最新記事

AIアシスタント

【動画】Siri、英議会で国防大臣に「野次」

2018年7月5日(木)13時45分
デミアン・シャルコフ

歩きスマホも当たり前?らしいウィリアムソン英国防大臣 Henry Nicholls-REUTERS

<勝手に笑い出すなど「アレクサ」の奇行が伝えられたばかりだが、今度はアップルのAIアシスタントSiriが神聖な英議会で「暴走」した>

【参考記事】「奇行」つづく、アマゾンの音声アシスタント・アレクサ

イギリスの国防大臣が議会で演説中、思わぬ邪魔が入った。ポケットに入っていたiPhoneのAIアシスタントSiriが喋り出したのだ。

7月3日の午後、ギャビン・ウィリアムソン国防大臣が下院の前でイスラム国(IS)との戦いについての現況を説明しているとき、おなじみのアップルアシスタントの声が、ウィリアムソンの前に置かれたマイクを通じて議場に響き渡った。「ハイ、ギャビン。『シリアで......連合の支援を受けた民主勢力』について、ウェブに説明が見つかりました......」

Siri音声の議会デビュー(動画の冒頭)


ウィリアムソンは議長に謝罪しんがら慌ててポケットのiPhoneの電源を切り、「自分のスマートフォンに野次られるなんて珍しいことです」と言って議員たちを笑わせた。

安全保障上の脅威?

英メディアによると、Siriは、ウィリアムソンが何度も「シリア」と繰り返すうちに「シリ」と勘違いして起動、ウィリアムソンの発言と関連する情報を探してネット検索を始めたらしい。頭がいいのか悪いのか、とにかくTPOのわきまえはないらしい。

Siriの議会デビューは大いに議場を沸かせたものの、一方では議会中もiPhoneの電源を入れたままにする国防大臣のうかつさが国家の安全保障を危険にさらしているのではないか、という懸念も指摘された。

BBCの政治エディター、ローラ・クエンスバーグのその後の取材では、ウィリアムソンに近い情報源は、機密を扱う会議などでウィリアムソンがスマートフォンを持っていたことはないと請け合ったそうだが。

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

鈴木財務相「財政圧迫する可能性」、市場動向注視と日

ワールド

UCLAの親パレスチナ派襲撃事件で初の逮捕者、18

ワールド

パプアニューギニアで大規模な地すべり、300人以上

ワールド

米、ウクライナに2.75億ドル追加軍事支援 「ハイ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「なぜ彼と結婚したか分かるでしょ?」...メーガン妃がのろけた「結婚の決め手」とは

  • 2

    批判浴びる「女子バスケ界の新星」を激励...ケイトリン・クラークを自身と重ねるレブロン「自分もその道を歩いた」

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 5

    なぜ? 大胆なマタニティルックを次々披露するヘイリ…

  • 6

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」.…

  • 7

    これ以上の「動員」は無理か...プーチン大統領、「現…

  • 8

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 9

    アウディーイウカ近郊の「地雷原」に突っ込んだロシ…

  • 10

    台湾の電車内で、男が「ナイフを振り回す」衝撃映像.…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    ウクライナ悲願のF16がロシアの最新鋭機Su57と対決す…

  • 6

    戦うウクライナという盾がなくなれば第三次大戦は目…

  • 7

    能登群発地震、発生トリガーは大雪? 米MITが解析結…

  • 8

    黒海沿岸、ロシアの大規模製油所から「火柱と黒煙」.…

  • 9

    「天国にいちばん近い島」の暗黒史──なぜニューカレ…

  • 10

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中