自動車エンジニアリング会社のエイム(AIM)が「ジャパンモビリティショー2023」に出展している「AIM EV MICRO 01」というクルマは要注目だ。電気自動車(EV)の2人乗りオープンカーで値段は100万円以下、将来は沖縄県などで活躍する可能性がある。どんなクルマなのか担当者に聞いた。

  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」

    エイムの「AIM EV MICRO 01」ってどんなクルマ?

バッテリーは交換式も選べる!

「AIM EV MICRO 01」は全長2.5m、全幅1.3mの超小型モビリティ。車内には大人2人がゆったりと座れる。フル充電での走行距離は120kmだ。

エイムは沖縄県の島しょ部、リゾート地域の意見を反映してこのクルマを開発した。日常の手軽な交通手段としてだけでなく、観光に使うレンタカー、シェアカーとしての展開も視野に入れている。バッテリーは固定式と交換式の2パターンを用意。価格は車両本体(バッテリーを除く)で100万円以下を予定している。

交換式バッテリーのEVは観光地での活用に向いている。レンタカーやシェアカーにEVを使う場合、拠点で充電している時間はクルマの稼働率が下がってしまうことになるわけだが、交換式バッテリーであれば積みかえるだけですぐに走りだせるからだ。バッテリーの提供方法についてはサブスクリプションのような手法も検討しているという。

  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」
  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」
  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」
  • ユーザーが用途に合わせて選べるよう、クローズとオープンの2種類のボディタイプを用意。車両のデザインはSN DESIGN PLATFORM(代表取締役:中村史郎氏)が担当している。レンタカーやシェアカーのほか、例えばホテルに何台かを置いておき、ビーチへの行き帰りに使ってもらうなどの利用方法を想定。もちろん個人で所有するのもアリだ

このクルマは軽自動車よりも小さい「超小型モビリティ」の規格となる見込み。そうなると最高時速は60km/hで高速道路は走れなくなってしまうが、そもそも島しょ部やリゾート地で活用するのであればそれで十分だ。個人所有して買い物や送り迎え、あるいはドライブなどに使う場合でも、高速に乗る機会はまずないだろうし、60km/hを超える速度も必要ないだろう。

  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」
  • エイムの超小型モビリティ「AIM EV MICRO 01」
  • オレンジのボディに白の内装がすばらしくマッチしている。ナビや音楽はスマホを使えば問題なさそう

エイムによれば「AIM EV MICRO 01」は2025年あたりの量産開始を見込んで開発を進めている。沖縄県でクルマを作ることも検討しているそうだ。大体のイメージとしては1日当たり4~5台、年間1,000台単位の生産規模を目指していきたいとのことだった。アジア圏への輸出も視野に入っているそうだ。

小さなEVオープンカーで沖縄を駆け巡るのは、間違いなく気持ちがよさそう。たぶん、バリやプーケットあたりを走っても気分がいいのではないだろうか。エイムにはぜひ、量産につなげていただきたいと思った次第だ。