JR九州は27日、「平成29年7月九州北部豪雨」で被災した日田彦山線添田~夜明・日田間の復旧に向け、準備を進めているBRT(バス高速輸送システム)に関して、愛称を「BRTひこぼしライン」(正式名称「日田彦山線BRT」)とし、2023年夏に開業すると発表した。

  • 「BRTひこぼしライン」イメージ

日田彦山線BRTのコンセプトは「ひと、地域、みらいにやさしい」。利用者と地域に住む人や環境に「やさしい」交通機関であるとともに、緑豊かな沿線のみらいを「やさしく」つなげるBRTをめざす。愛称の「BRTひこぼしライン」は、日田彦山線沿線の地域の思いを乗せ、未来に向けて駆け抜けていく「日田“彦”山線の“星”」となるようにとの願いを込め、命名したとのこと。

運行区間は日田彦山線の添田~夜明・日田間(約40km)。専用道区間は彦山~宝珠山間(約14km)となる。おもな駅として添田駅、彦山駅、宝珠山駅、夜明駅、日田駅が営業し、開業と同時に開業するBRT駅について改めて発表される。

  • 「BRTひこぼしライン」ロゴデザイン

  • 「BRTひこぼしライン」運行区間

  • 駅サインの設置イメージ

「BRTひこぼしライン」の基本デザインは、JR九州の社内で建築業務を行っている若手社員を中心に構成されたチームにより、地域とコミュニケーションを図りつつ考案された。沿線地域の緑豊かなカラーを表す「フォレストグリーン」を基調に、各種デザインを施している。

ロゴに込めた思いは「ともに輝く」だという。「ひこぼし」が添田町、東峰村、日田市を駆け抜け、照らした道が「ひと・モノ・コト」をつなぐ線・ラインとなり、地域に新たな魅力・輝きを創り出すことをイメージしたとのこと。

BRT駅デザインは、一部のBRT駅に設置する待合ブースにおいて、駅ごとに木材を活用して地域の特色を表現し、独自性にあふれた温かみのある空間を創出。その他のBRT駅では、添田町、東峰村、日田市をイメージした「BRTひこぼしライン」オリジナルの駅サインを設置し、沿線の一体感を創出する。

  • 筑前岩屋駅構内の工事進捗状況(左が被災直後、右が現在)

  • 宝珠山駅構内の工事進捗状況(左が被災直後、右が現在)

  • 彦山~筑前岩屋間、釈迦岳トンネルの工事進捗状況(左が被災直後、右が現在)

  • 筑前岩屋~宝珠山間、栗木野橋りょう(めがね橋)の工事進捗状況(左が被災直後、右が現在)

導入車両や車両デザイン、運転時刻、BRT駅設置場所などについては、詳細が決まり次第、順次発表するとのこと。