『アイガー・サンクション』を観た。
(1975年 米 監督:クリント・イーストウッド
出演:クリント・イーストウッド ジョージ・ケネディ ヴォネッタ・マギー ジャック・キャシディ ハイディ・ブルール セイヤー・デヴィッド ジャン・ピエール・ベルナール)
題名を見て、なんのこっちゃさっぱり分からず。人の名前かなぁ。ん?違うなあ。
なるほど、アイガーは山ね。アイガー北壁。で、サンクションは制裁のこと。「アイガーの制裁」、か。
前半は、スパイモード全開。
のっけからジョン・ウィリアムスの音楽が70年代のそれっぽさを演出していて楽しい。
…スパイといっても、ヘムロック(クリント・イーストウッド)は殺し屋家業を引退して大学教授として静かに暮らしている。そこへ、かつてのボスから殺された仲間の「制裁」を依頼される。断ろうとするヘムロックだったが、彼が収集している絵を餌にされてしまい、結局引き受けてしまうのだった…。
と、ここまではごく普通の展開。
「制裁」の相手は2人。1人はなんなく片付けるが、もう1人の正体が不明。その正体不明の標的がアイガー北壁の夏登山に参加するという情報が。登山パーティーは3名。標的がわからないまま、登山は開始される…。
てなわけで、この作品、山岳ものの先駆けといわれているような作品らしい。
山岳ものは『クリフ・ハンガー』くらいしか観た記憶がないのだけど、それよりもだいぶ前に作られているのに、ド迫力の山登りシーン満載
アイガーに登る前に訓練をするシーンがあるのだが、グランド・キャニオンっぽいぞ。当時の撮影事情からして、たぶん本当に登ってたんだろうなー。高い高い岩壁をイーストウッドとジョージ・ケネディが登っていくわけだけど、山頂で二人並んでビールを飲んでるところをずーっとカメラが引いていくショットがあった。家で寝っ転がって観ている私があまりの高さにくらくら〜〜(笑)山頂の二人の姿がみるみるうちに豆粒になってった!!ひょえーっ
雄大なアイガー北壁の引きのショットも格別。夏山といっても雪があるのねー。登山のことはド素人の私でも、十分楽しめるアクションがいっぱい!
おまけに、私は標的が誰だかさっぱりわかってなかったので(笑)よけいにスリル満点
でも、旦那は標的がちゃんと分かってたそうな。
サスペンスとしてもアクションものとしても無難に観れるけど、やっぱ初期の監督作品とあって、多少粗さがあるかなって気がする。クールに決めててもちょっと女には弱いところのある主人公が憎めない(笑)
山岳シーンを観るだけでも価値ありだと思う。映画館で観たら、たぶんもっと風景も綺麗で、アクションも迫力があったんだろうなー。
あ、でも高所恐怖症の人は要注意かも…
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