仁村紗和×莉子×片山友希×渡邉美穂、不思議な化学反応で意気投合『SHUT UP』

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仁村紗和×莉子×片山友希×渡邉美穂、不思議な化学反応で意気投合『SHUT UP』

仁村紗和さんが主演、莉子さん、片山友希さん、渡邉美穂さんが共演するドラマ『SHUT UP』(テレ東系、毎週月曜23:06~)が12月4日よりスタートします。

学費も生活費も自分で稼ぐ苦学生の由希(仁村さん)は、同じ境遇の恵(莉子さん)、しおり(片山さん)、紗奈(渡邉さん)と共に「貧しさを諦めたくない」と思いながら、寮生活を送っていました。しかし、1人が予期せぬ妊娠をしたことをきっかけに運命が狂い出し、いつしか彼女たちは100万円強奪計画を企てることに……。

TVerプラスでは、仁村さん、莉子さん、片山さん、渡邉さんにインタビュー。ドラマさながら、息ぴったりに撮影秘話を語ってくれました。

――この作品の企画を最初に聞いたときの感想を聞かせてください。

仁村:プロットを見たときには“クライムサスペンス”と書かれていたので、展開が面白そうだなと思っていました。でも、台本を読んだらそれだけではなくて、友情だったり、経済的に苦しんでいる学生さんのことだったり、「性的同意」についてだったり、いろんなテーマが描かれていて、すごくやりがいがありそうだなと思いました。

仁村紗和
仁村紗和

莉子:みんな知ってはいるけれど、それを映像として世に出してこなかったような題材だなと思いました。私たちは同じ環境で生活している苦学生の役で、この4人だからこそ伝えられる内容というか。“女性”というだけで言えないことや、言われたりすることが世の中にはまだまだあると思うので、そこを映像化することで、伝えられるものが大きいドラマだなと思いました。

片山:私は女子たちの友情を描いた作品をあまりやったことがなかったので、「演じてみたいな」と思ったのがまず1つ。あとは、すごく個人的な話なのですが、私が上京して一番初めにオーディションで受かったレギュラーのドラマが『セトウツミ』で、テレ東の作品なんです。なので、テレ東にはすごく感謝していて、テレ東が作るドラマにはこれからもずっと関わっていきたいと思っていたので、このお話をいただけたことがすごく嬉しくて。すぐに「やりたいです!」と言いました。

渡邉:私も、実は初めて出たドラマがテレ東で……。

莉子:本当に?

莉子
莉子

渡邉:ほんとほんと(笑)。最初に企画を聞いたときは、ある意味、社会派なドラマだなと思いました。でも、暗いイメージだけではなくて、リアルな温度感の女子大生たちが出てくるので、「どういう会話が繰り広げられるのかな」「この4人の関係はどうなるのかな」とすごく楽しみでした。同じような経験をされている方は世の中にたくさんいるだろうな、という題材なので、社会に一石投じるといいますか、何か影響を与えられたらいいなと思います。

――演じるキャラクターをどう捉えていますか?

仁村:由希ちゃんはすごく正義感が強くて、芯があって、仲間思いです。実際に私の年齢が上だから、というのもあるかもしれませんが、この4人の中では精神年齢が高そうだなと感じるところがありますね。

莉子:恵は女の子らしいというか、何か意見を言うときにも心の中で「これは言っていいかな」と1回止めるような子なんですが、後半にかけて自分の意見を言うようになっていきます。徐々に成長していくので、そのバランスが難しくて。私はふだん、なんでもハキハキ言うタイプで、ちょっと素が出ると監督から「抑えて」と言われてしまうので、なるべく(恵らしさを)保つように頑張っています。

片山友希
片山友希

片山:みんなそれぞれ優しい部分があると思うけど、しおりは特に恵に寄り添っているイメージが強いです。しっかりしているし、台本を読んでいても、演じていても、節々にしおりの優しさを感じます。それから、しおりは普通に友達と喋っているのに「いや、そうなんですけどね」とか、急に敬語になるんです。その話し方がすごく面白いなと思っていて、お気に入りのポイントです。

渡邉:紗奈は素直で一生懸命な子で、その一生懸命さが裏目に出て、たまに暴走をしてしまうようなタイプです。4人の中では一番のムードメーカーで、彼女の明るさによって、どよ~んとした空気がパッと明るくなったり、気持ちを切り替えるきっかけになったりもして。仲間思いだなとすごく思うので、その優しい部分を忘れないように演じたいなと思っています。

――監督からは、どのような演出がありましたか?

仁村:衣装合わせの日に役の擦り合わせをして、そのときに「等身大でいてほしい」と言ってくださったので、撮影に入ってからも自分の感覚を大事にさせていただいています。全体的に「わかりやすくしたくない」と監督はおっしゃっていて、そのためには自然な会話や空気感が大切になってくると思うので、そこはみんな意識していると思います。

莉子:ちょうど昨日も4人で日常会話をするシーンの撮影で、1回、監督から「この辺に座ってみてください」と指示があったんですけど、「やっぱりみんなが座りたいところに座って、自由にやっていいよ」とおっしゃっていただいて。結局、「仲の良さが伝わるから」と2回目のほうが採用されて、紗和ちゃんの膝の上に友希ちゃんが座っていたり、顔を付けていたり(笑)。そんなふうに自然に出てきた行動が、そのまま映し出されているシーンがたくさんあると思います。

片山:女子同士で集まると、ボディタッチが多いんですよね。現場で女性スタッフの方をチラッと見たら「んんっ」と肩を小突いていて、「これ私もしているな」と。お芝居でも、それが自然にできたらいいなと思っています。

渡邉美穂
渡邉美穂

渡邉:紗奈は、企画書に「マイルドヤンキー」と書かれていて。これまで、不良やヤンキーの役を演じるときには誇張したお芝居を求められることが多かったのですが、「リアルなギャルはそんなに行き過ぎてないよね」と思ったんです。私はふだんからラフな喋り方なので、それをそのまま反映させれば若者言葉っぽく聞こえるかなと思って、今回、自分なりの言葉で紗奈を演じていたら、本間(かなみ)プロデューサーから「フィクションとノンフィクションの狭間っぽいお芝居がすごくいいですね」とお褒めの言葉をいただけて、すごく嬉しかったです。

仁村:“フィクションとノンフィクションの狭間”っていいね。

莉子:うん、かっこいい!

――先ほどから4人の仲の良さが伝わってきますが、現場ではどんなお話をされているんですか?

仁村:本当に私たち……。

片山:あんまり言えないよね(笑)。

仁村:女子校みたいな空気感になってしまうので、監督からも「ちょっとみんな1回落ち着こうか」とよく言われています(笑)。

莉子:「役に戻してくださーい」ってね(笑)。

――最初からこの雰囲気だったのでしょうか。

片山:撮影初日の前に、本読みがあったのは大きいと思います。

仁村:友希ちゃんは、猫かぶってたけどね?

片山:そりゃあそうでしょ(笑)。

仁村:(笑)。スケジュール的にも1日目に寮のシーンをギュッと撮影したので、そこですごく仲良くなりました。私たち、三人きょうだいの末っ子が3人(仁村さん、片山さん、渡邉さん)と一人っ子(莉子さん)で、“自分”が強いメンバーが集まっているんです(笑)。でも、なぜかみんな協調性はありますし、不思議な化学反応が起こっているようで、一緒にいてすごくラクです。

――ちなみに、イメージとのギャップがあった方は?

仁村:ダントツで友希ちゃんです。すごくお綺麗で、可愛くて、写真のイメージだとスッとしていて。京都出身ということで「どんな子やろな」と思っていたら、強めの京都人でした(笑)。思っていることはちゃんと言ってくれるし、すごくいいギャップでした。

莉子:たしかに友希ちゃんはイメージとの差が大きいけど、みんなギャップはある気がしますね。

渡邉:仁村さんは、ご飯を食べるのがめっちゃ速いです。これは恐怖体験なんですけど、仁村さんと一ノ瀬(颯)さんと3人でお昼ご飯を食べていたんです。おいなりさんが3つと、ちょっとおかずも入った小さめのお弁当で、私たちがゆっくり食べていたら、3分くらいで「ごちそうさまでしたー」って。絶対においなりさんを丸呑みしています。

仁村:いや、違うんです! そのおいなりさん、お寿司1貫くらいのサイズやからペロッとイケるし。

片山:でも、怖かったんだよね?

渡邉:うん、怖かった(笑)。

仁村:たしかに、隣でおいなりさん丸呑みしてたら怖いよね(笑)。

――(笑)。ドラマでは、由希たちが100万円強奪計画を企てます。もちろん強奪したものではなく、もし100万円を自由に使えるなら何をしますか?

仁村:冷蔵庫と洗濯機を買います。乾燥機は、シワシワにならないやつで!

莉子:いいねぇ。私はロボット掃除機とiPadがほしいです。

片山:私は100万全部、遊びに使い切ります。友達と海外旅行に行ったりしたいですね。飛行機代も出してあげて、海外で豪遊します。

一同:一緒に行きたい!

渡邉:私は、お店で一目惚れしちゃったソファがあるんです。自由に組み合わせられるやつで、「これ欲しい!」と思ってカタログまでもらいました。

莉子:待って、あのめっちゃ高いやつだよね!? 柄のソファ!

渡邉:そう! でも、エグい値段を提示されたので、「近い未来、また来ます」って(笑)。そのソファの足しにしたいですね。
(取材・文:nakamura omame)

<第1話あらすじ>
学費も生活費も自分で稼ぐ苦学生・田島由希(仁村)は、同じ境遇である恵(莉子)・しおり(片山)・紗奈(渡邉)と共に寮で身を寄せ合いながら「貧しさを諦めたくない」と日々思いながら過ごしていた。

そんなある日、恵の妊娠が発覚。相手は同じサークルに所属する、エリート大学生・鈴木悠馬(一ノ瀬颯)だった。しかし、彼は彼女たちを馬鹿にするだけで向き合ってさえくれなかった。非力だと見下された悔しさと虚しさ……。

どうにもならない現実に、彼女たちは自分たちなりのやり方で立ち向かうことを決意する。たとえそれが間違ったやり方だとしても――。

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