リクルートは9月1日、「2020年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」の結果を発表した。調査は6月11日~26日、2020年4月1日~2021年3月31日の間に首都圏の「賃貸」住宅へ入居した18歳以上の男女1,274名を対象にインターネットで行われた。

  • 見学した物件数

    見学した物件数

不動産会社店舗への訪問数は平均で1.5店舗と、2018年度を底に下げ止まり状態に。見学した物件数は、過去最低であった2019年度と同等の2.7件。物件見学なしの人を除いた見学物件数は、昨年度平均を0.1件上回り、3.0件となった。なお、物件見学しなかった人の割合は09年度から増加傾向にあったが、15年度から横ばいとなっている。

  • オンライン内見実施状況

    オンライン内見実施状況

続いて、オンライン内見の実施状況について調査を行った。その結果、13.5%が「オンラインでのみ内見」をしていることが明らかに。また、「オンラインとオフラインと併用」している人は6.2%と、合わせて約2割がオンライン内見を利用していることがわかった。

オンライン上で完結できる賃貸契約について聞くと、その認知率は73.3%と、18年度(29.3%)から3年で7割以上までに上昇。オンライン契約を利用したことのある人の平均賃料は、8万8,353円(非経験者9万563円)、最高齢は61歳だった。

  • 決め手となった項目(リモートワーク実施者との比較)

    決め手となった項目(リモートワーク実施者との比較)

次に、物件選びの決め手となった項目を教えてもらったところ、「路線・駅やエリア」「最寄駅からの時間」「間取り」「通勤・通学時間」「面積」が上位に。この結果をリモートワーク実施者と比較すると、「面積」がリモートワーク非実施者よりも11.6ポイント高かった。

一方、やむを得ずあきらめた項目については、「築年数」「初期費用」「面積」「最寄り駅からの時間」「設備・仕様」が上位に。同様に、リモートワーク実施者の結果を比較すると、「築年数」のポイントが、リモートワーク非実施者よりも4.4ポイント高い結果となった。

  • 次引っ越す際に欲しい設備

    次引っ越す際に欲しい設備

続いて、設備に対する満足度を調査したところ、「24時間出せるゴミ置き場」が5年連続の1位に。また、「ひとり暮らしの社会人・計」「ひとり暮らしの男性社会人」では、「無料インターネット完備」が1位となった。

また、次引っ越す際に欲しい設備を聞くと、「エアコン付き」が1位に。次いで「独立洗面台」「TVモニター付インターフォン」「2口コンロ以上」と続き、満足度1位の「24時間出せるゴミ置き場」は5位だった。

  • ペット飼育者の物件探しで決め手となった項目

    ペット飼育者の物件探しで決め手となった項目

次に、ペット飼育者の物件探しについて調査を行った。その結果、ペット飼育者の物件を探しの期間は、ペット非飼育者と比べて平均で8日多いことが明らかに。同様に、ペット飼育者の平均賃料は非飼育者よりも1万7,505円高く、オンライン内見率は約2倍、不動産会社店舗への訪問数は0.4件、見学した物件数は0.2件多い結果となった。

また、ペット飼育者が物件選びの決め手とした項目を見ると、「ペット飼育可」が最も高く、次いで「路線・駅やエリア」「最寄り駅からの時間」と続き、非飼育者と比べて「設備・仕様」「路線・駅やエリア」「最寄り駅からの時間」が5ポイント以上少なかった。

一方、やむを得ずあきらめた項目では、非飼育者に比べて「最寄り駅からの時間」「路線・駅やエリア」「初期費用」で5ポイント以上多い結果となった。