ニュース 2021.11.04. 17:13

【全文】日本ハムのビッグボス!新庄剛志監督の就任会見[一問一答]

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日本ハムの新庄剛志新監督=4日午後、札幌市

トライアウトも伏線だった?監督就任は即決


 2022年シーズンから日本ハムを指揮する新庄剛志氏(49)が4日、就任会見を実施。新庄節を連発し、来季への意気込みを口にした。


――北海道へおかえりなさい
ただいま!帰ってきました!

――率直な心境
正直自分が一番ビックリしてます。僕で良いのかなという思いの反面、僕しかいないなと。日本ハムも変えていきますし、僕がプロ野球を変えていきたいなという気持ちで帰ってきました。

――監督オファーいつ?
2年前、僕が48歳でトライアウトを受けるという発言をして、それで1年間海外の方でトレーニングをしました。トライアウト前に日本ハムの球団の方から「新庄さん、お元気ですか?トライアウト頑張ってください。いつかまた会える日を楽しみにしています」って1通のメールが来たんです。よしよし、選手に戻れると。そのオファーだなと思いトライアウトを受けました。6日間しか待たないと。6日間来なかったら野球をやめると。それで来ない。あら、おかしいじゃないかと。(笑)

そこで選手に復帰はできなかったんですが、あの1通のメールというものは必ず何かあると、自分で勝手に信じて、1年間、12球団の二軍の選手のプレーを一生懸命、自分で勝手に勉強して、こういう姿というものは必ず誰かが見てくれていると。それを信じて10月12日に、なんと、僕が描いていた監督の話を頂いて。もう自分がやってきたことは間違いじゃなかったんだと。本当にやってきてよかったなという気持ちでした。

――チームから勝利と笑顔を求められた
優勝なんか一切目指しません。優勝という高い目標を持ちすぎると選手というものはうまくいかないと僕は思っているんですよ。1日1日地味な練習を積み重ねて、シーズンを迎えて、何気ない試合、何気ない一日を過ごして勝ちました。勝った勝った勝った勝った…。それで9月の辺りに優勝争いをしていたら「さぁ!優勝を目指そう!」と。そこの気合いの入り方は違うと思うので、そういうチームにしていきたい。優勝なんかは目指しません。


監督って呼ばないで!「ビッグボス」


――誰かに相談した?
相談するタイプじゃないので。僕の人生に相談する人はいません。相談するのは自分自身。即行動に移します。僕が自分で決めました。

――オファーを受けて?
もう1秒。やります!お願いします!当然でしょう!だって1年間それを目指してやってきたんですから。一番の決め手?もう監督になりたい。やっぱり、バリで生活をしていて、日本ハムの調子が上がっていない3年間を見た時に、俺の出番だろうという気持ちで過ごしていた。

――監督というものは?
イメージ的には堅い。真面目な顔して腕を組んでやっているようなイメージなんですけど、これからは僕が監督像というものを変えていきます。

――思い描いている監督像は?
1年目だし、どういう風になるのかわからないですけど、やっていくうちに、僕がやることに対して全国のみんなが僕の監督像を作ってくれると思うので、それを期待したい。

――名刺には『ビッグボス新庄』
監督ってみなさん呼ばないでください。Big Boss!『ビッグボス』でお願いします。新庄監督とかいらないです。監督っぽいじゃないですか。ビッグボスでお願いします。インドネシアのバリ島のほうでビッグボスと呼ばれてたので。(笑)僕の人生はそういうもんなんですよ。その時その時で勘ピュータで突き進んでいるだけなので。小学校3年生が中学校3年生になったくらいですよ。

――プロ野球との関わり
全く無いです。引退して野球を見ることはほとんどなかった。いまのプロ野球「時代が、時代が」って、時代に逃げている感じがする。良い意味でも悪い意味でも16年間、時代をわかっていないので。新庄剛志らしく、どんどんどんどん、時代の怖さなんか関係なく突き進んでいければ。

――トライアウト後の変化
もちろん選手にもなりたかったんですけど。最終的な目標はここだった。野球が大好きで。真剣に受けにいったんですけど、話題性というか、注目をしてもらい、ファンを集め、次の年にファンたちが流れてきてくれたら最高だなという気持ちでトライアウトを受けました。


ファンへ所信表明「暴れまっせぇ!」


――いまのプロ野球の印象
そう来たか…。印象はあまりないですね。コロナという状況もあって、ファンが球場の方に足を運べなかったので、ちょっと暗かった印象。僕が帰ってきたことによりコロナはなくなり、球場は満員になります。そういう運命なので僕は。

――どこから変えていく?
まずは顔を変えていこうかな…。だめですか…?(笑)

やっぱり気持ちの面ですね。プロ野球に入ってくる選手のレベルはほぼほぼ一緒なんです。メンタル的な問題で伸ばせない監督・コーチが居たと思うんですけど、僕はメンタル的なところを引き出す力はものすごくあると思っているので。

メンタル的なところを鍛えながら、ピッチャー3人、野手4人のタレントを作り上げていけば、楽しいチームになるし、そういうタレントが生まれるということは全国に顔も名前も背番号も覚えてもらって、そのときにはもう強くなっている。そういうチームを作っていきたい。

今年はドラフトで80人弱?すいません、今年僕が監督になって全員がドラフトでかかった選手だと思っているので、レギュラーなんて1人も決まってない。新人、2年目、3年目の選手がキャンプでガッと伸びた時に、全部若い選手で固めるかもしれないし、開幕投手が誰とか全く決めてないし、今年入ったドラフト1位の子が開幕投手をやっているかもしれないし。そういった争いをさせていきたいと思います。

――北海道で楽しみなこと
僕は故郷がいっぱいあるんですけど、その一つが北海道。住みやすいし、寒いのは好きな方なので。美味しいものもたくさんあるし、いい家が見つかってくれたらもう最高です。

――SNSは続ける?
球団の方と話し合いをして、僕は至らんことをよく上げるから、そのへんはルールを作ってもらって。本当は今の時代SNSはものすごく大事なものだと思う。できたら試合中にインスタライブとかさせてもらえたら最高かなって…。そのへんは話を詰めていくので、また報告させていただきます。

――全国のファンにメッセージ
暴れまっせぇホンマに!楽しみにしていてください!新しい野球というものを作っていきますので!乞うご期待!

あと最後に、僕と稲葉くん(新GM)とタッグを組んでいくんですけど、僕たちは1年目。吉村前GM(統括本部長)の力はものすごく大事になってくるし、吉村さんがいないと僕は嫌だし、吉村さんの推薦で僕はこの場にいるので。これからわからないことがあったら、吉村さんに相談して喧嘩しながら、稲葉GMとタッグを組んで、球団、ファンのみんなと一緒に、楽しく、厳しく、やっていきたいなと思います。


既に背番号は決まってる…?


――下位低迷 サプライズ再建方法は?
これね、よその球団にパクられたくないから言いたくないんだけど、まぁ天井から降りたいなとは思うね。しかも俺だけじゃなくて選手も一緒にね。ちょっとしたことだけど、これは伝えてもいいかな。

――ビッグボスとしてのスローガン
『夢はでっかく、根は太く。』
土台をしっかり作って夢に向かって突き進んでいきたいなという、いまの僕のイメージですね。

――選手復帰を申し出る可能性は?
実は今年の1年、野球の勉強をしながら、身体は作ってきました。あと一回トライアウトを受けるチャンスがあるので、それはちょっと考えてます。そこで監督の僕が『あの選手いいやん』って獲ってやろうと思っています。あとは球団と相談します。

――北海道に来て食べたいもの
すみれラーメン。あとは僕の好きなマルセイバターも食べたいし、時計台の味噌コーンバターラーメンも食べたいし。ラーメン系が食べたい。(笑)

――かつて岩本勉氏をピッチャー監督にしたいと
ピッチャー監督ね…。やっぱり僕目立ちたいので、僕一人でいいかなって。めちゃくちゃ目立ちます。がんちゃんごめんね。(笑)

――きょうのファッションのポイント
新庄剛志自身がファッションなので。洋服のファッションなんて考えてないです。

――今朝の心境
今朝は起きて、パン食べてコーヒー飲んで、新球場の方に行ったんですよ。車で新球場にたどり着いて、僕鳥肌が立って。ここでプレーできる選手は羨ましいなって。アメリカでいろんな球場を見てきたんですけど、これは世界で話題になる球場になるなと。

監督室がちょっと狭かったんですけど、それはこれから僕がアドバイスして、アイディアを出しながら大きくしてもらいたい。選手のモチベーションも上がる。ウェートルームやらサウナルームやら全部兼ね備えてもらっているので。これはもう期待できます。

――会見での気持ち
もう最高でしょ。だって僕が僕自身が監督になれるなんか思ってもないし。でもなった瞬間「やれる、やったるわ、見とけよ」って気持ちにはなってます。

――新ユニフォーム構想は?
ユニフォームはやっぱりチームの強さ、オーラを出すので。個人的には2006年のユニフォームの方がオーラあったなと。でも新しいユニフォームの案を出して変えてくださいと要望は出すし、皆さん期待していただけたら。

――背番号は?
僕のイメージでいったらやっぱり1番じゃないですか。その1番を付けたいっていう気持ちもあるんですけど、やっぱり主役は選手。スター候補を僕が育てて、その子に1番を付けてもらいと思っているんで、その子達が育つまでは、まずは僕が付けまーす!目立ちまーす!


競争煽る「厳しくはなると思います」


――新庄監督にとっての夢
夢は5、6個叶えてきてるんで、もう飽きちゃいましたね。夢というか、人生毎日楽しいことを見つけて、それを積み重ねてどんどんやっていって夢を叶えてきた。いまは無いかな。

――監督として目指す最終形
世界一の球団、世界一のチームにしたい。それこそ夢ではないけど、でっかい目標として置いておきたい。そのためには全国のファンの力がものすごく大事。北海道と日本ハムが一緒に生活していければ最高だと僕は思っている。一人ひとりの笑顔を少しずづ増やしていければ嬉しいですね。

――冒頭で『プロ野球変えていきたい』
まずは作戦面。こういう野球で、ヒットを打たなくても点は取れるんだと。作戦面でのおもしろさ。こんなやり方があるんだ!というのを僕たちから先に発信して、他の球団が真似されるような感じで考えている。そのためには選手たちが僕の考え方をしっかり把握して、ついてこなければできないので、早く選手と会って、伝えていきたいなと思っている。考えているときも楽しいし、考えたことを行動に移して、成功したときのうれしさはたまらなくあると思うし。それがプロ野球を変えていく一つの方法ではあると思います。

――野村克也監督から引き継ぐこと
実は野村監督とは野球の話をほとんどしたことがない。
「おい新庄、どこの洋服が良いんや。」
「ベルサーチいいですよ。」
「ベルサーチってなんや。」
そういう他愛もない会話をしてた。

でも野村さんのミーティング、タイガースに入ったときの中村勝広監督と、数々のいろんな監督のいい部分は取り入れながら、でもやっぱり僕の個性というか、アイデアを優先して、プラスいろんな監督のいいところ、あとは吉村さん(統括本部長)のアイデアをミックスしてやっていきたい。

――かつての名言「これからはパ・リーグ」この続きは?
これからはセ・リーグでもない、メジャーでもない、パ・リーグでもない。新庄剛志です。コレしか思い浮かばない。(笑)普通に会話したことが名言になっちゃう。名言を言おうとして言ってないので、これから期待しておいてください。

――人間性を指導する重要性
もちろんです。やっぱり人間性というのは大事であって、人の悪口を言わない、いただきます、ありがとうございました」。これを言える選手を育てていきたい。僕はちゃらんぽらんにしてますけど、タイガース時代、小さい頃から親の教育でしっかりしたものを持っていたので、そういうものを続けて、みなさんに納得していただいてこういう立場に就かせていただいた。

選手には日々のプライベートの生活は後に役立つよって本当に教えていきたい。実はみんなプレーは凄く上手い。あるキッカケを掴んだらドッカーンといくと思う。でも人間性は変わらないと思うので。

最初は稀哲も、コーチからこうやって打てと言われて「はぁ?結局打ちゃあいいんでしょ」っていう性格だったんですよ。これじゃダメだと。おい稀哲来いと。プライベートから一緒に住んで、人間性を変えて生活して、気がつけば1億円プレーヤーになって、いまじゃ素晴らしいおとなになっていると思う。そういう所を変えていきたい。

――稲葉GMとあいさつ
ほとんどのチームはGMと監督の仲は悪いと思うんですよ。でもこの球団は違います。僕はあっちゃんと会った時に「あなたはGM兼左バッター専用の打撃コーチとして、ジャージを着てやってください」と。僕も監督兼外野守備走塁コーチという気持ちでやるので。日本ハムは新しいことになんでもトライしていくチームにする。GMでこんなんなってたら、僕は(鼻を)へし折りますよ!

――選手へ伝えたいこと
僕ね、選手の顔と名前を全く知らない。ただ1年間勉強してプレーはしっかりインプットしてる。だから、キャンプで顔と名前とプレーの答え合わせをしていって、いいチームを作っていきます。だから皆ラインは全く一緒。そのためにはキャンプに入るまで、このスタートライン立った時にはもうほぼほぼレギュラーは決まってると思うんですよ。

だからオフシーズン、自分で色々と考えて、身体を作って、頭の中をアップデートして、このラインに立って、みんなで楽しく厳しく。まぁ厳しくはなると思います。僕はやってきたので。そういう風な気持ちででオフシーズンを過ごしておいてください。お願いします。

――ビッグボスが作りたいチーム像
僕がいままで17歳から34歳までプロ野球人生を送って、ちょっと他の選手とは頭の中が違うんですよね。いろんなコーチ、先輩と話したときも「まだそのレベル?」って話が合わなかった。早く選手にインプットしてもらって。一応野村さんじゃないけど、僕の考えを本にして渡そうかなと。本を読んで新庄剛志を早く知ってくれと。やろうと思っています。

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