ローマ、リヨン退団のアワールをフリーで獲得！　5年契約を締結…今夏最初の新加入選手に

　ローマは11日、アルジェリア代表MFフセム・アワールの完全移籍加入を発表した。

　リヨン一筋でプレーしてきたリーグ・アン屈指のテクニシャンが、初の海外移籍を果たすこととなった。2022－23シーズン限りでリヨンからの退団が決まっていたため、移籍金が発生しないフリートランスファーでの加入に。契約期間は5年間で、2028年夏までの契約を締結した。背番号は「22」と発表されている。

　アワールは1998年6月30日生まれの現在24歳。2009年に11歳でリヨンの下部組織に加入すると、同クラブ一筋で成長を遂げ、2016－17シーズンのヨーロッパリーグ（EL）・決勝トーナメントプレーオフファーストレグのAZ戦でトップチームデビューを飾った。翌シーズンからはリヨンの主軸に定着。2019－20シーズンのチャンピオンズリーグ（CL）では8試合の出場で1ゴール6アシストをマークし、リヨンのベスト4入りに大きく貢献していた。その後も欠かせない主力として活躍していたが、2022－23シーズンは度重なる負傷にも悩まされ、公式戦通算で18試合の出場にとどまっていた。トップチームでプレーした7シーズンの間に、公式戦通算で233試合に出場。41ゴール36アシストを記録していた。

　完全移籍加入に際し、アワールはローマのクラブ公式HPを通してコメントを発表。新天地をローマに決めた理由を明かした。

「ローマは偉大な歴史を持つクラブだ。そんなローマと契約できたことを非常に嬉しく思う。ローマはビッグクラブで、クオリティの高い選手たちが多く、ユニークで熱狂的なファンのみんなもいる。僕にとって最適なプロジェクトだと感じた。今この瞬間から、僕はジャロロッシ（ローマの愛称で、イエローとレッドの意味）の選手だ。新たなシーズンに向けて、準備は整っている」

　また、ゼネラルマネージャーを務めるチアゴ・ピント氏は「アワールはまだ若い選手だが、既にプロとして250試合以上出場している。テクニックに優れており、より成長を求めるメンタリティを兼ね備えた選手だ。彼はローマに来ることを望んでくれていた。いくつかのトップクラブから興味を持たれていたにもかかわらずね。我々にとって満足のいくことだ」と語った。

　2022－23シーズンのローマはセリエAを6位でフィニッシュ。ELでは決勝戦まで駒を進めたが、セビージャにPK戦の末に敗れ、準優勝に終わっていた。激動のシーズンを終えたローマにとって、アワールは今夏最初の新加入選手となっている。