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ブラックバイト提訴でフランチャイズ本部「大変遺憾」「誠心誠意対応するよう勧告」
提訴した男子大学生

ブラックバイト提訴でフランチャイズ本部「大変遺憾」「誠心誠意対応するよう勧告」

ブラックバイト問題で、フランチャイズ契約先のDWE JAPAN社(DJ社)が提訴されたことを受け、「しゃぶしゃぶ温野菜」のフランチャイズ本部であるレインズインターナショナル社は6月18日、「大変遺憾に存じております。DJ 社に対し、早期解決に向けて誠心誠意対応するよう強く勧告を致します」とする声明を発表した。

DJ社を訴えたのは、千葉県内の店舗でアルバイトをしていた男子大学生。最長122日の連続長時間勤務など、学業に支障が出るほどの働き方を強いられたとして、慰謝料や未払い残業代など約800万円を求めている。同年9月からブラックバイトユニオンを通じてDJ社と団体交渉をしていたが、10月を最後に話し合いの場が持たれていなかった。

ブラックバイトユニオンによると、学生が辞められなかった背景には、元店長の女性と夫からの暴力やパワハラもあったという。辞意を伝えると、暴力を振るわれたといい、包丁で肩を刺されたり、首をしめられたこともあったそうだ。学生はこの2人に対する殺人未遂などでの告訴状も提出。今後、刑事裁判に発展する可能性がある。

レインズインターナショナルによると、DJ社とのフランチャイズ契約は、2015年11月に解除されており、問題となった店舗も閉店している。DJ 社からは、東京都労働委員会での和解協議をユニオン側に求めているとの報告を受けており、「行政機関のもとで解決に向かっていると認識しておりました」という。


また、 レインズインターナショナルは昨年、第三者機関を設け、男子学生以外の関係者へのヒアリングなどによる調査結果を発表している。その中では、傷害行為については言及がなかった。この点について、「他の従業員からそのことについての証言がなかったこと、当該大学生及びユニオンからの調査協力が得られなかったこと、DJ社とユニオンとの団体交渉の席上においても話が出てこなかったことから、報告内容に指摘がなかったものと理解しております」としている。

(弁護士ドットコムニュース)

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