お互いのテンションが合わず、軽く話したいことを妙に話を深掘りされて疲れてしまったり、疲れているときに重い話を持ち出されたり……。夫婦で会話をすると、モヤモヤしてばかりだと感じている方もいるのではないでしょうか。

その結果、夫婦間で会話がなくなっていくということもあるようです。今回は会話のない夫婦の行く末についてどんなことが待ち受けているのか、またどのように解決していけばいいのかを紹介していきます。

会話がない夫婦の行く末とは?

  • 会話がない夫婦の行く末とは?

    会話がない夫婦の行く末は?

会話がなくなり心も通わなくなってしまった夫婦の行く末について、どのようなことが起こりえるのか考えてみましょう。

仮面夫婦になる

仮面夫婦とは、お互いのことに興味・関心がないのに、離婚せずに同居を続けている夫婦のことをいいます。周りから見ると円満夫婦のようにも見えるため不仲であることが気づかれにくく、離婚しないので子どものことや財産分与など煩わしいことをせずに済むようです。

また、お互い無関心が故に干渉されることもないので、それぞれルールを決めながら好きに過ごせるようになり気楽な面もある、という話も耳にします。

不倫や浮気のリスクが高くなる

夫婦間で会話がなくなると、不倫や浮気のリスクが上がってしまうのは自然なことです。 夫婦間で会話がなく、たまに話すとすぐに言い合いになってしまう…という状況で、お互いに愛情を感じられず「寂しい」という感情でいっぱいになっている場合、他の人からの好意に揺らいでしまうことは十分に考えられます。

年齢を重ねてから離婚する

子どもが巣立っていき、夫婦二人だけの生活が始まると、熟年離婚を考える人が増えるようです。仮面夫婦生活が続くと、離婚を視野に入れて金銭面などで困らないよう少しずつ準備を進め、タイミングをみて離婚を切り出すケースは少なくありません。

関係を修復できることもある

長年仮面夫婦でいても、なにかのきっかけで関係が改善されるケースもあります。

長い間、会話がなくても相手と一緒にいた時間は長いのはたしかです。関係は冷え切っても少しの情からわだかまりが解消されることはゼロではないので、そのような望みがあるということも忘れないでいてください。

会話がない夫婦の離婚率は?

  • 会話がない夫婦の離婚率は?

    会話がない夫婦の離婚率は?

会話がない夫婦の離婚率は、残念ながら数値・データとして出ていません。ただ、以下の厚生労働省が発表した情報を考慮すると、会話がない夫婦が離婚するというケースは少なくないのではと推測できます。

厚生労働省の発表によると、令和4年における婚姻件数50万4,930件に対して離婚件数は17万9,099件。離婚率は約35%であり、3組に1組の夫婦が離婚していることがわかっています。

離婚の直接の原因として最も多いのは「性格・価値観が合わない」という性格の不一致。違う環境で育った人間同士が結婚して夫婦となり、生活を一緒にしていくことは簡単なことではないようです。

この「性格・価値観が合わない」ことが原因で、夫婦間で会話がなくなるというケースは十分考えられますよね。

会話のない夫婦が直接的に離婚につながるのかどうかという答えを出すのは難しいですが、会話のない夫婦は性格や価値観のズレが起きていることも多いため、会話のある夫婦よりも離婚の危機を迎える可能性が高いと考えられるのではないでしょうか。

夫婦の会話がなくなる理由は?

  • 夫婦の会話がなくなる理由は?

    なぜ夫婦の会話がなくなってしまったのか考えてみましょう

夫婦間で会話がなくなる理由は、それぞれ異なります。

いろいろな事情があるにせよ、一度は結婚を決めた相手です。なぜ夫婦の会話がなくなってしまったのか理由を掘り下げて考えてみましょう。

ここでは、夫婦間で会話がなくなる、よくある理由を紹介します。

お互いの気持ちが冷めきっている

お互いに好きだという気持ちがあれば、会話が完全になくなってしまう前に関係を修復しようと努力するものです。ただ、お互い相手のことが好きだという感情がなくなると、相手に無関心になるので、自然と会話がなくなります。

相手のことを知りたくなくなると、会話をしたいという気持ちも薄れていくのは当然かもしれません。

意地とプライドの張り合いになっている

喧嘩が長期戦になり、会話をしないまま過ごしているというケースもあります。仲直りするタイミングを逃してしまうと、いつまでも険悪な雰囲気に。何気ない会話でもトゲのある返事をしてしまうこともあるでしょう。

毎日顔を合わせているのにギクシャクした雰囲気が続き、お互いにいつ、どのように仲直りをしたらいいのかわからなくなると、会話のない冷戦状態が続いてしまいます。

喧嘩になることが分かっている

会話をしても的を得た言葉が返ってこなくて噛み合わないと感じたり、何気ない話をしただけなのにつっかかるような答えが返ってきてギクシャクしたり……。些細なことでいつも喧嘩に発展してしまうため、お互いに「会話をせずに穏便に暮らす方が気楽」と感じているケースもあります。

生活リズムが真逆

夫婦が揃って会話をするためには一定の「時間」が必要です。ですが、最近は特に共働き夫婦も多く、出勤時間がバラバラなどで生活のリズムがすれ違い、家で一緒に食事をする時間すら持てないといったケースも珍しくないようです。

夫婦でゆっくり話をしたくても、自分が起きている時間に相手は寝ているという生活が続くと、必要最低限の会話しかしなくなってしまうのでしょう。

会話がない夫婦の今後の選択肢

  • 会話がない夫婦の選択肢

    会話のない夫婦は、どのような選択をするべきなのでしょうか

では、会話のない夫婦は、今後どのような選択をすればいいのでしょうか。子どもの成長や金銭面など、いろいろな観点から考えていきましょう。

離婚

「これ以上相手と一緒にいたくない」「顔を合わせたくない」という気持ちが大きいのであれば、離婚する選択肢を視野に入れてみるのも一つの手段です。子どもが大きくなり手がかからなくなったタイミングや、巣立って夫婦二人きりになったタイミングで離婚する夫婦は少なくありません。

今後夫婦で人生を共に歩んでいく想像をすることができない・したくないのであれば、離婚することを検討してみてもいいかもしれません。

関係修復

このまま夫婦で暮らし続けるのであれば、関係性を見直して修復できるように努力してみましょう。一度話し合ってみる、少しだけ挨拶してみるなど、できそうなことから実践してみるのがおすすめです。

現状維持

会話のないまま仮面夫婦でい続ける、現状維持という選択肢もあります。周りの目や金銭面、育児など何かしらの理由があって離婚に踏み切れない人も多いです。

お互いに相手に歩み寄ることがなくても、心を無にして過ごせば、会話のない夫婦として現状維持はできます。ただし、ストレスや不満が子どもへ向くことがあったり、冷え切った家族関係のなかで子どもが我慢していたりする場合もあるので気をつけましょう。

子どもは意外と、両親の何気ない行動を見ています。些細なことでも案外気づいているので、周りの目はごまかせても子どもの目をごまかすのは難しいということは忘れないでください。

会話がない夫婦が関係修復のためにするべきこと

  • 会話がない夫婦の行く末が心配な時に試すべき5つのこと

    会話がない夫婦が試すべきこと

夫婦間で会話がなくなってしまったものの、「離婚せずやり直したい」「できれば楽しく会話をしていたの頃に戻りたい」と思ってる人は多いでしょう。少しでもそう思っているのであれば、関係を修復するために努力する必要があります。

ここでは、会話がない夫婦がもう一度仲良くなるためにするべきことを5つ紹介します。

2人きりの時間を作る

夫婦仲良く暮らしたいなら、まずは2人きりの時間をつくってみましょう。同じ食卓を囲む、同じテレビを見るなど、何でも構いません。2人だけで過ごしてみて、ゆっくり話す機会を作ることが大切です。

最初は、仕事のことや子どものこと、お互いの状況を話すことからはじめてみてください。その後、会話のない今の状況をどう思っているのか相手から聞きだし、相手に対してどう思っているのか、どんなふうにしていきたいのかを話し合ってみて下さい。

お互いの気持ちを再認識するためにも、2人きりの時間を作ってみましょう。

本音で語り合う

夫婦で会話を楽しめる関係に戻したいのであれば、本音で語り合うことも大切です。その時に注意したいのが「伝え方」です。共感できる部分があるなら、「そこは理解できる」と素直に伝えましょう。その上で、自分の思っていることと違う部分については丁寧に話していく必要があります。

相手の言葉は最後まで聞き、相手の意見を受け入れつつも、自分の想いを伝えることができると理想的です。 途中で言葉をさえぎってしまうと、相手の本音を聞き出せなかったり、言い合いに発展したりする危険があります。相槌を打ちながら、相手の話に耳を傾け、自分の考えをまとめることができるように意識しましょう。

短い挨拶から始めてみる

難しく考えずに、簡単な挨拶からはじめてみるのもおすすめです。「おはよう」「ただいま」「ありがとう」「おやすみ」など、ちょっとした言葉なら相手へ声をかけやすいはずです。

ハードルを上げすぎず、できる会話からしていき、少しずつ会話を膨らませていけばOKです。最初は返事がないかもしれませんが、そのまま感謝の言葉や挨拶をかけ続けることが大切です。そのうちに心を開いてくれる時が来るかもしれません。

また、相手に話しかけるときは、目を見て話すことがポイントです。少しずつわだかまりを解消しながら、お互いに会話しやすい雰囲気を作っていきましょう。

手紙を書く

会話のない状態から、突然会話をするのが難しかったら、手紙を書く方法も有効です。出かける前や、寝る前に、相手に手紙を渡してみましょう。直接手渡すのが気まずかったら、テーブルの上に分かりやすく置いておけば読んでくれるはずです。

手紙を書くと、自分自身の気持ちを整理することもできます。相手への気持ちや、相手への愛情、大切にしたいことは何なのか、もう一度整理して書き綴ることができます。

自分でも気づいていなかった感情が湧き上がってくるかもしれません。素直に手紙を書けば、思いは相手にきっと届くでしょう。

物理的に距離を取ってみる

相手のことが好きなのに関係を修復できず、会話のない状態で硬直してしまっている場合は、別居してみるのも一つの手です。別居して冷静になった状態で、改めて今後の関係をどうしたいか考えてみましょう。

関係を修復するために別居するのであれば、期間と目的を持って別居するのがおすすめです。なんとなく別居するとそのままの流れで離婚するということにもなりかねないので、「2か月間だけ、今後自分はどうしたいのかはっきりさせるために別居する」といったように、目的や期間を決めた上で別居をスタートさせるのがベスト。

家に戻ってきたらしっかり話し合えるように、別居期間中に準備しておきましょう。

会話がない夫婦の行く末が不安なら今すぐ対策を!

お互いに会話がないまま夫婦生活を送っていると、それが自然なことのように思えることがあるでしょう。その一方で、「このままでいいのだろうか?」と不安になったり、「楽しく会話をしていた頃のように戻りたい」と悩んだり、色々な思いが溢れてきてしまうことも。

リラックスできるはずの自宅が、夫婦間で会話がないせいでストレスになってしまうのは、かなり苦痛ですよね。タイミングや機会を見つけて、関係を修復できるように話し合ってみたり、関係修復の見込みがゼロなのであれば今後の方向性を決めたり、何か行動を起こしてみることをおすすめします。