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2022年05月10日18:06

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オードリー・ヘプバーン(Audrey)

 世代を超えて愛され続けるハリウッド黄金期の伝説的スター、オードリー・ヘプバーンの知られざる素顔に迫ったドキュメンタリー。幼少期に父親による裏切りに遭い、ナチス占領下のオランダという過酷な環境で育ったオードリー。初主演作「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を受賞し、映画スターとして輝かしいキャリアを築きあげる一方、実生活では幾度も離婚をし、愛される喜びを得られずにいた。晩年にはユニセフ親善大使など慈善活動を通して多くの人々に癒しと救済をもたらし、生涯をかけて「愛すること」を信じ、与えることを貫いた。映画では貴重なアーカイブ映像をはじめ、俳優リチャード・ドレイファスやピーター・ボグダノビッチ監督ら映画関係の仲間たち、息子や孫、友人ら近親者のインタビュー映像を交えながら、名声の裏側に隠された本当の姿を浮かび上がらせていく。(映画.comより)





<2022年5月8日 劇場鑑賞>

 大スターだったオードリー・ヘプバーンの初ドキュメンタリーなんだそうです。私も、彼女のことは映画でしか知りませんが、本当にキュートな女性でしたね。「ローマの休日」や「麗しのサブリナ」「パリの恋人」など有名どころはリバイバル上映も結構あって、私もそれで見たのでした。でも、ちゃんとパンフレットも複製されて売られていたし、リアルタイムではない私でも、ほんとうにかわいいと思いました。「ローマ・・・」で、記者が彼女を連れて帰るところはさすがに驚きましたが。で、本当に何も起きないところが「時代なんだなぁ」と感心したのを覚えています。「サブリナ」では、ハンフリー・ボガートが「弟の代わりだ」とか言って彼女にキスするところは「そんな言い訳、ないわ〜」とも思いましたが(笑)、渋〜いボガードだからこそ許された演出なんでしょうね。これは確か、リメイク作品も見ました。サブリナ役はイギリス女優のジュリア・オーモンドだったような記憶。個人的にはあんまり好みではなく「オードリーのほうが絶対にかわいい」とか思いました(ジュリアのファンの方、ごめんなさい)。

 「マイ・フェア・レディ」も大好きな作品の一つ。オードリーがキュートだったのは言わずもがなですが、ヒギンズ教授が、彼女に惹かれているのは傍目にも明らかなのに、いつまでも見栄を張っている姿が可笑しくて「アホちゃう」とか思ってました(笑)。

 今回の映画では、裕福な家に生まれながらも、大好きな父親に捨てられたり、第二次世界大戦中は2年もの間、栄養失調だったためダンサーになれなかったことなど、不幸な生い立ちも描かれます。当時の映像が衝撃でした。街中で、幼い子供たちがその辺にあるごみ箱のフタの裏までなめるんです。飢えのあまりに。後にユニセフ親善大使になったオードリーが、世界の惨状を見て「戦争は終わったはずなのに、どうしてこれだけの子供たちが飢えているのか」と”腹を立てて”いたことが述べられますが、さもありなんです。彼女のおかげで募金もたくさん集まったようですが、今、世界は良くなったでしょうか。ちょうどその日の朝刊で「7人に一人は貧困状態にある日本の子供たち」という記事を読んでいた私は、そこで紹介されていた「空腹に耐えかねて、給食を食べるために学校に来た不登校の子供」の話を思い出し、いたたまれなくなったのでした。

 話をオードリーに戻します。彼女は幾度かの離婚も経験したし、25年経って父親を探し出した時も「父は何の反応も見せなかった」など、確かに苦労もされたと思います。でも、表題にもあって、映画でも何度も言及されるように「愛される喜びを知らない女性は、愛することを選んだ」ということはないのだろうと思います。彼女は、愛されていたと思います。父親には捨てられたかもしれません。でも、結婚生活だって3日で破綻したわけじゃない。相手の男性は、確かに彼女のことを愛していたはずです。それが、生活していくうちにすれ違っていっただけ。そんなの、みんなそうです。息子だっていました。必ず、愛し、求められていたはずです。ただ、世界のみんなに愛され過ぎて、見えづらかっただけ。

 晩年のユニセフの活動は、私も覚えています。新聞広告なども、よく出ていました。(たぶん)最後の作品「オールウェイズ」も見ました。天使の役でしたよね、確か。歳を重ねても美しかった人は、最後まで天使でしたね。いろいろと感動した作品でした。


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