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2022年08月03日19:50

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『Strange dream world』

特別編 『Trigger Effect』

Review : 07/27 Diary

(Vol.2 Dilatation Wave)

私は何も無い空間に立っていた。
辺りを見渡しても何も見えないし、方角さえも分からない。
そして、何気に数歩だけ進んでみたところで、
私は“ある事”への違和感を抱いた。

私(う、うえぇ……気持ち悪い)

無音状態は一向に解消しない。
仕方無く私はもう一度この異空間から何とかして出る方法を模索する。
こみ上げてくる気持ち悪い感覚に耐えながら。

……ついに私はその場で嘔吐した。
吐瀉物が異空間に巻き散らかされ、
胃液の上がってくる音さえも勿論聞こえない。
私は疲れ果ててその場で眠りに落ちた。

     ◇

目覚めるとそこはいつもの寝室では無く、
先程の異空間が私を嘲笑うように広がっている。
完全無音状態で聞こえる耳鳴りの“シー”という音を拾おうとするが、
何故か、それさえも聞こえないではないか。

私(……)←脳の処理が完全停止。

それから後はどうなったのかは分からない。
私は死んでしまったのか、
精神崩壊して身動きも取れないようになってしまったのか。
気付くと、私は再度あの悪夢から目覚めて、無事に寝室で起きる事が出来た。

朝の支度をいつも通りこなし、出勤時間もいつも通り時間に余裕を持つ。
ただ、私は昨夜の悪夢の事がやはり引っ掛かっている。
あの無音の異空間は、何故こうも私を襲うのか。

通行人「危ない!!」(←私の耳が潰れるほどの爆音で)

(爆撃機のような音)
私は後方から暴走してきた車に撥ねられるよりも前に、鼓膜が先に破れた。
そして、再び同じ車に撥ねられた私は、
救急車で近くの病院に多分搬送された、と思う。
まさか、悪夢から覚めたと思ったこの日常、いや“非日常”の世界で、
真逆の爆音状態だとは思いもしなかった。

     ◇

私は何も無い空間に立っていた。
今度はまたあの無音状態が私を嘲笑うように襲う。

私(一体、私の耳はどうなってしまったのか……)

何気に耳に触れようとして、そっと手を耳の傍まで持っていく。

私(……え!?)

掌には赤黒い血がべったりと付いているではないか!!
流石に響き渡るぐらいの大声で絶叫するも、
完全無音状態のこの異空間では、勿論何も聞こえはしない。
私の両耳は一体いつ何処で無くなったのか。

to be continued……
(特別編 『Trigger Effect』(Vol.3 Hypnophobia)へ続く。)
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