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ある園児の父親に恋心を抱いている若い保母が園児と父親の引越しに動揺して他の園児をひっぱたいたことにより幼稚園を解雇される。傷心の元保母は浜辺で妙な青年と知り合い意気投合。 青年の車で園児と父親の引越し先である大阪に行くことになるが途中の浜松で途中下車し、妖艶なジャズシンガーと知り合う。実はそのジャズシンガーは園児の父親の愛人だった。関西で園児の父親と再会した元保母だがいい関係にはなれそうもない。なんだかんだで元保母は姉のいる沖縄に行き、妙な青年とジャズシンガーとも沖縄で再会し、園児の父親も愛人のジャズシンガーに会いに沖縄に赴く。
とりあえずはぐだぐだのストーリーらしきものはあるけど、そういうものには一切捉われない森田芳光監督作で薬師丸ひろ子と野村宏伸と桃井かおりと財津和夫の四角関係を描く。
何年か前に森田監督のレトロスペクティブが大々的に行われた際にタイミングが合わず見れなかった。自主製作の８ミリ映画ですら見れたというのに。
森田監督の演出は自由過ぎて、もはや映画だか何だかわからない。高校生の頃にテレビで見た時は面白いと思ったが、オッサンになった今見ると印象が違う。画面の中で面白いと思えることをひたすら追求していて、自由過ぎるのは逆に面白いというわけでもないような。これが神代辰巳の映画だと面白く感じてしまうから不思議。
森田芳光監督作の中で本作が一番自由奔放な映画ではなかろうか。