iPhone 15 Pro Max(256GB)を購入し、発売当日の9月22日に「Apple Store 銀座」で受け取りました。次期iPhoneのウワサが聞こえてくる夏の入口あたりにはもう最上位のPro Maxを買う意思を固めていたので、「ようやく手元に来てくれた」感があります。

  • iPhone 15 Pro Max(256GB)。ケースに入れたので若干タテヨコのサイズが大きくなった

  • iPhone 15 Pro Maxのパッケージは、思ったより薄かった

新世代の15 Proシリーズには、12シリーズの末弟モデルにはなかった興味深い新機能がいくつかあり、最上位Pro Maxが備えている“iPhone史上最も長い”焦点距離120mm相当の5倍光学ズームレンズに惹かれたのも、購入意思を固めた理由のひとつです。

使い始めた初日の感想は、ざっくりこんな感じ。

  • 思ったより重くない。チタンの外装が素敵
  • USB Type-Cは何に使おう?
  • 初めての常時点灯ディスプレイに驚く
  • 初体験のiPhone望遠ズームが、写真のバリエーションを増やしてくれて最高

主な特徴や注目の新機能はすでに多数の記事で紹介されているので、ここでは個人的なファーストインプレッションを紹介していきます。いざ書き始めてみると触れたいトピックが増え、だいぶ長文になりました。しばしお付き合いください。

iPhoneを最小最軽量→最上位の大画面機にした理由

“スマホもカメラもできれば小さくて軽いのが一番”と考えている筆者は、長らくiPhone 12 miniをメインで使ってきました。

普段はWebブラウズや、メール/チャットツール/SNSなどのやりとり、日々のキャッシュレス決済などで使うほか、カメラでメモ代わりの写真を撮ったり、MacBook AirのWi-Fiルーターとして活用したり、というのが主な用途。動画やゲームは有機ELテレビが担ってくれますし、カメラに関してはミラーレス機を所有しているので、総合的には12 miniに大きな不満はありません。

ただご存じのように、iPhone 13シリーズ以降はminiの新機種が投入されなくなりましたし、昨今の大画面スマホが主流な中で、画面サイズ5〜6型クラスのコンパクト機で「これなら長く使いたい」と思わせてくれる機種はなかなか見当たりません。

そういうわけで最近はスマホの小ささにこだわるのを控え、Google Pixelシリーズを購入してiPhone 12 miniと併用しています。特に、音声録音アプリの書き起こしはPixel 6で初めて触れたときから重宝していて、Pixel 7に置き換えた今でも2台体制で毎日持ち歩いています。

なお、miniは本体サイズの都合でバッテリーもちが他の機種と比べて弱いとされていますが、出先でもモバイルバッテリーから継ぎ足し充電はできるので、個人的にはそんなに気にしていません。まあ、充電にかかる手間や時間のロスがなければうれしいのは確かですが。

  • iPhone 12 miniをMagSafe充電対応のAnker製モバイルバッテリーで充電しているところ。充電スピードはちょっと遅いが、ケーブルレスなのがイイ

カメラについては、ミラーレスカメラを持っていないときに限って「あっ、これ今キレイに撮りたい景色だ」と心が動く瞬間が訪れることもしばしば。そういうときはPixel 7を代わりにポケットから出して2倍ズームに頼ってきたわけですが、デジタルズームはできれば多用したくないですし、写真の保存先がiCloudとGoogle Photosでばらけるのも後々めんどうだなと感じていました。

このようなちょっとした不便さが、これからiPhone 15 Pro Maxと共に過ごす日々の中でどう解消されていくのか(あるいはされないのか)については、今後機会があれば紹介したいと思います。

iPhone 15シリーズ、確かに高価だけれど

iPhone 15シリーズの価格は、スタンダードなiPhone 15が128GBモデルで124,800円から。一般消費者の目線で考えれば、だいぶ高額なスマートフォンです。特にiPhone 15 Pro Maxは、最小容量の256GBモデルでほぼ19万円と、かなり厳しいものがあります。

  • iPhone 15 Proシリーズ。SoCやカメラ機能、細かな使い勝手などが強化され、スタンダードなiPhone 15にはない特徴がいくつもある

筆者の場合は、次期iPhoneのウワサが漏れ伝わるころから20万円超えも覚悟して購入資金の算段をつけていたので、15シリーズ発表当日のニュースリリースに目を通したときは、むしろ「思ったより抑えてきたかな」というのが率直な感想でした。とはいえ、何も準備してない状態であれば毎月の給与から相当な額を持って行かれる、というのはなかなかつらいものがあります。

昨今の物価高騰や円安による価格上昇は確かにありましたが、とはいえスマートフォンは毎日さまざまな情報に触れる「窓」であり、ときには金銭には替えられない“人とのコミュニケーション”や“日々の記録”をテクノロジーの力で支えてくれる、なくてはならない相棒です。これまで使ってきたスマホの中身は、いつでも新しい相棒に移し替えられるように管理しておきつつ、少なくとも2年くらい、遅くても4年ぐらいで入れ替えていくのが良い選択なのだろうと思います。

ちなみに、手持ちのiPhoneを買い替えるにあたっては、たとえばApple Storeなどで購入するときは「Apple Trade In」をはじめとする旧機種の下取りサービスがありますし、携帯キャリアであればいわゆる“2年返却プラン”を提案しています。「じゃんぱら」などの買取店舗を利用するのもひとつの手です。

ただ、どうしても愛着があって手放せない……など、買い替えに積極的になれない場合は、Appleが公式に提供しているバッテリー交換サービスで延命を検討するのもアリです。

銀座でついに受け取り、開封! カメラ保護ケースも入手

iPhone 15シリーズのAppleオンラインストアでの予約購入は9月15日21時にスタート。私もそうでしたが、発表されたばかりの新iPhoneを購入するのに慣れていそうな知人や関係者も、今回ばかりはアクセス過多によって欲しい機種の注文完了までひと苦労した模様です。

筆者もiPhone 15 Pro Maxをすぐに予約して受け取れるように、21時開始にそなえてスタンバイしていたのですが、何度リロードしてもリンゴマークと「まもなくです。」の一点張り。なかなか決済まで進ませてくれません。購入完了画面にたどり着いたのは開始から20分以上たってからのことで、この時点で自宅への配送日程が10月以降となっていたので、Apple Store 銀座で発売当日の午後に受け取ることにしました。

  • Apple Store 銀座。iPhone 15シリーズ発売当日ということで、警備員が周囲をしっかりガードしていた

ちなみに、現在(執筆時点)のApple Store 銀座は所在地がおなじみのサヱグサビルから変わり、銀座4丁目交差点を挟んで反対側(新橋寄り)のHULIC &New GINZA 8に入居しています。これまでにもiPhoneやMacのバッテリー交換で何度か訪れている店舗なので自分にとってはなじみつつある場所ですが、久しぶりに訪れる人は縦長いビルにちょっと面食らうかもしれません。

建つ場所は違えど、個人的に銀座のストアは“特別な場所”だという思いが学生の頃からあります(iPod 5th Generationを初めて親に買ってもらった場所でもあるので)。今回は新しいiPhone、しかも人生初のPro Maxモデルを発売日に手にするということで、多少なりとも気分が上がりました。

受け取りにかかった時間は正味15分ほど。地下1階の受け取りコーナーに呼ばれるまで列に並び、幅広の机に案内されて注文在庫が持ってこられ、SIMカードの入れ方や充電の仕方など短いレクチャーを受けたら終了です。会場はそんなに広いスペースではなく、初日ということもあって通路をすれ違うのも難しいほどの混雑ぶりでした。

さっそくパッケージを開封していくと、中身は本体とSIMピン、長さ1mのUSB-C(USB Type-C)充電ケーブルだけといたってシンプル。Apple製品ではおなじみのリンゴマークのシールも入っています。iPhone 15 Pro Maxの開封の模様は、以下のYouTube動画でチェックしてみてください。

15 Pro Maxの実機は、実は発売前に短時間ながら編集部で見ていたので、自分で買った機種と初対面しても新たな感慨を覚えるほどではありませんでした。ただ、そのとき見たのは“定番カラー”とされるナチュラルチタニウムで、筆者が選んだカラーとは異なります。今回は青系が欲しかったのでブルーチタニウムを選んでおり、開封した瞬間「お、色いいね」と、自分の選択に間違いがなかったことに安堵しました。

iPhone 15 Pro Maxの本体サイズ/重さは159.9×76.7×8.25mm(縦×横×厚み)/221g。自分の12 mini(131.5×64.2×7.4mm/133g)と比べると、もはや“親子”といってもいいような差があります。ただ、店頭で14 Pro Maxを初めて持ったときに感じた「重い!」という感覚は、15 Pro Maxではさほど感じられませんでした。やはり外装にチタンを使っていることが功を奏しているのでしょうか。しばらくいじっているとフレームに指紋がたくさんついてしまいますが、ツルツルだった14 Pro Maxよりは目立ちにくい印象ですし、メガネ拭きなど糸クズがつきにくい布で拭けばすぐに消えます。

iPhone 11 Proからの“伝統”になった三眼カメラは分厚いし、なにより自分に向けられたときの威圧感が強いので今ひとつ好きになれなかったのですが、仕事柄スマホで動画も撮るようになった昨今は「レトロな8mmフィルムカメラにだってレンズターレットがあったように、ProシリーズのiPhoneはシネマカメラみたいなモノだからレンズが多くたって当たり前、気にしてはいけない」と自分に言い聞かせて違和感を打ち消すことにしています(無理矢理感があるのは認めます)。

できればチタン外装の上質さ、なめらかさを味わっていたいところですが、さすがに19万円もする(しかも大切なデータを保存していく)デバイスを、何も保護せずに持ち歩くのは胆力がいります。15 Pro Maxの予約購入が済んだあとで、筆者は使い慣れたSpigenブランドのレンズ保護・Magsafe対応ケース「Optik Armor (MagFit)」と、貼り付けキット付きの画面保護用「EZ Fit ガラスフィルム」をあらかじめ入手しており、しばらく新iPhoneの手触りを楽しんでから早々に取り付けてしまいました。Amazonでの販売価格は前者が3,590円、後者が2枚入りで2,499円(いずれも購入時)。決して安くはありませんが、数年後のiPhone買い替えも見込んだ対応と考えれば必要な出費ではあります。

  • Spigenブランドのケース「Optik Armor (MagFit)」と「EZ Fit ガラスフィルム」

  • iPhone 15 Pro Maxに装着したところ。持ちやすさを考慮して、AnkerのMagSafeスマホリングも付けた

  • ケースのカメラ保護カバーを開けたところ。基本的にはスムーズに開くが、ごくまれに引っかかりを覚えるのが玉にきず

ちなみにケースに関しては、カメラ部を保護するクイックリリースプレートを備え、このプレートを外してさまざまなレンズフィルターに付け替えられるというPolarProブランドの新製品「LiteChaser Pro 15」も気になるところ。取り扱っているUAVOOMの通販サイト上では12,430円と、なかなか強気なお値段です。11月末から順次発送ということですぐには手に入りませんが、今のSpigenのケースに不満が出てきたら買い替えてみようかな、と考えています。

iPhoneではすっかりおなじみのLightning端子が今回、USB Type-C端子に(ようやく)切り替わったのは注目ポイントではあります。ただこの進化については、筆者のように常に新しいモノに触れている人間くらいしか気にしないのでは? という冷静な見方も自分の中にあったのですが、知人やまわりから反応を聞く限りでは「意外と注目されている」模様です。

これからは、たとえばiCloudに逃がしていた写真や動画をUSB接続のSSDなどに簡単に移せるようになったり、最近ポータブルオーディオマニアの間で注目されているUSB-C接続タイプの小型USB DACが使えたりと、iPhoneにつなげられる外付けデバイスの選択肢が格段に広がることは確か。充電ケーブルが変わる、だけでは「USB Type-Cに取って代わったことのメリット」が分かりにくいかな、という気もするので(筆者は普段はほぼMagSafe経由の充電しかしないですが)、今後いろいろ試してみようと思っています。

  • 懐かしの30ピンDockケーブル(左上)と、現行のLightning - USB-Cケーブル(右上)、iPhone 15シリーズ付属のUSB-Cケーブル(下)。何種類か手持ちがあるので、付属ケーブルは基本的に使わずそのままになることが多い

なお今回、15 Pro Maxに関してはiCloudと連携させるだけにとどめ、手元の12 miniからは基本的にデータを移さず、まっさらの状態で使い始めたいと考えました。

iPhoneを手持ちのものから新機種にデータ移行するのであれば、「クイックスタート」を活用すると便利です。ネットワーク経由でiCloud上のバックアップデータを移し替える方法と、旧機種から直接新しいiPhoneにデータをワイヤレス転送する2つのパターンが選べるので、移行作業に使える時間やネットワークの速度などもふまえて選択すると良いでしょう。ちなみに、AndroidスマホからiOSデバイスへ移行するアプリもあります。

15シリーズはせっかくUSB Type-Cを採用したので、今後はAndroidスマホのように2台のデバイスをケーブルで直結してデータを移行する手段も用意してほしいと思います。そうすれば、今後必要性が薄れていくであろうUSB-C - Lightningケーブルもまだ捨てずに活用できるのではないでしょうか。もっとも最大480MbpsのUSB 2.0(15/15 Plusの場合)では、現行のワイヤレスのクイックスタートと比べて有線直結データ移行にどれほど優位性があるかは何とも言えませんが……。

iPhone 15 Pro Maxならではの価値を体感

さっそく色々と使い始めて、Pro Maxならではのユニークな機能をおもしろがっています。まずは「ダイナミック・アイランド」。本体上部の黒いノッチが姿を消した代わりに、フロントカメラ部の存在を目立たせないよう動的なUIアニメーションで活用するもので、すでに14 Proシリーズでは実現しているものですが、実際に体験するとなかなかよくできているなぁと思わされます。さまざまなアプリでの用途の広がりに期待したいところ。

  • ダイナミック・アイランド(上)を初体験

  • 状況に応じて動的な通知を出してくれるのがおもしろい。いずれ自分のなかで“当たり前”のものになってしまうかもしれないが……

15シリーズからは、バッテリー充電の最適化項目に「上限80%」と指定できる項目が新たに加わっているのも、地味ながらポイントが高いです。Xperiaシリーズの「いたわり充電」からヒントを得たのでしょうか? さっそく上限80%に設定しておきました。しばらく使った状態でバッテリー劣化をどれくらい抑え込んでくれるか、こちらも期待しています。

  • バッテリー充電の最適化で「上限80%」

iOS 17で実現した、充電中のiPhoneをスマートディスプレイっぽくできる新機能「スタンバイ」は、常時点灯ディスプレイと相まって非常にクールに仕上がっている印象を受けました。とりあえず無難にアナログ時計ウィジェットを設定していますが、他にも天気やカレンダー、株価などさまざまな情報を出しておけるようです。充電中のiPhoneの画面はこれまでずっと黒いままでしたが、15 Pro Maxにしたことで使い途が広がりました。

常にディスプレイに何か表示されているというのは、頭では仕組みを理解できていても、いざ手元で試してみるとやっぱり新鮮な感覚を覚えますし、楽しいです。すでに14 Proシリーズを使っている家族が、自分の子どもの寝顔をロック画面で常時表示にしていてほほえましく思っていたのですが、さて自分はここに何を設定しようか。ちょっと悩みます。

  • 常時点灯ディスプレイでiOS 17の「スタンバイ」を使ってみる。周囲が暗くなると赤いナイトモードに変わるところがえらい

せっかく銀座まで足を運んだので、購入したばかりの15 Pro Maxで撮り歩き……といきたいところでしたが、仕事もあるし天気も良くなかったので、帰りがてらサラッとスナップ撮影する程度にとどめました。

  • メインカメラの2倍ズーム(48mm相当)にて。モニュメントの金属らしい質感がよく表れている

15 Pro Maxでは、iPhoneらしい絵作りはそのままに、焦点距離120mm相当の5倍ズーム撮影ができるのがとても素晴らしい。最大25倍のデジタルズーム(最大667mm相当)による超望遠撮影も可能です。

街角や風景をいろいろ撮ってみましたので、ここからはiPhone 15 Pro Maxで撮れた作例をしばらくお楽しみください。なお、人の顔やクルマのナンバープレートにボカシをかけた以外は、すべて画像サイズを小さくしただけの素の写りであることを申し添えておきます。

  • 銀座4丁目交差点を、iPhone 15 Pro Maxの超広角レンズで撮影。銀座のランドマークである、銀座・和光の時計塔(二代目)はミッキーマウスの誕生日(11月18日)にちなみ、10月5日から当日までの期間限定で文字盤デザインがミッキー仕様に模様替えするそうで、工事中のため覆いが掛けられていた

  • 等倍(1倍)で撮影するとこんな感じ

  • 2倍ズームにすると、より被写体を引き寄せられる

  • 5倍ズームで撮った作例がこちら。ざらっとした壁の質感や、装飾のディテールもしっかり写せている

  • iPhone 15 Pro Maxのカメラ設定には、メインカメラを使って“レンズ”を追加できる仕組みが備わっている(要は、画像の中央部を切り取るクロップの大きさを変えているだけなのだが)

  • ふたたび銀座の街角から。ソフトバンク/ワイモバイルのショップ店頭に大きく掲げられていたiPhone 15 Proシリーズのポスターを5倍ズームでパシャリ

  • 2倍ズームを選ぶと、周りの雰囲気も入れられる

  • 等倍(1倍)だとこのくらいの距離感が出る

  • 銀座駅と東銀座駅をつなぐ地下通路にて(1倍)

  • 直線的な照明デザインと、レトロ感を醸し出すレンガの柱が印象的な通路だ(2倍)

  • 直線だけで画面を構成してみた(5倍)

  • カフェで休憩。気温が30度を超える日々はようやく過ぎ去ったが、この日は雨模様で蒸し暑く、ノドも渇く(1倍)

  • 2倍ズームを選ぶだけで、こんなに被写体を引き寄せられる。料理を盛り付けた皿に注目させたいときに使えそう

  • 5倍ズームでは氷や濡れたガラスの表面まで大きく写し取れる。皿の中の料理にフォーカスしたいときに便利だろう

  • 交差点で見つけた、トゲトゲの植物。曇天のような少し暗いシーンでは、自動で明るめに撮ろうとする傾向があるようだ。背景ボケ(路面のアスファルト)がちょっとうるさい気もする(5倍)

  • 秋の代表的な花であるヒガンバナ。別名は曼珠沙華、学名はリコリス・ラジアータ。神社の赤い鳥居を背景に写し込んでみた(5倍)

  • 枯れて色あせたねこじゃらし(エノコログサ)を5倍ズームで撮影。夏の頃は燃えるような緑色をしていたが、今はどこか寂しげ

  • やや暗い場所で、マクロモード(0.5倍)で緑の木の葉を撮ってみた。ノイズが若干見受けられるが、よほど引き延ばさなければ気付かないだろう

  • 筆者宅のある市川市の南側の風景。街並みのディテールもこのとおりクッキリ写せている(5倍)

  • 撮影日は雲が多い1日だったが、のっぺりした高層の雲とフワフワした低い雲が重なりあう風景も嫌いではない(5倍)

  • 5倍ズームで電柱を撮影。影になっている部分もよくみるときちんと写っている

  • 最大25倍のデジタルズーム(最大667mm相当)で、ホームに進入してくる電車を撮ってみた。さすがに画質は荒いが、シチュエーション次第ではもう少しいい写りになりそうだ

  • そもそもiPhoneで望遠5倍ズームがほしかった理由は、趣味の動物園/水族館撮影でお目当ての動物(コツメカワウソ)を引き寄せて撮りたかったから。写真は筆者宅からほど近い「市川市動植物園」のエントランスで、“流しカワウソ”で大きな注目を集めた動物園でもある。残念ながら立役者のひとりであったコツメカワウソのナオくんは、12歳と高齢だったこともあってか9月14日に天に召されてしまったが、園内では双子のコロンくん・マロンちゃんがまだ元気に走り回っているはずだ

購入日時点のiPhone 15 Pro Maxの満足度は、総じて高めです。持ちやすさや取り回しのよさは、やはりこれまで使ってきたiPhone 12 miniに軍配が上がりますが、それを補って余りあるメリットを享受できていると感じます。

しばらくは両機種を併用しますが、いずれは15 Pro Maxに一本化するつもりでいます。12 miniもいずれは寿命を迎えますし、まだ元気なうちに後進に道を譲るのがベストでしょう。「スマホは壊れるまで買い替えない」、「不具合で困らなければ長く使いたい」という考え方もまだまだ根強くありますが、今のスマホの中身(データ)はかつてないくらい大事なものになってきており、喪失時のダメージは計り知れません。

これは先ほどからの繰り返しになりますが、スマートフォンの機種変については、ある程度資金を準備しながら「まだ使えるうちに、次世代機へ安全に入れ替えていく」という考え方にシフトしていくのが最良の選択肢だと思います。そして額面だけを見ず、次に買い替えるまで「スマホとどのような付き合い方をしていくのか」を考慮しながら選ぶのも、かしこいスマホ選びのための重要なキーといえるでしょう。

振り返れば、筆者のiPhone歴は2011年発売の「iPhone 4S」に始まり、「iPhone SE」(2016年発売)を経て「iPhone 7」(同年発売)に乗り換え、2020年に登場したiPhone 12 miniも含めて、メインのスマホはほぼ“小型iPhoneひと筋”でした。コロナ禍中はマスク生活でFace IDが使いづらかったので一時的に12 miniを手放し、Touch ID付きの「iPhone SE(第3世代)」(2022年発売)を使っていましたが、あれも小型iPhoneのくくりに入れていいでしょう。それくらい、手のひらに収まるサイズ感が好きで長く使い続けてきたのです。

そんな筆者ですが、今回最大サイズの最上位機であるiPhone 15 Pro Maxを手に入れ、これまでなかった数々の新機能や強化された使い勝手を目の当たりにしたことで、iPhoneの利用体験が確実に変わっていく気がしています。新たな相棒と共に迎える日々が、今からちょっと楽しみです。

  • 左からiPhone 15 Pro Max、Pixel 7、iPhone 12 mini。筆者が初めて手にしたiPhoneであるiPhone 4S(右端)も、久しぶりに起動して並べてみた。今となってはあまりにも小さな画面だが、それでもなめらかに動くUIや立体的なアイコンがよく作り込まれていて、古臭さをまったく感じさせない。どんなにiPhoneが進化しても、人々の記憶に残りつづける名機といえるだろう