(3) Bouchard Pere et Fils, La Romanee AOC 1998 ⇒あえて説明も不要かと思いますが、畑の面積はロマネ・コンティ(1.8ha)の半分以下の0.85ha。ロマネ・コンティの畑を見下ろすすばらしい立地に恵まれたフランスで最小のAOC、つまりフランスでもっとも生産量の少ない貴重なワインです。 正直なところ、1980年代までの評価はぱっとしませんでした(ただこれも実際には飲まれずにイメージで酷評されてきた節があります)。しかし、ロマネ・コンティと双子のこの畑のポテンシャルはロマエ・コンティに十分伍するもの。実際、1995年にシャンパーニュの名門アンリオがブッシャール・ペール・エ・フィスに資本参加して以降、注目耳目を集めたラ・ロマネは、ロマネ・コンティに肉薄する評価を得て、ワイン・スペクテーター誌やワイン・アドヴォケイト誌の評価では、ロマネ・コンティを上回ろうかという存在感を示しつつあります。 1998年は、タンザー92点、バーガウンド94点(※ロマネ・コンティはバーガウンドで96点)ですが、間違いなく、彼らもラ・ロマネの偉大さを見過ごしてしまっていると思われます。