志を継ぐ者」を観て来ました。ちょっとネタバレあります。

予告を観てどうも完全に子供向け映画だなあと思いましたが、ファンタジーを見逃さない主義の手前観に行きました。これがなかなか良かったです。
お話はよくあるもので、専制的王の圧制に苦しむ国に反乱軍が芽生え、王と反乱軍が一進一退を長年続ける中、その均衡を破る伝説の戦士が奇跡のように登場するという中世?と魔法の世界です。
こう言った点では、何べんも見ているファンタジー&アクションなのですが、やっぱり高度なFXでちゃんと作ってもらうと、それなりに楽しめてしまいます。

絶対比較されるのが「ザロードオブザリングス」ですが、こちらよりお話が子供向けに出来ているだけに分かりやすいです。
「ザロード…」は原作に相当する物語が広大な分、どうしても消化不良になりがちなんですが、「エラゴン」の方はお話が単純なだけに分かりやすく、短く詰め込んでも前後関係や悪玉と善玉がごちゃごちゃになる心配はないようです。

今回のような翼を持つ欧州式ドラゴンが登場する映画は、過去にもけっこうあって、一番に思い出すのは「ドラゴンハート」です。これは10年位前に公開された映画ですが、ドラゴンの声をショーン・コネリーさんが演じています。不思議な因縁の王家とドラゴンと騎士の冒険のお話です。翁のおすすめです。
もうひとつは2002年の「サラマンダー」。原題は「Reign of Fire」です。これは現代のロンドンに突然ドラゴンが群れで復活するというもので、軍隊を炎で焼き払う猛烈な攻撃力を持つドラゴンにロンドンは壊滅すると言う一種のパニック映画です。お話はいまいちでしたが、ドラゴンの猛威は一見の価値ありでした。

「エラゴン」のドラゴンはテレパシーでライダーと話をします。
今回のドラゴンは女性でその声をレイチェル・ワイズさん(「ナイロビの蜂」「コンスタンチン」など)が演じています。ドラゴンとドラゴンライダーは運命を共有しており、命を掛けたシチュエーションで交わされる会話には、お話ですが何か心の迫るものがあります。ドラゴンは大変精悍で美的で、しなやかで表情も大変良く、ライダーを護る使命感に満ちた勇敢なドラゴンの言動には心惹かれます。
ドラゴンライダーに突然指名されてしまう兄ちゃんは、頼りなく、何処にでも居るような、冴えない兄ちゃんなんですが、これが真のヒーロになると言うのは定番ですから納得すべきところですが、ほんとにぱっとしませんでした。

約二時間の本編は「ザロード…」よりも30分は短く、その関係でちょっと無理のある展開がありますが、その分「ザロード…」のように「?え、今回はここで終わっちゃうの」と言うのはありません。きちんと決着つけてくれます。
翁としては、1800円でもまあ良いんじゃあないかと思います。

【高輪雀拝】

追伸:「シャーロットのおくりもの」も観て来ましたが、あれはダコタ・ファニングさんとジュリア・ロバーツさんが蜘蛛のシャーロットの吹き替えをするのを観に行く映画です。動物CGはわざとだろうけど、表情あんまり作らないから観ていてあまり面白くない。でも、眉根を寄せたり、鼻の下伸ばしたりしたらまずいんだろうなあ…
【高輪雀です】

また、翁の大阪の友人が感想を送ってくれたので無断転載します。
今回は「007カジノロワイヤル」です。

*-------------------以下引用文---------------------*

高輪雀様

「カジノロワイヤル」、本日会社帰りに見てきました。正月明けの連休前に会社の人間と付合わずに映画に行くのもどうかとは思いますが、その方が気楽なもので仕方がありません。
感想は雀さんのおっしゃる通りここ最近のボンド映画の中では大変出来の良い方だと思います。その他で思った事を列挙しますと、

1.最初のアクションシーンがとても良かった。まるで香港映画を見ているような献身的肉体アクションだった。

2.今度のボンドは煙草を吸わない、というか喫煙シーンが全く無かった。

3.ラストで「ジェームス・ボンドのテーマ」を初めて流すのがうまいと思った。

4.ストーリーが大変判りやすかった。(最近のボンド映画はお話しが何かゴチャゴチャしていたので)

5.ボンド役の俳優さんはやっぱり少し貧相に見えた。時折、M本K司っぽく見える事があったので余計減点に思えた(笑)

6.回りの人間が変わらず、しかも時代は現代なのにボンドが駆出しだったのは、実は「ジェームス・ボンド」という名前は落語家や歌舞伎役者と同様に襲名制で、今回のボンドは6代目襲名前だったのではないか、と思った。

7.そういえば、以前製作された「カジノロワイヤル」のボンドも初代ボンドという設定でS・コネリーのボンドは2代目という事になっていた。

てな所です。

※文中の「M本K司」とは友人の勤める会社の後輩です。
角度によっては似ていたかなあ。
【高輪雀です】

「パイレーツオブザカリビアン」の三作目情報です。
今度の副題は「At the World's End」です。

http://movies.yahoo.com/movie/1808713062/info

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「ラッキーナンバー7」を観て来ました。

この映画の場合、ネタバレになると元も子もないので、印象的な感想と映画の仕掛けをちょっとだけお話します。

これは一種の観客をひっかける類の映画です。お話の本質はラストにならないとまず分かりません。製作者の主観的立場から後付け説明があります。これに納得出来るか出来ないかが評価の分かれ目でしょう。翁は「──そうだったのか、なるほどね」の方でした。と言うか、あんまり観ている者に考えさせないようにしてあるようです。迂闊に見ていると後でしまったと思うかもしれません。
冒頭からいくつかの事件が起きて行きますが、モザイク的なプロローグです。とぼけた味もありますが、バイオレンスシーンがけっこう強烈でハードボイルドな点はあなどれないです。

ブルース・ウィリスさんは最近は刑事より殺し屋の役のほうが多いようです。ジョシュ・ハートネットさんだったかな…「ブラックダリア」での悩める正義の警官はなかなか良かったです。モーガン・フリーマンさんの悪役はやっぱりどこかしっくり来ません。この人は刑事役のほうが合っています。女性はルーシー・リュウさんだけなのですが、ほんとにこの人はそのへんの姉ちゃんです。いろんな役柄こなしているのですが、どちらかと言うとドンパチ系ですね、不思議な俳優さんです。

翁としては、1800円で見ても元は取れると思います。
ただし、ハードボイルドファンに限ります。

【高輪雀拝】
【高輪雀ですッ】

「マリー・アントワネット」を観て来ました。

本来の翁なら観るジャンルとしてはやや違うのですが、監督がソフィア・コッポラさんなので観る事にしました。ソフィアさんは御存知の通り、フランシス・コッポラさんの愛娘さんです。翁は三年ほど前でしょうか、ソフィアさん監督の「ロストイントランズレーション」と言う映画を当時万博の仕事で名古屋に詰めていたとき、土曜日に名古屋の太閤通の端っこにあるB級シアターで(でも封切)観ました。これが非常に面白かったのです。
もともと、YahooUSAの映画サイトで予告編を見ていて、何とも言えない味のある不思議な映画で、しかも日本が舞台であると言う事で興味を持ち、名古屋市内での上映館を調べて観に行った次第です。

今や日本でもずいぶんメジャーになったスカーレット・ヨハンソンさん(アイランド、ブラックダリア等)とビル・マーレイさん(ゴーストバスターズ…古ッ)の共演で新宿のハイアットホテルや渋谷や六本木などが次々に出て来る映画です。さすがに親日派のコッポラさんの娘さん、日本を描くに当たって大変自然な演出だったと思います。因みにこの映画を御覧になっていない方に御奨めしておきます。

さて、話をもどして「マリー・アントワネット」ですが、史実上のマリーさんは御承知の通り大変物議をかもした方ですが、映画では大変チャーミングで観る人達がその感覚や本音を共有出来るレベルに変換されています。演じたキルスティン・ダンストさんは「スパイダーマン」のヒロインとして有名ですが、大変個性的な俳優さんです。
翁はソフィアさんの御父さんのコッポラさんの映画は2本しか観た事がありません。「地獄の黙示録」と「ゴッドファーザー」です。そして、ソフィアさんの作品も二本しか観ていません。「ロストイントランズレーション」と「マリー・アントワネット」です。これらを比較する限り、どうやら娘さんの方が上手のようです。

ありふれた被写体をナチュラルで美的に映像化する才能と、姿かたちや設定に関係なく共感を持てる人物表現は、文化や言語を越えて共通の感情を観る者に抱かせると言う、フランシス父さんよりも高等表現をさりげなく使ってしまいます。
この映画では、出演者の人達の顔が大変様々、かつユニークで、一体どうやってこんな個性的な顔をした俳優(メイクさんが手伝っているでしょうが)を集めたのかと思う、ベルサイユ宮殿にまつわる人達の表現が何とも凝っています。
ネタバレを避けるためあまり書けませんが、ソフィアさんの感覚や価値観がこの映画の背景から十二分に伝わります。

結果として──千八百円でも損はないと思います。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

面白いものは二度見ても面白い──
「007カジノロワイヤル」と「プラダを着た悪魔」をもう一度観ました。二度観てもハラハラして、じぃいんと来る、これは本当に面白いんだと実感しました。

二度観ると最初に見落とした細部が見えてくるのが良いです。「プラダ…」のメリル・ストリープさん、ラストで──もうそろそろ公開終わるんで、ここからはネタバレですけど。
ラストシーン、大手出版社で「RUNWAY」と言うファッション誌の編集長のミランダ・プリーストリを演じるメリル・ストリープさん。
ファッション界の守護神にして伝説のドラゴンレディ、冷酷なサディスト女王と呼ばれるミランダのもとを第二秘書のアンドレア(アン・ハサウェイさん)が堪え切れず辞めた後、道路を挟んで再会するシーン。
アンドレアは立ち止まり、微笑んで手を振る。
いつもの冷酷な表情で携帯電話で部下の手配の悪さを罵りながら、車に乗り込もうとするミランダ編集長、通りの向かいのアンドレアに一瞬目を留めながら、そのまま無表情に車に乗り込みます。
車内でサングラスを外して数秒後、一瞬無邪気に微笑みます。その時、メリルさんは目線を上に向けて微笑むのです。最初に見たときは気がつきませんでしたが、無邪気さと子供っぽさすら感じさせるように上目遣いで笑ったのです。最初はどうしてもストーリに浸っているので、俳優さんの細かい演技を見ていても細部を見ていないのですが、メリルさんはこの最高のラストシーンを演じるためにこの上目遣いを考えたのだと思います。二度目にして気がつきました。アカデミー賞にノミネートされていますが受賞して欲しいものです。

同じく「プラダ…」のミランダの腹心を演じるスタンレー・トウッチさん(エアポート入国管理官、シャルウィーダンスの隠れダンスマニア役)が自分の出世をガッツポーズで喜ぶシーン。
アンドレアとシャンペンで乾杯してガッツポーズなんですが、これがアンドレアに横を向き、映画の観客に背を向けて行ないます。胸の前に両のこぶしを固めて雄叫びますが、観客は背中しか見えません。
表情を見せず、背中でこの冷静で忠実な女帝ミランダの腹心の喜びを表わしました。常に控えめなこのキャラを大喜びさせて、その落差で見せるのではなく、アンドレアにも観客にも自分が素をさらけ出し、みっともなく喜ぶ姿だけは見せたくない、でも何かしないでは居られないと言うキャラ設定の表現だったと思います。こんなところも確認しながら、成るほどと楽しめるのも二回目だからこそです。

「007…」では、ボンドがカジノでカクテルをオーダするシーンがあり、レシピをウェイタに告げるシーンがあります。ボンドで有名なウォッカマティーニかと思いきや、マティーニのレシピと若干違うばかりではなく、ジンが入るようでした。
一瞬の字幕では憶え切れず、後でネットで調べて判明しましたが、オリジナル(マティーニのアレンジと言えるかもしれません)でした。昨日実際飲んでみましたが、これはうまかったです。今回の映画はイアン・フレミングの原作に忠実らしく、有名なボンドマティーニ(劇中はヴェスパーと言う名)の本当の姿が確認出来ました。これまで聞いていたのとは明らかに違いました。

などと、二回目に見る名作には発見がたくさんありますが、とにかく名作はテンポが良く、息をつかせず、緩急とメリハリがあり、何より見たこともない世界を見せてくれる…
感動のシーンも目線、姿勢、間、照明、カメラアングル等が渾然一体となって観客に向かってくる。それを全身で受け取るものの、細部はその瞬間に分かりません。でも、工夫と技術と経験を幾重にも重ねて、それを観客に悟らせず、見えないようにしながらトータルで見せている──名作たるゆえんとその細かい配慮に感心します。プロの技とは本当に良く考えられているものです。

「プラダを着た悪魔」そして「007カジノロワイヤル」は翁の一押しです。機会があればぜひ御覧下さい。決して失望しませんから。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

原作スティーブン・キング……

http://playlist.yahoo.com/makeplaylist.dll?id=1549571&sdm=web&qtw=480&qth=300

たしかこれは、あの「シャイニング」を書く前の作品ではなかったかと記憶します。久しぶりの本格?ホラー映画です。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

止せば良いのに「どろろ」を観て来ました。
もうひどいですね、千円だったのに後悔します。
それにもまして慙愧に堪えないのはこんな映画を観た自分です。
柴咲さん、妻夫木さんも大変だったと思います。
あんな変な映画で変な演技と演出要求されたら絶対嫌だと思います。
でも、きっと日本の映画界の因習による大人の事情があって、演技や演出に異を唱えると次回から仕事が来なくなるとか、事務所に圧力がかかるとか、あるんじゃあないでしょうか。スタッフから「生意気だ、お高く留まってる」とか言われるなどは日常茶飯事ではないかと勝手に偏見します。

とにかく観ていて恥ずかしい作品です。何処から来るのか想像もつきませんが、浪花節やら情念やら想いやら、虐げられたものの姿や哀しき運命を描いていないと作品でないと考える人達がいるとしか思えません。その辺から来ると思うのですが、男女における哀しい運命や友情で泣かそうとする映画が目白押しです。こう言う映画は臭くて堪りません。

比べてハリウッドの娯楽作品は見事です。子供相手でも手を決して抜かない。
一昨年になるか「ザスーラ」と言う子供向け映画に出てくるエイリアンの物凄い獰猛な姿。「チキンリトル」と言うCGアニメの面白さは大人でも飽きません。その中で勇気の大切さを見せるのですが、ふざけた内容で見せてくれるのです。それでも十分観客には伝わります。

ただ面白くおかしい、怖い、珍しい見た事がない、想像もつかない──このような徹底した娯楽の中で、最後にチキンがヒーロになるとか、子供が最後の最後に勇気を出そうと決心するとか、子供映画観ていて泣けますよ、ほんと。それに比べて「どろろ」の酷さ、アホらしさ、低レベルに涙します。また、それを褒める観客がレビューを書いている……どんな映画観てきたんだろう。

「プラダを着た悪魔」の良く出来ている事。「007カジノロワイヤル」の面白い事、だいたいカジノロワイヤルから学ぶ事などひとつもないですが、ただ面白い。
日本映画はあんな事やっている場合じゃない。とにかく面白い映画を作って欲しい。それから千円返せ!

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「バブルへGo/タイムマシンはドラム式」を観て来ました。

ホイチョイ・プロダクションの映画である事を直前に知って、一応期待したところ、まあそれなりに楽しい映画でした。
ホイチョイプロはすでに「私をスキーに連れてって」とか、題名忘れましたが、SMAPの草薙君が自転車便をやる映画がありました。どれも結構面白かったので、この間の「どろろ」のような事はなかろうと安心して観る事が出来ました。

知る人ぞ知る(?)ホイチョイプロです。いろいろな企画をする摩訶不思議な会社のようです。それなりのインテリジェンスとセンスのあるところですから、あの「どろろ」のような映画と違い、映画を作ろう!と言う妙な気負いがなく、人間の大切な何かを描かないと気がすまないと言う事もなく、ただ面白くしようと作っているのだろうと思われ、見ていて安心です。ちゃんと娯楽作品になっているので、観る方も娯楽出来ます。

バブルの時期を体験している世代には、懐かしくも面白おかしく描かれて(かなりいじってますが)おり、そういう心理を利用するのをずるいとまでは言いませんが、でも無条件に受けます。前半のテンポは非常に良く、広末さんも好演していますが、終盤にかけて少し尻つぼみ感があります。これまでの映画もそうなんですが、でも八年ぶりらしいので惜しまれます。もっと予算があったならと思います。

そういうわけで、翁は品川のレイトで観たので千円でしたが、千八百円はちょっときつそうです。前売利用を前提に御奨めしておきたいと思います。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

ニコラス・ケイジ、ジュリアン・ムーア、ジェシカ・ビールのスリリングなサスペンスです。ジェシカさんは良いなあ…

http://www.apple.com/trailers/paramount/next/

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

これも良いです。

http://www.apple.com/trailers/disney/underdog/

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

これなんか最高です。

http://www.apple.com/trailers/paramount/beemovie/

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「DREAM GIRLS」を観て来ました。

アカデミー助演女優賞はこの映画に登場するコーラスグループ、ドリームガールズ(劇中のグループ名は「ドリームズ」ですが)のメンバであるエフィーを演じたジェニファー・ハドソンさんが受賞しました。
ところで翁にしても、すでにジェニファーさんがノミネートされてから劇場に足を運んだため、どうしてもジェニファーさんに注目すると言う視点を持たざるを得ませんでした。その結果から極力公平に言って、受賞を腐すつもりはないのですが、助演女優賞を得るほどの内容だったか、いささか疑問を呈したいと思います。今回はこの切口で書いて行きたいと思います。

ジェニファーさんは俳優以前におそらく人間的魅力のある人だと思います。あの人懐こい容姿、ころころ太った体型には誰もが愛嬌と明るさを感じて好感を持つと思います。翁もそのように思いました。これはジェジファーさんの素顔への印象ですが、ところが映画で役を演ずると言う面で見ると、どう見ても彼女は未熟さが目立っていました。それは「表情」に端的に表れていたと思います。
エディー・マーフィーさんであれ、ジェイミー・フォックスさんであれ、ビヨンセ・ノウルズさんであれ、表情と仕草が非常に豊かで、感情が分かりやすく伝わってきます。ある意味で映画向きにオーバーに、あるいはドラマティックに演じているのだと思います。普通の喜怒哀楽をデフォルメの二三歩手前くらいでけれん味なく、分かりやすい表現にしているのです。比べてジェニファーさんの表情と仕草は、そんな彼らの十分の一の感情伝達力だったと思います。もっと言えば、どこかに素の部分が残っていたような気がします。

そんなわけで、ハリウッド・スターが身に着けている演技の共通項として、ジェスチャーやオーバアクションを洗練させ、魅力的なものにする技術があるのだと今回悟ったのです。今回映画初出演のジェニファーさんと往年のベテランを比べるのは酷なのですが、洗練されたオーバアクションでどこかテンションの高い演技で観客をひきつけるのが、名優の技量だと知る事が出来ました。そう思って見ると、映画の俳優さんが皆「普通はこんなには…」と思える気がします。良い意味で「芝居がかっている」わけです。
「トランスポーター」に主演したジェイスンさんがインタビューで話していました。「アクションシーンは分かりやすく演じなきゃ駄目だ。殴る時はこう、拳を後ろに十分引いて……でも、こんな事を実際の喧嘩でやったら、すぐ負ける。本物はもっと早いから見ていて分からないんだ」

演技力とは、嫌味がなく大げさでハイテンションで、「悲しんでいる」ではなくて、「たった今、ぼろぼろに彼女に振られて悲しんでいる」までが一目見て分からないと駄目なんでよね。追われて逃げ回っている人が、警官に追われているのか、怪物の追われているのか、殺人犯に追われているのかが表情や仕草で分かる演技ですよね、嘘自然な感じで。
大体、ジャック・スパローを演じるジョニー・デップさんなんて、あり得ない表情や演技をしていますが、脚本や他の役者さんとのバランスでああでなけりゃ面白くない、と言うところまでデフォルメを使いこなしています。凄いなあと思います、だから素顔の写真を見るとまともなんで驚きますね。

さて、遅くなりましたがストーリです。これは正直言って、もしかするとちんけなストーリだと思います。言ったらベタです。
でもこの映画の場合は、ショーを観る映画なので、あまり気になりません。ドリームズのステージは本当に無茶苦茶に格好良く、タイトなロングドレスでスタイル抜群、踊りも最高、上級のショーパフォーマンスを楽しむ事が出来ます。
黒人女性シンガーのコテコテでないR&Bと言うか、ライトソウルミュージックと言うか、後にディスコティックになった系列と言うか…懐かしいサウンドです。モデルになったのは、ダイアナロスとシュープリームスなんでしょうか、そう言えば、スリー・ディグリーズなんてグループも居ましたね。
結論としては、千八百円でも大損はしないと思いますが、趣味によると思います。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「PIRATES OF THE CARIBBIAN:AT WORLD'S END」のトレーラです。

http://playlist.yahoo.com/makeplaylist.dll?id=1564047&sdm=web&qtw=480&qth=300

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

最近、さぼっておりましたが、数本観ておりました。
本日は「ハッピーフィート」を鑑賞します。
と言う事で、まずは「墨攻」から行きましょう、ネタバレありです。

御存知の方もいらっしゃるでしょうが、これは日本のコミックが原作です。史実をベースにしており、まったくのフィクションではありません。
原作のコミックは読んでおりましたが、まあこれは面白おかしい話ではありません。治安が悪く、貧富の差も著しい紀元前の中国の、しかも実力行使がすべての戦乱の時代ですから、設定自体が重いです。

そこにアンディ・ラウさん演ずる墨家と言う一族の戦闘回避専門のネゴシエータ兼コンサルタントが、占領されかかった小さな王都の依頼で巨軍と駆け引きをするのですが、結局双方実力行使になってしまい、墨家の思想について深く悩む主人公であります。禁欲的理想家が直面する壁ですが、結局何も解決しません。
まあ、翁としてはうら若き女性ながら甲冑に身を包み、近衛兵を指揮する国王の姻戚を演じたファン・ビンビンさんが大変綺麗で良かったです。アンディさんは好演してましたが、どうも脚本のせいか盛り上がりませんでした。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「叫」を観て来ました、

邦画です。出演は役所広司さん、小西真奈美さん、葉月里緒菜さんであります。葉月さんは映画出演ひさしぶりなのに、結構えぐい役どころでした。CMに出演していた頃はかっこ良かったですが、すっかり大人になってしまいました。

さて、この映画は「ゴーストストーリー」と言うジャンルになりますが、一口に言えば怪談です。どちらかと言うとクラッシックな趣を漂わせており、ちょっとハリウッドテイストの怪談になっています。怪談ですから、人間の浅はかさ、はかなさ、哀しさ、貧しさを幽霊を軸にして語っていきます。けっこう怖い映画ですが、不思議な映画でもあります。

ネタバレになるのであまり書けませんが、最初から観客にばらしているありがちなストーリを後半で捻っていきます。実はそうでもありません、と言う変化球なのですが、まあ大体気付く、と言うか気付かせてしまう演出です。そのネタが重要なのではなく、主人公の心情こそをそこで表現したかったのでしょう。

二十年くらい前にその名も「ゴーストストーリー」と言うタイトルのハリウッド映画がありました。これがなかなかよく出来た作品でゴシックホラーと言うのか、正統派のオーソドックスなつくりの映画で秀作でした。TSUTAYAなどで見つけたら、ぜひ御覧下さい。

この映画は怪談マニアにお奨めしておきます。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「ナイトミュージアム」を観て来ました。

これは典型的なファミリー映画です。全米では昨年のクリスマスに公開されたはずですが、大人も子供も楽しめるスタイルです。翁としてはあとひとひねり欲しかったですが。
御話は予告編にあるとおり、自然史博物館のあらゆる展示物が動き出すと言うもので、登場させるキャラ数が勝負のごった煮的ファンタジー映画です。

キャラによって子供受け用、大人受け用、共通受け用を分けているところはさすがです。ハリウッドの子供向け設定は大人が見ても面白いところが基準になっているようですから、誰でも楽しく見られて、安心してハッピーエンドを迎えられます。クライマックスでは、これをどう収拾するのだろうと言うところがミソでしょう。特に愛や友情等のメッセージはあまり強くなく、屈託のない陽気なドタバタ映画です。

軽く楽しむ映画ですので、1800円はきついかもしれません。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「蟲師」を観て来ました。
奇譚、怪異譚の類でしょうか、原作はコミックと聞いています。

主演のオダギリジョーさんは最近引っ張りダコのようですが、演技の上手下手は良く分かりません。江角マキコさんは……やっぱりちょっと無理がありますかね。
そんな中で御話が始まりますが、蟲師と言うものがどう言う専門家なのか、どんな価値観、技術・見識を持っているのかを冒頭の雪に埋もれた小集落でのエピソードで語って見せます。そして、蟲師と言うものを踏まえたうえで、本編エピソードにつなげ、主人公の蟲師ギンコ(オダギリさん)の過去の因縁話を軸に、蟲師の摩訶不思議な世界での事件を紐解くと言うありがちな持って行き方で進んで行きます。

李麗仙さんが出演していたのは、ちょっと懐かしかったです。
翁が若かりし頃、唐十郎率いる「紅テント」の看板女優として、また唐十郎婦人として活躍していた李さんが、テント客席の後ろから客を掻き分け、押し分け、「はいごめんなさい、ちょっと通してください」と翁の側を通り抜け、舞台に向かって行ったのを思い出します。少しドスの利いた声が魅力ですね。

肝心の御話ですが、ちょっと何を言いたかったのか分かりかねました。見て面白いが少し、不思議な世界に誘うのが少し、日本の典型的田園風景や山間の風景を綺麗に描いたのがそこそこ、と言う感じでテーマ不在なのであまり印象に残らない映画でした。渋谷で観ましたが、まわりの若いカップル相当は飽きていたようです。翁もどんな盛り上げ方をして、クライマックスは何で、どう収拾するのかと思ううちに何時の間にか終わっていたと言う印象で、取り残され感があります。

結論として、どこかの総理ではありませんが「田園風景が美しい国」を見てみたい方には御奨めしておきます。

【高輪雀拝】
【高輪雀ですが】

「ハッピーフィート(字幕)」観て来ました。

のっけからなんですが、翁的には今年に入ってのピカイチになります。
時々、フルCGアニメで名作に御目にかかる事があります。「ハッピーフィート」もそのひとつでしょう。こう言う御話、設定、盛上げ方、手を抜かない事については、日本はハリウッドに遠く及びません。DNAレベルのセンスが違うとしか思えません。

良い映画はつねに観客の喜怒哀楽に訴えます。そして、明確なメッセージを伝えてきます。今回の「ハッピーフィート」もちょっとシュールなテイストの中で明確なメッセージを伝えます。
見方によっては今更なテーマですが、いくつかの重要な異種複合的メッセージを乗せて御話は進みます。個性が大切と言うのはどういう事か、環境を犠牲にするとはどういう事か、好奇心と素直な情緒反応は如何に大切か。主人公であるマンブル・ハッピーフィートを軸にいろいろなキャラがこのペンギンの世界を語って見せてくれます。

スペクタクルシーンもたっぷりあり、ユーモアもてんこ盛りでした。ラテン系なアデリーペンギンの調子良さと陰日向のない生き方、伝統としきたりを重視する皇帝ペンギン一族。だいたいこれまでにペンギン世界が映画になったことなんてないわけで、そこだけ見てもシュールなのに、皆歌って踊るのです。何万羽、いや何十万羽…
スペイン語でマイウェイを絶唱するアデリーペンギン、冒頭でブギウギランドをソロからコーラスバックつきの大合唱にまで持って行く、皇帝ペンギン(ニコール・キッドマン)等など、80年代ポップス、ディスコサウンド、はたまたヒップホップでペンギンが氷原で歌って踊ります!

少しネタバレですが、「ザロードオブザリングス」のフロド役のイライジャ・ウッドさんがマンブルの吹替えをしていますが、彼は今回もまた未踏の地に向けて無謀な旅に出ます。そしてその果てに、彼は絶望してしまうのですが、その彼を絶望から救ったのは?!
ランブルの母親役は声がニコール・キッドマンさんですが、作り声をしてなんだか良い感じです。父親役はX−menのウルバリンを演じたヒュー・ジャックマンさん、皇帝ペンギン一族の長老は「マトリックス」のエージェント・スミス役のヒューゴ・ウィービングさん、そして謎の教祖ペンギンはあのロビン・ウィリアムスさんです。

いろいろ教えてくれる映画です。ぜひお奨めしておきます。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「ゲゲゲの鬼太郎」と「ハンニバルライジング」を観て来ました。
何れも奈良で1日の映画の日に観ています。それでは早速、鬼太郎のほうから。

○ ゲゲゲの鬼太郎

まあ、そりゃそうですよ。これは子供向け映画です。
また同時にオールドファンのための映画でもありますよ。
ですので、鬼太郎のコミックやTVアニメを熱心に見ていた人は観に行っても良いと思います。あ、──しょっぱなで推薦しちゃいましたが、まあ楽しい映画です。

鬼太郎役のウエンツさん好演してます。現代版鬼太郎としては良いと思います。
水木さんはあまり賛成していなかったそうですが、まあイメージかけ離れてますから仕方ありません。あともう少し背が高かったら猛反対したそうです。 けれでも、周囲のキャラが濃過ぎます(寛平ちゃん、室井滋さん、西田敏行さん、大泉洋さん、柳沢慎吾さん、伊集院光さん…どんな俳優陣やら)から、猫娘の田中麗奈さんや鬼太郎があっさりさっぱりしていてちょうど良いと思いました。

出色は何といってもネズミ男、大泉洋さんが演じていますが、これまでのTVアニメでは、大塚周夫さんが吹替えてまして、それなりのキャラはすでにあったのですが、今回の大泉さんのネズミ男はそれを打ち破り、かつ非常にリアルなのです。
何しろまったく違和感がありませんでした。それなのにこれまでないキャラでやってます。それが実に本物っぽいので驚きました。大泉さんの演技を見るために、もういっぺん劇場に足を運びたいくらいです。

御話の方はやっぱりと言うか、あいにくと言うか、子供向けです。もう少し脚本ひねってテンポ上げて、悪役のキャラをもっとちゃんと作れば、「どろろ」なんてのは足元にも及ばない秀作になったのに残念です。
翁としては、リアルなネズミ男を買って御奨めしておきますが、まあカラスの会の方はどなたも行かないでしょうね。


○ ハンニバルライジング

原作者のトマス・ハリスさん、前回に引続き映画化を意識したものを書いていますが、これがあきません。大阪の友人がすでに原作を読み終えていて、上下巻もらいましたが、トマスさんの一連の作品の中では最低ランクだろうとの事でした。翁もそんな気がしてました。

だいたい、レクター博士をスピンアウトさせたまでは分かりますが、その幼青年時代を描くと言うのはちょっと分かりません。ネタ切れ感がします。 住宅ローンをとっとと完済したかったから書いたの?とか茶化したくなりますね。友人はそれでも劇場に足を運ぶと言っていましたが、翁の方は先に映画を観てから原作を読む事になります。

さて、御話ですがだいたい予測がつくものです。実はすでに「ハンニバル」でレクター博士の過去は一部紹介されていたのですね。それがそのまま膨らんだような印象ですが、果たしてこの御話だけで一作の小説が、一本の映画が支えられるものか、甚だ疑問であります。
結果として残念でありますが、どうしてもと言うこだわりがない限り、1800円はあり得ないと想います。 DVD、TVの公開を待つのが良いかも知れません。

【高輪雀拝】
高輪雀です】

「リーピング」を観て来ました。

「ミリオンダラーベイビー」のアカデミー女優ヒラリー・スワンクさんが主演ですが、彼女は何だかもう、女シュワちゃんみたいな感じで、とても強そうでした。

御話は旧約聖書の出エジプト記が重要な鍵になっています。
あるときモーセは、名前のないユダヤの神様にエジプトで奴隷になっている同胞の苦しみと悲しみを何故見過ごしているのかと詰め寄りました。するとユダヤの神様は、我汝をエジプトに遣わし我民を導き出さんと言います。

そう言う話が来るとは夢にも思わなかったモーセ、私には無理だと往生際悪く反論するのですが、何度も言い負かされます。困り果てたモーセは最後の決めとして「ユダヤの民は私の言う事など聞くはずがありません。いったいどの神がお前を使わしたのかと問われても、私は答える事が出来ません」と言いました。最初にも書いたようにユダヤの神様には名前がなかったのです。

するとそのとき神様は、"I am that I am."と名乗りました。「我は在りて在る者」あるいは「我自ら在らんとして在る者なり」と答えたのです。これを聞いたモーセは、さすがにもう反論は諦めて、エジプトに行くしかないと心に決めました。

エジプトの王ラメシスは頑として奴隷を解放しません。まあ、自分の財産ですから、耳を貸すはずがありません。そこでモーセは我神の命に背くのであれば、大きな災いがエジプトを襲うだろうと預言します。
せせら笑う王と近習達の前で、モーセはナイル川が血のように真っ赤に染まるだろうと預言します。果たせるかな、ナイル川は血の色になってしまいます。

これが第一の災い──それでもへこたれない王ラメシスには十の災いが降りかかり、ついにユダヤの民を解放します。しかし、このあと前言を翻した王はエジプト軍を出撃させ、ユダヤの民を追い詰めますが、何と目の前の紅海が真っ二つに割れて、ユダヤの民は危機を免れると言うのが出エジプト記であります。

御静聴に感謝して話を戻しますと、アメリカのど田舎で川が血のように真っ赤に染まります。そこに超常現象を科学的に証明させたら右に出るものが居ないと言う、辣腕女性科学者(ヒラリーさん)が調査に乗り出します。
つぎつぎに起こる怪奇現象──科学の証明は核心に迫れるのか? 怪奇現象の正体は?と言うお話です。

ありがちな御話ですが、前中半までは結構見せます。サスペンス感十分、スリリングな展開です。何となくあの「エクソシスト」のようなテイストがあるのは、聖書や信仰が御話の軸になっているからでしょう。ダークキャッスルエンターテインメントによるホラー作品はずっと観て来ましたが、今回の作品はこれまでの中で最高傑作にはいると思います。

重要な役回りの少女が登場しますが、何とこの彼女はあの「チャーリーとチョコレート工場」に出てくる空手使いのクソ生意気な女の子(アナソフィア・ロブさん)でありました。だいぶ成長して、きれいになっていたので分かりませんでしたが、役柄にぴったりでした。
原題の「Reaping」は報いと言う意味ですが、ラストシーンでなるほどなと分かると思います。

と言うわけで、ホラー&オカルトファンにはお奨めしておきます。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「パイレーツオブザカリビアン/アットワールズエンド」を観て来ました。
2時間50分の長編だそうですが、とくに長いとは感じませんでした。
そして、これはあらためて感じたことですが、映画はキャラとシナリオですね。ジャックのキャラは1作目が一番立っていて、2作目でだんだん人間離れしてきて、3作目ではあまり目立たなくなってしまいました。今回一番目立っていたのは、東インド会社と手を組んだ海軍のワルです。
キャラが御話に命を吹き込み、キャラは御話の中で生きていく──んですが、おんなじキャラでおんなじような御話を作ると(まあ続編ですが)、新鮮味が落ちて、キャラの生き生きしたところが損なわれるようです。キャラ変えないんだったら、御話し変えて、新キャラ入れるしかないんですが、あまりうまく行ってません。

シンガポールを拠点とする中国海賊などの新キャラを加えたにも拘らず、いまひとつ盛り上がりませんが、アクションとスペクタクルシーンは全編通して大変な盛り上がりです。何しろオープニングの格闘シーンでも、これはもうクライマックス並みに出来上がっていますからすごいです。
でも、何故彼らはかくも闘うのか、何に命を賭けていると言うのか、などが分からないと単なるすごいアクションだけなんですね。目が楽しんでも、心がいまひとつ楽しんでいないと言うか──。
今回はすべての謎に答えると言うことで、いろいろと解決を見たり、原因が分かったりしますが、作り過ぎた感があるのは仕方のないところでしょうか。

最近知ったのですが、アニマトロニクスと言うFXの分野があるのですが、これは機械仕掛けのそっくり動物を作る技術なんですね。「シャーロットの贈り物」のブタ君などがそうなんですが、今回の「パイレーツ〜」も、キャプテン・ヴァルボッサのペットの猿が大活躍します。何しろ1作目でゾンビ猿になってますから、死なないのを良い事にいろいろ無茶をします。
で、これがどうもアニマトロニクスだなと見定めて、こいつは本物かな、メカかな、なんて見て楽しんでました。ほんとにハリウッド映画は何でも作ってしまうんだと感心します。

ラストシーン(ネタバレしません)ですが、あそこだけはBGMを押さえて欲しかった。静かなシーンからエンドロールに暗転した瞬間、あのテーマ曲が流れると、ああきっとキャプテン・ジャック・スパロウはまた戻って来ると実感できたのに。すべてをうまい事うやむやにする力強いテーマ曲をカットインで使って欲しかった。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「スパイダーマン3」を観て来ました。

まああれです、ほとんど期待はしないで観に行ったのですが、割りと良く出来てました。さすがにサム・ライミ監督です。でも、この監督は当初はどろどろぐじゃぐじゃのホラー&スプラッタ映画撮ってたんですよね、しかも超低予算で。だから、1作目の監督だと聞いた時は興味深々でした。どろぐちゃ系のヒーロアクション映画なら面白そうだと…

結果としてサム・ライミ監督が全作品を撮っていますから、脇キャラも変わったりせず、正真正銘の続編ですが、そろそろねたも切れて来たかと思っていました。ところが、サム・ライミ監督もそれを案じてか、今回はいろいろと細かい設定いじりやら、捻りやら、透かしやらを入れています。

? MJ(キルスティン・ダンストさん)との関係
? ダブル恋敵の登場
? 初作の悪役キャラのカメオ出演とその二代目デビュー
? 実は敵キャラは一人ではなかった、二人でもなかった
? ピーター・パーカー(トビー・マグワイアさん)は相当おばか

──など等で御話にどんどん変化を与えています。

この上で書いた「パイレーツ…」のように、キャラ設定そのままで御話の拡張だけでは、三作目にもなるとどうしても無理や限界があります。そこで既存キャラに新しい側面、意外な面を与えながら状況設定を捻る、脇キャラを掘り下げるなどと言う戦略です。なかなかの効果がありましたが、そろそろ限界でしょうかねえ──

そういえば、今回はあの「ヴィレッジ」や「レディインザウォーター」のヒロイン、ブライス・ダラス・ハワードさんが出ていましたが、綺麗でした。ちょい役なのでもったいなかったです。
さて、翁は千円で観ましたから、御奨めとしてはレイトか前売利用としておきたいと思います。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「ザシューター/極大射程」を観て来ました。

最初にしょうもない突っ込み入れときますが、この映画の原題は「SHOOTER」なんですね、ところが邦題は「ザシューター」──なんでやねんボケ! 普段は勝手に定冠詞抜くのが今度は付けんのかい! わけ分からんわ! 意味変わるわ!

……さて、御話はありがちな国家の中枢に巣食う巨悪と闘う孤独な不死身の戦士であります。どんどん悪を倒します。倒して倒してハッピーエンドです。何だか「ボーンアイデンティティ」に似ています──あれはサッドエンドですが。マーク・ウォールバーグさんもちょっとマット・デイモンさん系だし、何だか少しだぶります。そのマットさんとマークさんは「ディパーティッド」で共演しているそうです。翁はこの映画観てませんが、どんな感じだったんでしょう、似たもの同士で。

マークさんが翁にとって印象深い映画は邦題「ミニミニ大作戦(リメイク版)」、原題「イタリアンジョブ」です。ヒロインがシャリーズ・セロンさん、エドワード・ノートンさんが珍しく悪役に扮する映画でした。このときのマークさんは印象的で、ハイテク泥棒集団のプランニング担当でクールでしぶとい紳士の役でした。ところが今回は打って変わって武闘派系。どうもいまひとつ自らドンパチが似合わない印象です。マットさんは違和感ないし、リアルなんですけどね。

結果として──そうですね、レイト狙いでしょうか。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

ハリウッドの方でトラポルタさんが大変な事になってます。

http://movies.yahoo.com/movie/1809751355/video/3046571/;_ylt=An3GXC4byC3gxCfe3oRrZ6JfVXcA

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「PRESTIGE」を観て来ました。
なかなか変わったお話です。確かに興味を惹く映画ですが、何となくテイストはB級です。ただ、出演者が皆一流ですからそれなりに見せてくれます。

イリュージョンや大掛かりなマジックを題材にした映画ですから、映画自体にも仕掛けが施されています。冒頭に監督の署名でラストシーンは絶対に話さないで下さいと言う字幕が出てきますが、「え、そんなのあり?」のようなトリックとどんでん返しですから、これは賛否があると思います。一応、二重どんでん返しのようです。

ところで、ショーン・コネリーさん主演の「理由」に子役で出ていたスカーレット・ヨハンソンさんの見事な成長ぶりをこれまでの映画で随分堪能してきましたが、今回の作品で初めて「あれ──何だか大した事ないなあ」と感じました。どうしたんでしょうか。あんなに素敵だったのに…

そう言うわけでお話については触れられませんが、こう言うカラクリ話は好き嫌いがありますから何とも言えないところでしょう。雀としては何となく安易な結末のように思え、ちょっと納得がいきませんでした。設定にも無理がありましたし…
無難なところでレイトか前売利用で良いかと思います。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

「ゾディアック」を観て来ました。

以前なら会社を出れば二分で品川プリンスシネマに行けたんですが、今は晴海にオフィスがあるので、品川で途中下車して品プリシネに行ってます──不便になりました。でも、それで映画館から足が遠のけば、知らぬ間に終わっていたなんて事がありますから、これをおそれて目先にあったときより劇場に頻繁に足を運んでます。今月は5本観ています。あと一本くらい行けそうですね。

さて、今回は翁一押しのデビット・フィンチャー監督久々の登場です。
もしかすると「パニックルーム」以来かもしれません。御話はノンフィクションベースの連続殺人犯追跡の物語です。フィンチャー監督独特の映像感覚と秀逸なキャスティングです。「セブン」では、モーガン・フリーマン、ブラッド・ピット、ケビン・スペイシーでした。

「ザ・ゲーム」では、マイケル・ダグラス、ショーン・ペンで、「ファイトクラブ」では、エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ=ボナム・カーター、「パニックルーム」では、ジョディ・フォスター、何れも名優揃い、曲者揃いの豪華メンバーです。

今回はそういう点では、ちょっと地味な名優が──実は翁の知ってる俳優さんは、ワンシーンだけの女優さんだけだったんですが、とは言え、皆さん非常に存在感が在りました。超一流の顔ぶれをあえて避けていたのかもしれません。内容が内容だけにブラッド・ピットやジュディ・フォスターが現れたらかえってリアルさや不気味さが薄れるおそれがあります。

全編を通して不気味で何となく落ち着かない映像と雰囲気です。それがフィンチャー監督の味なのですが、今回は少し押さえたのか、ノンフクションテイストを尊重したのか、よく分かりませんが強烈なフィンチャーワールドは味わえません。残念です。

さて、翁が勝手にフィンチャー作品を順位付けすると──

1.セブン
2.ザ・ゲーム
3.ファイトクラブ
4.ゾディアック
4.パニックルーム
6.エイリアン3

このようになります。何だ4位かと思われるかもしれませんが、ベスト3の出来のすごさを考えると仕方がありません。うそだと思ったら是非レンタルで確認してください。そういうわけで、フィンチャー作品としてはミドルランクになるでしょうか。

フィンチャー監督の初期の作品は、御当地アメリカではあまり受け入れられていないのです。「ザ・ゲーム」の試写会ではあまりに酷いラストであると、大変な非難轟々に遭い、手を加えたと言う話があります。もっとも、あの手を加えたラストの部分は何とも秀逸でした。あれがあったから名作になったと思います。

ここから分かるようにフィンチャー監督はハッピーエンドをあまり採用しない監督なのです。それはセブンを見ればはっきりしています。でも、ブーイングの嵐をさすがに無視できなかったのか、「パニックルーム」あたりから作風が一変します。「パニックルーム」のラストは大変なんですが、死んだのは犯人側だけでした。

フィンチャー監督は強烈な確信犯を描くのが好きなのかも知れません。ところで、ここで言う「確信犯」は、世間で言うところのものとは違います。一般には「悪いと知って罪を犯す者」に使われますが、実はこれは誤りで、この場合は「故意犯」と言うべきなのです。正しい意味の「確信犯」は、正しいのは自分で世間や世間の正義が誤っているのだ、と言うものです。「セブン」のジョン・ドゥは正にこれで、強烈な確信犯でした。

「ザ・ゲーム」のマイケル・ダグラスの演じた経営者も、ビジネスは勝つか負けるか、感情などを使うものではないと信じて強烈な実力を示すカリスマでした。しかし、このような「超確信犯」が「ファイトクラブ」を最後に登場しなくなりました。もっとも、「ファイトクラブ」の場合の確信犯はだいぶ捻ってありましたが。

さて、今回はこのような「超確信犯」かと言うと、まあ、言ってしまえば、「サイコ」なんでしょう。とは言え、フィンチャー監督の世界が垣間見える近来にない作風である事は確かです。
そういうわけで、フィンチャー監督を支持する方は是非劇場に足をお運び下さい。ミドルクラスですけど、あのタッチが見られます。

【高輪雀拝】
高輪雀です】

「ダイハード4.0」も「舞妓Haaaaaaan!」も「キサラギ」も「ゴーストハウス」も「シュレック3」も観ていますが、ここはいち早く「トランスフォーマー」を御紹介しましょう、簡潔に。

1.ロボット同士の闘いがどっちがどっちか分からない

闘っていると、青いオプティマル・プライム(左)や黄色のバンブルビー(中)は分かるけど、あとは敵味方が区別できなかった。とりあえず、飛ぶ奴はワルね。

2.映像が物凄い

ハリウッドには敵いません。すごすぎです。
ただ、最初に中東に駐留する米軍が襲われるシーンはアニメ見ているようでした。

3.ドラマは希薄

スピルバーグが後ろに居るし、マイケル・ベイ監督は変な所で受けと取ろうとするし、ドラマを期待するのは無理ですが、映像だけで約二時間半はきついですね。主人公の若い二人は良かったです。

4.女性はどこを見て楽しめばいいのか?

女性は行ってもなあ──ガンダムファンとかなら楽しみようがあるけどなあ。

5.総じて子供向けに作った映画です。

お子様は大興奮するでしょう。お子様必見!

【雀朝翁拝】
【高輪雀です】

「レミーのおいしいレストラン」を観て来ました。
晴海からすぐの豊洲のユナイテッドシネマは空いてます。
前の職場は映画館まで徒歩二分、今度は地下鉄で二十分ちょい。

さて、久しぶりに昔のディズニーテイストのアニメ映画を観ました。
CGもずいぶん綺麗でCGである事を忘れます。
ネズミが調理をするので嫌悪する向きもあるでしょう。
でもそこはディズニーです。おいしそうに見せます。

テーマは新しい価値観や才能はどうすれば開花するかです。
最後のシーンで酷評がつねのきびしい料理評論家のくだりがすべてを語ります。
評論家の声はあの「アラビアのロレンス」のピーター・オトゥールでした。
ちょっとびっくりですね。
しかし、相変わらずハリウッドはハッピーエンドを作るのが上手です。
ああ、良かったなと思わせます。

クラシックなディズニーアニメを観たい方は買いです。

【高輪雀拝】
【高輪雀です】

うかうかしていたら、随分書いていない映画があるので一気にやっつけます。

1.ダイハード4.0

シリーズでは面白い方です。翁の順位では一作目、二作目、四作目、三作目の順になります。ベトナムハーフのマギー・Qさん、M:I:?ですっかり有名になって今回は重要な悪役やってます。マクレーン警部に「すぐ蹴る女」「忍者女」と言われていたのがおかしかったですね。それから、マクレーン警部がぼろぼろになって何とか敵を倒したあとに「キャホー!」と絶叫するのが良かったです。

2.ハリーポッターと不死鳥の騎士団

これ、シリーズで一番つまんないです。ヘレナ・ボナム・カーターさんがサディスト魔女やってますが、あまり暴れませんでした。今回は駄目です。

3.シュレック3

これもシリーズ中最低。変に御話しで良い子になろうとして大失敗ですね。

4.キサラギ

翁の職場の若い衆がすごく面白いというので観に行ったら、全然駄目でした。
役者さん下手過ぎ。

5.舞妓Haaaan!!

全然面白くない。くだらない映画でした。笑いを取るにもふざけているだけでは駄目ですよね。こう言う反射的な笑いで作るのは技量がない証拠です。

6.ゴーストハウス

「パニックルーム」で喘息の娘役をしていた彼女が立派なハイティーンになりました。御話や演出は二昔前のホラーテイストでちょっと懐かしかったです。懐かしめる人にはちょっと御奨めです。あ、これもう終わってるか?

7.消えた天使

近頃めずらしいハードなサイコサスペンス。あの名作「セブン」には遠く及びませんが、久しぶりに猟奇趣味の映画見ると何かショックです。後味悪い映画を観たい人に御奨めです。

8.オーシャンズ13

シリーズ最低の三作目。これがどうしてシリーズ最高傑作とマスコミが言っているのかまったく分かりません。映像が汚かったのはわざと? ソダーバーグさん?

雀朝翁拝
【高輪雀です】

「河童のクゥと夏休み」を観て来ました。

映画と言うものは娯楽を追及するものであろうと思う。愉快・痛快・奇奇怪怪なものが面白い。見た事のない世界や憧れの世界を見せてくれるのが娯楽の基本、かつ王道である。

と同時に、何らかの忘れかけた感情や心の片隅に追いやってしまったかもしれない気持ちを思い出させてくれる映画もある。文芸作品とは言わないまでも、そういう映画は確かにある。

翁は文芸作品は基本的に観ない。娯楽以外を映画に求めるつもりはあまりない。ただ、娯楽路線の文芸作品っぽいものは観る。文芸に御伽噺も入れてくれるなら、宮崎駿作品はこの代表ではないか。

さて「河童のクゥと夏休み」である。翁は知らなかったが監督の原惠一さんは映画版クレヨンシンちゃんでは「クレヨンシンちゃん/大人帝国の逆襲」でつとにその監督たる手腕を評価されているのだ。

たまたま奈良のホテルで衛星放送を見ていたら、原監督のインタビューと原ワールドの解説があった。なるほど、この監督は相当変わっている。只者ではない。この時に「河童のクゥと夏休み」観るべしと思った。

御話は異人譚と言うのか、河童と言うまったく別の存在が人間界に暮らした時何が起きるか、どんな事故が起きるかである。最初楽しく、後に哀しくのこの手のスキームは分かっているが、ここをどう決めるかが監督の手腕である。

あの「E.T.」が引合にされるだろうが、はっきり言えばETなんかよりよっぽどリアルに物語を描いている。このあたりを妙に子供向けにアレンジしないのは、原監督の信念であるかと思われる。こう言う信念は好感が持てる。

人間の無神経さ、愚かさ、浅はかさと言うものは、こう言う映画でこそ、つまりファンタジー映画であるが、隠しようもなく暴露される。そして数の論理で事件が収集されるのだが……幸いにしてこの作品はハッピーエンドである。

劇中、クゥは追い詰められて東京タワーによじ登る。劇中では見せ場である。原監督の大人帝国を彷彿とさせるシーンであるそうだが、翁にはキングコングや猿人ジョーヤングが追い詰めれてビルや観覧車に登るシーンとダブった。やばい……ところが原監督はきちんと収集してくれた。

劇中の夏の景色が素晴らしい。遠野の夏景色などは正に日本の夏であり、日本の原風景のひとつだろう。川の描写と夏空の描写は秀逸の一言である。主人公がプールで初恋の相手に自分の気持ちを隠しながら照れて会話をするシーンは劇中屈指の名場面である。

ただ、注文したい事もある。日本のアニメは動きに慣れるまでニ三十分かかる。「レミーのおいしいレストラン」等は違和感をあまり感じさせない。ものを食べる仕草にいたっては紙芝居になってしまう。誰でも良いから人のものを食べる仕草なんかをきちんと分析してもっと自然に表現して欲しい。

さて、ファンタジー好きの翁としてはこの作品は御奨めである。宮崎駿作品とは違ったこだわりと主張を味わって欲しい。もうすぐ終わっちゃうので急いで急いでえええええ〜。

【高輪雀拝】

ええい、ちくしょう。もういっぺん観てやろうか…
【高輪雀です】

「ベクシル 2077年日本鎖国」観て来ました。

1.FFの轍ふたたび…
2.お前らは「キャプテンスカーレット」かあ?
(分からない方のために…お前らは「サンダーバード」かあ?)
3.CGって女性の顔を書き分けられないの?
4.CGってアジア人と欧米人書き分けられないの?
5.砂の惑星のサンドウォームのぱくりか!
6.マトリックスのぱくりか!
7.主役は誰なんだ!?
8.勝手に大和民族滅ぼすな!
9.ベクシルなんてベク(僕)知らない!

もう作んなくていいです…

【高輪雀拝】

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