米Appleは5月12日 (現地時間)、音楽制作ソフトLogic Pro Xのメジャーアップデート「Logic Pro X 10.5」を発表した。同社によると、10.5は「Logic Pro X 発表以来、最大規模のアップデート」。「Live Loops」「Remix FX」「Quick Sampler」など、ビート作成やサンプリングワークフローのためのツールが強化されており、特にエレクトロニックミュージックの制作の幅を広げるアップデートになっている。

  • Logic Pro XとGarageBandの「Live Loops」

    「Live Loops」、グリッドにループ、サンプル、既存の録音を配置し、思いつくまま自由に音楽づくり

Live Loopsは、iOS版のGarageBandで人気の機能。素材のサウンドをループさせ、サウンドを組み合わせながら簡単に音楽を作成できる。Remix FXは、そうしたトラックまたはミックス全体に、リアルタイムで様々な音色変化を加えられるエフェクト集だ。

Logic Pro Xへの追加によって、MacでもLive Loopsが利用できるようになった。簡単に形にできるLive Loopsを使って様々なアイディアやアレンジを試し、絞り込んだものをLogic Pro Xの高度な編集機能で洗練していくというように活用できる。Logic Pro XにiOSアプリはないが、Live Loopsという共通の機能によって、モバイルではGarageBandを使用しているユーザーが2つのソフトをさらに使いこなしやすくなった。

  • Quick Sampler

    Quick Sampler

サンプラーは、EXS24プラグインをモダンな設計に刷新した。多彩なサウンド加工コントロールを可能にしながら、後方互換性も確保している。複雑なプロダクションタスクを容易にするドラッグ&ドロップによるワークフローで、マルチサンプル音源を簡単に作成・編集可能。Quick Samplerを使うと、Logic内、ボイスメモ、Finderから選んだサウンド、または直接録音したサウンドを素材を、演奏に使える音源へ素早く加工できる。

  • ステップシーケンサー

    クラシックなドラムマシンやシンセサイザーの操作感を取り入れた「ステップシーケンサー」

ビートメイキングでは、ステップシーケンサーを使って、ドラムビート、ベースライン、メロディ部分をプログラムできる。同エディタにはインターフェイスに、クラシックなドラムマシンのスタイルを取り入れた。また、新しいQuick SamplerやDrumSynthプラグインを各ドラムパッドに割り当てられるなど、Drum Machine Designerが新しいサンプリングやビート作成ワークフローに対応している。

Logic Pro Xと共にiOSアプリ「Logic Remote」をアップデートした。Logic Remoteは、Macとペアリングして、iPhoneやiPadからLogicの各機能や内蔵音源をマルチタッチで操作できるようにする。

Logic Pro XのMac App Store価格は24,000円 (税込)。試用希望者向けに90日間の無料トライアルが用意されており、Logic Pro Xのページからサインナップできる。既存ユーザーは、無料アップデートでLogic Pro X 10.5にアップデートできる。