[毎度のシリーズ]
ほぼ毎年再録していますが、今回は新作もあるのでチョイお楽しみに
私が2013年より、夏場から秋口にかけて書いている
「不可思議体験日記」
は一応今回第2シーズンと銘打って来ましたが、それはなしでテキトーに不定期で思い出した時に書く事にします(涙)
今回は幼稚園に入る前の、あくまでも私にとっての真実という感じの体験を書いてみます。
当時我が家の寝室にはベッドが二つあり、毎日両親と私の三人で寝ていましたが、私は寝付きが悪く両親が寝静まった後もしばらく暗闇の中で一人で、いや、一人ではなかったかもしれませんが長らく起きていました。
両親が寝静まりイビキや寝息が聞こえてくるとそれは始まるので、私はいつもの様に部屋の一点に目を向ける。
衣紋掛けにかかっている父の背広をじっと見つめる。
暗い部屋の中でも月明かりが当たるところもあるし、目も慣れているのでちゃんと見えた。
父の背広の袖口がゆっくりと動き出す。
背広だけではない、衣紋掛けにかけてある他の衣類も次第にゆっくりとまるで生きているかの様にゆらゆら、ぐにゃぐにゃとうごめきだす。 毎夜の事なのでそんなものだろうと私は黙ってその様子を毎晩見つめていた。
その内に部屋の様々な物が、時計やその他の硬質物もゴムの様に動きだす。
これは大人になってふと思い出したのではなく、その幼少時代から現在まで年に数回頭を過る。仮にどこかで記憶違いがなかったかと言えば否定は出来ないところもあるが、あの頃からずっと同じ映像が頭の中を流れているので記憶違いがどこであったかが思い出せない。
なのであくまでも私の中の真実であり、他人からみたら
『んなアホな!』
話にしか思えないでしょう。
ごもっともです。
でも、夜な夜な部屋中の衣類を始め様々な物が音もたてずに私が寝るまで踊り続けていて朝起きると何事もなかった様に元に戻っている、そんな事が幼稚園にあがるくらいまで続いていました。
それが一体なんだったのか、なんの意味があったのかは未だにわかりませんが。
《初出展》
フレパイズム
[アメーバモバイル]
2014-09-05 22:41:27
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