LIFULL(ライフル)が運営する情報サイト「LIFULL HOME'S PRESS(ライフルホームズプレス)」は5月18日、「LIFULL HOME'Sマーケットレポート 2023年1~3月期」を公開した。同調査の集計対象データは、1月1日~3月31日に、LIFULL HOME'Sで登録・公開された、賃貸マンション・アパート、中古区分マンション、中古一戸建て。

  • 図1 都市圏別ファミリー向き賃貸物件における掲載賃料・反響賃料推移

LIFULL HOME'Sマーケットレポートでは、LIFULL HOME'Sで掲載された物件データ、およびユーザーから問合せがあった物件データを四半期・マーケットごとに公開している。

2023年1~3月期の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)ファミリー向き(2DK、2LDK、3DK、3LDK以上)賃貸物件は、掲載平均賃料・反響平均賃料ともに前年から上昇し、掲載賃料が11万1,198円(前年比109.3%)、反響賃料が11万5,662円(同104.7%)となった。

近畿圏(大阪府、兵庫県、京都府)でも掲載賃料が7万9,134円(同103.6%)、反響賃料が8万7,741円(同103.2%)と、首都圏よりもやや小幅ながら上昇している。

首都圏のエリア別では、郊外で直近1年間掲載賃料の上昇が継続している。東京都のうち、23区を除いたエリア「東京都下」は8万9,268円(前期比102.1%・前年比108.5%)、「神奈川県」は9万1,874円(前期比101.7%・前年比107.9%)、「千葉県」は7万8,793円(前期比103.5%・前年比109.6%)だった。1都3県で上昇が最も顕著なのは「埼玉県」で、7万8,905円(前期比103.3%・前年比112.3%)。

一方、都心部の「東京23区」の掲載賃料は2021年以降横ばいから下落基調で推移していたが、繫忙期を迎え、前期から1万円以上上昇し、2023年1~3月期は17万5,904円(前期比108.2%・前年比107.0%)だった。

2023年1~3月期の首都圏ファミリー向き中古マンションの掲載平均価格は、4,151万円で前期比101.7%・前年比104.6%。反響平均価格も3,245万円で前期比100.5%・前年比101.8%と、ほぼ横ばいだった。

エリア別では、「都心6区」は掲載価格8,352万円(前年比95.2%)、反響価格7,303万円(同96.5%)で、前年と比べて掲載・反響とも下落しているが、郊外では依然上昇が続き、「東京都下」の掲載価格は3,301万円(前年比112.7%)、「神奈川県」は3,331万円(同110.1%)、「千葉県」は2,815万円(同116.9%)だった。

一方、反響価格は前年から上昇しているが、掲載価格との乖離は広がり、「東京都下」が2,583万円(前年比105.7%)、「神奈川県」が2,526万円(同103.2%)、「千葉県」が2,075万円(同108.2%)だった。近畿圏ファミリー向き中古マンションの掲載価格は、2,730万円で前年比105.4%と、4四半期続けて前年比105%台で安定的な上昇が続くが、反響価格は2,248万円で前年比97.2%とやや下落した。

  • 図3 都市圏別ファミリー向き中古マンションにおける掲載賃料・反響賃料推移

2023年1~3月期の首都圏の中古一戸建ての掲載平均価格は、3,761万円で前年比106.7%・前期比98.5%。同レポートの計測開始(2021年4~6月期)以降一貫して上昇していたが、初めて下落に転じた。エリア別では、「東京都」が5,812万円(前期比97.9%)、「神奈川県」が3,674万円(同99.0%)で前期を下回り、「埼玉県」が2,786万円(前期比100.6%)、「千葉県」が2,658万円(前期比100.8%)でわずかに前期を上回った。

首都圏の反響価格は2,428万円(前期比97.1%)で、2四半期続けて下落している。

  • 図5 都市圏別中古一戸建てにおける掲載賃料・反響賃料推移