アディダス ジャパンは、包括的ランニングコレクション「ADIZERO EKIDEN COLLECTION」を発表。アディダスとして初めて"駅伝"を名に冠し、テーマにしたアパレル&フットコレクションウェアを展開する。

その発表会場には國學院大學 陸上競技部の監督の前田康弘氏、平林清澄選手、上原琉翔選手ら「監督と駅伝エース」が登場し、箱根駅伝への意気込みなども明かされた。

アディダス初の駅伝テーマのコレクション

年末年始の風物詩ともいえる駅伝をテーマにした本コレクション。

日本最高峰・富士山が朝日に照らされて赤く染まる「赤富士」をデザインコンセプトにしており、日本の頂点を目指すランナーを鼓舞するような、可能性と希望に満ちたスカーレットレッドと伝統と栄光を表すゴールドのカラーを基調としたデザインとなっている。

そもそもADIZEROシリーズは、数々の世界記録を支えており、2021年には7つ、2022年は2つの世界記録更新に貢献。2023年のベルリンマラソン2023においては、ティギスト・アセファ選手が「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1」を着用し、2時間11分53秒を記録。女子世界記録を大幅に更新した。

  • ティギスト・アセファ選手の着用モデル「ADIZERO ADIOS PRO EVO 1」

2022年に開催されたメジャーマラソン優勝者の「ADIZERO ADIOS PRO 3」シューズ着用率は50%を超えており、今後もさらにランニングカテゴリーの強化を狙っていくという。

駅伝においては、2012年に青山学院大学とのパートナーシップを結んでおり、2022年には國學院大学とも取り組みを開始。2024年1月の大会では、大東文化大学、東京農業大学もアディダスのシューズを着用する予定だという。

アディダスの調査によれば、箱根駅伝出場チームのアディゼロ着用率は20%ほど。アディダスでは今後、この数字も50%シェアを目指すとし、グローバルイノベーション、大学との強力なパートナーシップ、日本に特化した商品やコミュニケーションといった3つのアクションを通して、50%を目指していくとした。

  • アディダス ジャパンの山本健氏

今回のコレクションでは、フットウェアとアパレルウェアが登場。

フットウェアでは、レース本番で最速に挑むレーシングシューズ「ADIZERO ADIOS PRO 3」(2万6,400円)、トレーニングで着用する「ADIZERO BOSTON 12」(1万8,700円)、毎日のジョグを支える「ADIZERO SL」(1万4,300円)、駅伝選手を目指す部活性に向けたエントリーモデル「ADIZERO DURAMO SPEED」(9,350円)、タフな走り込みランナーに向けた「ADIZERO RC 5」(1万1,000円)、未知の速さを体験したいランナー向けのコンセプトシューズ「ADIZERO PRIME X2 STRUNG」(3万9,600円)、坂道でもその威力を発揮する「ADIZERO TAKUMI SEN 10」(2万2,000円)の全7モデルがラインナップされた。

  • 「ADIZERO PRIME X2 STRUNG」(3万9,600円)

  • 「ADIZERO DURAMO SPEED」(9,350円)

  • 「ADIZERO SL」(1万4,300円)

  • 「ADIZERO BOSTON 12」(1万8,700円)

  • 「ADIZERO ADIOS PRO 3」(2万6,400円)

中でも「ADIZERO TAKUMI SEN 10」は、日本の駅伝を象徴する上り下りの坂道でも威力を発揮するモデル。

10キロ前後の短いロードレースでもスピードを発揮しやすいように、厚み(スタックハイト)を低めに設定したミニマライズ構造を採用しながらも、フルレングスの5本骨上バー「ENERGYRODS2.0」を新搭載している。さらに高性能性フォーム「LIGHTSTRIKE PRO」とのコンビネーションにより、スムーズな足運びとフィット性、推進力を実現したそうだ。

  • 「ADIZERO TAKUMI SEN 10」(2万2,000円)

また、アパレルでは、2024年に100回目を迎える箱根駅伝に合わせ、100のドットで赤富士を表現したアニバーサリーアイコンを採用。ランニングジャケットやTシャツ、ウィンドパンツなど計12モデルが登場する。

  • アディダス ジャパンの山口智久氏

箱根駅伝選手も機能性や着用感に魅了

発表会にはアディダスとパートナーシップを結んでいる國學院大學の前田康弘監督、平林清澄選手、上原琉翔選手も登壇し、トークセッションが行われた。

  • 國學院大學 陸上競技部の平林清澄選手

  • 上原琉翔選手

平林選手は「足の感覚を大事にしているので、地面を踏む感覚や反発に頼りすぎずに自分の足の力を使って走れるところが気に入っている」とアディゼロの着用感を語り、上原選手も「厚底のシューズが好きなんですが、その中でも柔らかさを重視していて、柔らかさがありながらも反発も強く、楽にスピードに乗れる」と機能性の魅力を語った。

  • 國學院大學 陸上競技部 監督 前田康弘氏

前田氏は「これまでのウェアなどもスタイリッシュですごく気に入っている。今回、そこに情熱が加わってカッコいいですね」と今回のシリーズの印象を話し「前回の箱根では4位と表彰台に立つことができなかった。

箱根の借りは箱根で返す。今回は絶対に3番以内で、紫のチームをしっかりと追いかけたい」と正月の箱根に向けて意気込んだ。

トークテーマとして、日々競技に励む選手2人にお互いについての「尊敬している点」と「意外な素顔」を尋ねたところ、上原選手は平林選手の「競技一筋」なところを尊敬し、「油そばが好き」という素顔を明かした。

「平林さんは毎日夜遅くまでケアしていて、見習うべきところだなと。土曜日は、寮の近くにある油そば屋さんに毎週のように行ってますね。普通はもっと食べやすいものを選ぶと思うんだけど(笑)」とコメントすると、監督も「(食べ物については)特に制限していないけど…ちょっと油そばの頻度を減らしてもいいかも(笑)」と笑っていた。

逆に、平林選手は上原選手の「隠れた努力家」な部分を尊敬し、「すごい猫好き」な素顔があると語った。「負けず嫌いで、すごく努力している。夜はトレーニング室でずっとケアしていますよ。合宿には猫の写真集を持ち込んでいて、かわいくて平和な一面があるんです」と話すと、上原選手は「寮にも何冊かあります……」とはにかんでいた。

2人は箱根駅伝でもADIZERO EKIDEN COLLECTIONを着用予定で「エース区間で勝負した。区間賞の走りをしててっぺんを狙いたい(平林)」、「前回は復路でしたが、今回は往路で大学駅伝ではまだ手にしていない区間賞を目標にしたい(上原)」と、記録を目指して走ると宣言した。

「ADIZERO EKIDEN COLLECTION」は12月1日より順次販売を開始する。