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ミュージカル好きゲイコミュのミュージカル「ファントム」大阪公演

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ガストン・ルルー作「オペラ座の怪人」は何度も映画・舞台になっているが、これはその一つ。日本では四季が版権を持っているロイド・ウェッバー版と違って、宝塚・東宝が版権を持っているコピート・イェンストン版である。このミュージカルを東宝版で見るのはこれで三度目。今回も大いに満足できた。

観劇日は12月15日(日)夜公演、大千秋楽の一回前、つまり翌16日が東京から続いてきた公演の千秋楽になる。今回メインキャストはダブルになっていた。僕が見たのは以下の通り

ファントム・・・・・城田優
クリスティーヌ・・・愛希れいか
シャンドン伯爵・・・木村達成

今回は新演出で、城田優は演出も兼ねている。大阪公演の場所はいつもの梅田芸術劇場、ここはホテル阪急インターナショナルの隣である。劇場に入ると案内の人の制服が替わっていた。まるでホテルのドア係、まるで隣のホテルから出張しているかのようだった。ちょっと聞いてみると、この制服はこの「ファントム」公演の為の特別仕様だとか。凝っている!客席に入ると、舞台には緞帳の類いはなく装置が見えている。ロビーにも舞台装置の街頭が置いてある。開演五分ほど前になると、出演者が客席に来て "Bonjour!" と挨拶しに来てくれる。劇場全体を当時のパリの雰囲気にしているのだ。

序曲は幕を開けたそのまま始まる。ただ、オケは見えない。後になって舞台後方の上に位置しているのがわかる。指揮は森亮平。こういう場所にいると、出演者はもちろん指揮者・オケもやりにくいのではないだろうか。

城田優のファントムは期待通りの上出来。なんとも子供っぽいファントムだ。物語の初めで、「オペラ座の怪人」が単なる伝説でしかない事がわかる。その「子供っぽさ」がこの悲劇の原因の一つである事がだんだんわかってくる。

愛希れいかのクリスティーヌの歌唱には、幕開からビストロの場まではあまり満足できなかった。ビストロで、コロラトゥーラ・高音を決めるところからやっと満足できるようになってくる。そこでわかった。これ、そういう演出なのだ。クリスティーヌは、ファントムのレッスンを受けるまでは、確かにいい声はしているが、オペラ座で歌えるほどの実力を持っていないのだ。彼女の圧巻の歌唱が聞けるのは、第二幕の"My true love" ここで客席から拍手が起きなかったのが良い。観客を物語に完全に引き込んでいるのだ。また、ファントムの母・ベラドーヴァと二役を演じているのが良い。何故、エリック、すなわちファントムがクリスティーヌに惚れるのががよくわかる。それに、ビストロに現れたキャリエールが、クリスティーヌの声を聞いて驚くところ、うまい演出だ。

また、クリスティーヌが、ファントムの素顔を見てそれに耐えきれなくなるところ、それに対するファントムの反応、以前よりよく練られていて「わかりやすい通り一遍」から逃れている。

それに、キャリエールの岡田浩暉が良い。年相応の白髪で貫禄がある。それに、この悲劇の一番の原因はこのキャリエールにある。だから、見ていると、一番悪いのはおまえだ、と言いたくなるが、そう言わせず、そうするより仕方なかった、と思わせるところがなかなかの力量だ。特にラストシーン、そうせざるを得なかった彼の「悲劇」に観客の同情が集まるのは演出と彼の力量である。

ただ、残念なのは、フライング拍手が随所に見られたこと。この好演はDVD化されるで、自分の拍手を入れようとしたのだろか。しかし、それは無駄だ。今の技術ではそのような「雑音」は消すことが出来る。また、そんな「雑音」が無い公演と差し替える事は十分可能なのだ。

この公演は大千秋楽の前日、と言う事で通常のカーテンコールの後この日千秋楽を迎えたメンバーの舞台挨拶があった。また、オーケストラによる「送り出し」の後、もう一度幕が開き、城田優・愛希れいか・廣瀬友祐がもう一度出てきてくれたのが嬉しかった。

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