JR東海は17日、最新技術を導入し、安全性・安定性のさらなる向上などを実現する新形式の在来線通勤型電車315系の運転開始日・投入区間が決定したと発表した。新型車両315系は中央本線中津川~名古屋間にて、2022年3月5日から運転開始する。

  • 新型車両315系のエクステリア(イメージ)

315系では、モーターを駆動する電力変換装置にSiC素子を導入するほか、客室灯と標識灯に長寿命かつ省電力のLED灯を採用するなど、省エネルギー化を図ることで電力消費量を約35%低減(211系比)。環境負荷を低減する。

安全性・安定性のさらなる向上、車いすスペースの全車両への設置、車いす対応トイレの全編成への設置、車両とホームの段差縮小といったバリアフリー設備の充実も図る。セキュリティの強化も行い、車内防犯カメラを1両につき5カ所、非常通話装置を1両につき3カ所設置。AIを活用した冷房機能の向上、座り心地の向上なども進め、「優しく安心感のある快適な移動空間」を提供する。

  • 315系のインテリア(イメージ)

  • 車いすスペース

  • 車いす対応トイレ

  • 車内防犯カメラ

投入が発表された中央本線中津川~名古屋間では、特急車両を除き、2023年度中に車両を315系に統一。315系の投入により、国鉄から継承した車両(211系8両)は2022年3月中に引退し、JR東海が保有するすべての車両が同社発足以降に新製した車両になるとのこと。