大阪から被災地へ向かう緊急車両に、5歳と2歳の兄妹「がんばれーー!!」 母親は「あのときの隊員さん」案じる

金井 かおる 金井 かおる

 1日午後4時10分ごろに発生した、石川県能登地方を震源とする最大震度7の地震。大阪市在住の「ナミキ」さんは同日夜、夫と子ども2人とともに自宅近くを歩いていたところ、消防車や救急車などの緊急車両の車列が高速道路に入っていく様子を目撃しました。地震のニュースをテレビで見ていた一家。5歳の兄は「がんばれーー!!」。つられて2才の妹も「がんばれーー!!」。被災地に向かうであろう車列に向かって声援を送りました。

隊員さん「僕にも同じくらいの子どもがいるんですよ」

 お母さんのナミキさんに話を聞きました。

──お子さんたちは自発的に応援を?

 「お兄ちゃんの方は、地震直後からニュースをじっくり見ていて、大変なことになっているということがわかっているようでした。『地震で助けてー!の人を助けに行くんだよ』とお話しすると、『がんばれー!』と応援を始めました」

──お母さんとしてはどんな気持ちに。

 「子どもたちの成長に驚きました。私も子どもたちと一緒に『がんばれー』と応援しながら、隊員さん達に子どもたちの声が少しでも届いていたらなと思いました」

 ナミキさん親子は以前、近所にある大阪市西消防署に消防車を見に行ったことがありました。消防職員はナミキさん親子に対し、「僕にも同じくらいの子どもがいるんですよ」と話し、やさしく接してくれたそう。ナミキさんは今回の車列の中に、あのときの職員もいるのではと案じ、職員の家族を気遣いました。

 「隊員さんのご家族もすごく心配なのではと思います。たくさん活躍して1人でも多くの人を助けて無事に帰ってきて欲しいです。過酷な状況もたくさんあるかと思いますが、くれぐれもご無事でと思っています。また、出動しなかった隊員さん達も手薄になった街を守るためにいつも以上にがんばっていると思いますので、私たちもいつも以上に事故や火の取り扱い、安全に気をつけないといけないなと思います」(ナミキさん)

 ナミキさんは今回の出来事を自身のX(@naminyon)に投稿。いいねの数は1.4万を超え、「感動して涙出た」「応援の声、きっと届いてますよ」「よいお子さんたち!」などの声が寄せられています。

     ◇

 大阪市消防局は1日、被災地での消防活動のために、石川県能登地方へ消防車両と職員を派遣したことを発表しました。同日午後7時5分に大阪市2隊12人が出発。午後8時40分には大阪市15隊52人が出発。午後10時45分には大阪市3隊10人、府内消防本部22隊96人が出発。大阪府内消防本部の派遣総数は1日現在、42隊170人です。

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