無言歌は続く

　今宵一枚目の音楽は　《マリア・カラス　ザ・ライヴ・レコーディングズ》

　ワーグナー:舞台神聖祝典劇『パルジファル』(全曲:イタリア語歌唱)
【演奏】ボリス・クリストフ(グルネマンツ)
　ロランド・パネライ(アンフォルタス)
　フリコ・バルデッリ(パルジファル)
　マリア・カラス(クンドリー)
　ディミトリ・ロパット(ティトゥレル)
　ジュゼッペ・モデスティ(クリングゾル)　他
　RAI交響楽団&合唱団　ヴィットリオ・グイ(指揮)
【録音】1950年11月20-21日　ローマ　Auditorium della RAI でのライヴ

　「パルジファル」のあらすじは　中世のスペイン　純潔を旨とする騎士団が聖杯を守っている　しかしその城主アムフォルタス　謎の美女クンドリーの誘惑に落ち　彼女を操る魔法使いのクリングゾル　自分が持っていた聖槍で腹を刺さレテ　その槍も奪われる　そしてその聖なる槍が　「愚か者」であるパルジファルの手によって本来の持ち主に戻って彼の傷が癒えるまでの物語　あらすじは短いが　長い長い物語　三枚組一枚目　もっと短く言えば

　終わりのない苦しみと痛みがいかに癒されていくか

　今宵二枚目の音楽は　同上　三枚組二枚目　


　今日は週に一度の鍼治療　魅力的な女の先生が要所要所に鍼を打ってくれて電流を流す
気持ち良し　この女の先生　歴史の本を読み始めた　今大河で放映している物語　この本を読んで進めているのでは　といふ展開だ　読み方は放映している部分を読んで　その場面の前に戻って読むといいと教える　逆読みだね　親父さんの時代から進めてはよくわからないだろう　今を見て　本は遡る　そんな読みか方が面白い

　帰宅後柿ばたけの耕耘　じゃなくて草刈り　広さ的には二日で1／3を終へる　帰宅後昼になる　昼に冷や汁を作る　きゅうりのスライスを冷凍してあるので　冷や汁が冷たくておいしい　

　午後は酷暑なので仕事はやめてちょっとお買い物　牛乳に豆乳その他　最近豆乳を飲む　無調整だったり調製豆乳だったり　結構おいしい　2時半　お茶になる

　三時より暴れん坊将軍　これも面白いね　時代劇は面白いが　都合よくいろんな人が出る　野暮は言いたくないが　都合よく現れすぎるのが難点かな　時代劇は無情が少ないのはその所為か　

　夕飯は残り物にもう一度火を入れる　タコの刺身　サラダ　ヨーグルト　ご飯　麦茶

　
　私の好きな詩歌　激動するもの

　さういふ言葉で言へないものがあるのだ
　さういふ考方に乗らないものがあるのだ

　さいいう色で出せないものがあるのだ
　さういふ見方で描けないものがあるのだ

　さういふ道とはまるで違つた道があるのだ
　さういふ図形にまるで嵌（はま）らない図形があるのだ

　さういふものがこの空間に充満するのだ
　さういふものが微塵の中にも激動するのだ

　さういふものだけがいやでも己を動かすのだ
　さういふものだけがこの水引草に紅い点々をうつのだ

　
　いつの世でも　失ったものもあるけれど　得たものはそれ以上に大きいか　失うといふことの意味を多くの人が深く理解できないでいるのが現代か　失われたものは再生できない　私たちは　多くを失いすぎて　失われたその存在の大きさに気づかな　得たものも多くあるが　得るとその次を望み　その欲望は果てがない　人間はあまり何も持たずに生きていけたら　きっと幸せなんだろうな