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<最高のママ友は元カノ>【第10話】10年近くウソをついていたママ友。裏切りの果てに出した答えは

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前回からの続き。旦那とママ友がつき合っていたことを知らされたマサエ。一番信頼していた旦那とママ友2人に、10年近く嘘をつかれていたことにショックを受けます。一晩中泣き、つらい思いをしたマサエは、それでも立ち上がり本当のことを語ってもらおうとママ友メグミを公園に呼び出しました。

ギラギラした太陽に雲が流れてきて、ときおりマサエとメグミの顔に影が掛かります。マサエは思いました。

(「すべて偶然」メグミはそう言うけれど、それが真実なのかはわからない。ずっと私を騙していたことに変わりはないし、許せない。許せないはずなのに……。)

マサエの脳裏に浮かぶのはメグミの笑顔でした。マサエがこの街で孤独に押しつぶされそうだったとき、いつも側にいてくれたのは他でもないメグミだったのです。

「どうしたの?」
「大丈夫、大丈夫!」
「一緒に頑張ろう!」
「マサエちゃんならできるよ!」

メグミは大切なママ友。それは間違いではありません。マサエはメグミの顔を真正面に見ました。

「嘘をつかれていたのは、すごくショックだったし、たぶん、もう二度とメグミさんのことを信じることはできない。だからもう二度と会わないし、連絡も取らない。もちろんユウゴとも連絡をとらないで」
「……わかった」
「でも」
マサエは言葉を区切りました。少し考え込んだあと、表情を緩ませました。
「たとえメグミさんがユウゴ目当てあったとしても、メグミさんと一緒に過ごしたたくさんの時間は私は嬉しかったし、楽しかった。だから……そのことについては“ありがとう”」
「……ごめんなさい」
「でも、ユウゴのことは譲れない。あなたにとってユウゴがかけがえのない存在だとしても、私にとっては夫であり、子どもの父親でもあるの。私にとってなくてはならない大切な存在なの。だから金輪際、ユウゴにも近づかないで。連絡先も消して」

メグミはこくりとうなずきました。遠くから子どもの声が聞こえてきます。下校の時間になったのでしょうか。そろそろ2人の子どもたちも帰って来るはず。ママであるマサエとメグミは子どもの帰宅の気配を感じて、それぞれの方向に向きました。こうして2人は無言で別れたのです。

その夜のこと。子どもを寝かせたリビングで、マサエはユウゴと向き合っていました。昼間にメグミと会ったことをユウゴに話したのです。

「私はもうメグミさんとは会わないし連絡もとらない。だからユウゴも、二度と連絡をとらないで」
「わかった」
「今回のこと、私は本当にショックだった。信じていたものがすべて崩れて、離婚も考えた」

ユウゴは苦しそうな顔をして押し黙っています。マサエは言葉を続けました。

「メグミさんを心配したあなたは確かに優しい人かもしれない。でも本当に優しい人は、大切な人を守れる人よ。誰にでも優しいのは“優しい”のではない。自分だけが満足しているだけ。あなたが本当に大切にしたいと思える相手は私たち? それともメグミさん?」
「マサエに決まっているだろ! 俺はお前と息子が誰よりも大切なんだ」
「だったら私が傷つくような嘘はつかないで。万が一嘘をつかないといけないような状況になったら、死んでも突き通すくらいの覚悟を持ちなさいよ」

こうしてユウゴはメグミの連絡先を消しました。マサエたちは話し合って、住んでいた家を引き払い、マサエの地元に引っ越すことに。ユウゴは私の地元の支社に異動、息子は転校となってしまいました。マサエとメグミは二度と会うことはなくなり、メグミ親子がどうなったか、マサエは知りません。マサエは時折あの楽しかった日々のことを思い出しながら、慣れ親しんだ地元で、家族で平穏な毎日を過ごしています。

【編集部のあとがき】
メグミとの10年は、マサエ自身の大切な子育ての期間でもあります。裏切られたと思ったと同時に、一緒に子どもを育てた経験は、マサエの大切な思い出の一つとなっていたのでしょう。メグミとユウゴそれぞれに、もう二度と連絡を取らないことを約束させたマサエ。ユウゴとじっくりと話し合い、家族として再出発を決めました。ユウゴの地元で孤独のあまり、夫の元カノと親密なママ友となってしまったマサエ。両親や昔からの友人のいる地元は、裏切られた心を癒すには絶好の場所かもしれません。今後、同じように親しくなった人からの裏切りに合わないよう、願わずにはいられません。

【第11話】に続く。

文・編集部 編集・ここのえ イラスト・Ponko

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参考トピ (by ママスタコミュニティ
10年くらい旦那とママ友に騙されてた。超長文