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2021年01月29日22:30

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週プロ流智美あの日あの時予想2020年総括(23)

第139戦 6月17日発売号●【予想】大巨人不敗神話崩壊、猪木、アンドレ・ザ・ジャイアントにギブアップ勝ち(86年新日本プロレス愛知県体育館)【正解】インターナショナル・タッグ選手権試合、馬場&猪木組vsカリプス・ハリケーン&マリオ・ミラノ組(68年日本プロレス仙台・宮城県スポーツセンター)【参考】2015年6月17日発売号は鶴田、最後のUNヘビー級王座防衛戦、vsテッド・デビアス(83年テキサス州ダラス・リユニオンアリーナ)

【解説】ビンス・シニアの死去により、ビンス・マクマホン体制となったWWFは新日本プロレスに対し業務提携のブッキング料として年間50万ドルを要求、84年の初回交渉時は新日本プロレスは支払ったものの、翌85年秋の見直し時には50万ドルのブッキング料の他、ハルク・ホーガン、アンドレ・ザ・ジャイアントとの個別契約料を要求、流石にこれは飲めず、業務提携を解消しました。

85年10月31日付で藤波辰巳のWWFインターナショナル・ヘビー級王座、藤波&木村健吾組の同インターナショナル・タッグ王座、ザ・コブラの同ジュニア・ヘビー級の3つのタイトルを返上、暮れの「MSGタッグ・リーグ戦」も「IWGPタッグ・リーグ戦」に名称を変更しました。

ビンスも、IWGPタッグ・リーグ戦にアンドレとアドリアン・アドニスの来日にストップをかけてキャンセルさせています。 

しかしアンドレは新日本プロレスとの残った契約を履行するために翌86年4月の「ビッグ・ファイター・シリーズ」と5月の「IWGPチャンピオン・シリーズ」に連続参戦しました。

この年のIWGP王座決定リーグ戦はABブロック別総当りリーグ戦となり、猪木とアンドレは同じAブロックに振り分けられ、この日ブロック代表を決する最終公式戦で対戦、猪木はアンドレの背中にフライング・ニードロップを浴びせてから馬乗りになってアンドレの右腕の逆関節を決める逆片腕固め。アンドレはしばらく耐えていましたが、9分30秒、ついにギブアップ。

73年3月にモンスター・ロシモフから「世界の八番目の不思議」アンドレに変身以来、ノーフォール、ノーギブアップだった大巨人不敗伝説が13年3か月でついに崩壊しました。

これでAブロックは猪木が、坂口征二にリングアウト負けした失点5のみの25点で決勝進出。アンドレは猪木に負け、木村健にフェンスアウトによる反則負け、藤原喜明に両者リングアウトと取りこぼしが目立ち、失点13の17点で2位。

Bブロックは前田日明とディック・マードックが21点で同点首位となり、6月18日、松戸市運動公園体育館で両者による代表者決定戦が行われ、場外での前田のハイキックを鉄柱に誤爆させたマードックがリングアウト勝ちを拾い、決勝進出が決定。

6月19日、両国国技館での優勝決定戦は猪木がマードックを30分7秒、猪木が延髄斬りからの体固めで3連覇を達成しています。

アンドレはこれが新日本プロレス最後の来日となり、90年4月13日のWWF、全日本プロレス、新日本プロレス共催「日米レスリングサミット」まで4年近く来日間隔が空き、以後は亡くなるまで全日本プロレスのレギュラー外国人となります。

猪木とアンドレはこれが最後の対戦ではなく、名古屋大会の3日後、6月20日、京都府立体育館で行われた佐川急便杯争奪ワンナイトトーナメントの決勝で対戦、4分35秒、アンドレがリングアウト勝ち。優勝賞金1,000万円を獲得しています。

全日本プロレスの賞金とは違い、猪木のタニマチである佐川急便のスポンサード興行なので目録だけではなくちゃんとお金は出たでしょう。アンドレは74年2月以来、12年間活躍した新日本プロレスへの「置き土産」として猪木にギブアップ勝ちを献上し、猪木はアンドレに見返りとして1,000万円のボーナスをプレゼントした、と考えます。

本連載(1)1月8日発売号で私が予想した、猪木が急遽巡業部隊から1人離れ、大阪から東京に戻り、トンボ返りで当日の会場である広島県立体育館に向かおうとしたところ、大雪の為、広島空港に着陸出来ずに、予定されていた馬場と組んでのクラッシャー・リソワスキー&ビル・ミラー組とのインターナショナル・タッグ選手権試合をキャンセル。王座決定戦に変更されました。

マッチメーカーだった吉村道明が王座決定戦に出てベルト獲る気満々の大木金太郎を制し、自分が出場、馬場&吉村組vsクラッシャー&Bミラー組との王座決定戦は吉村がいい仕事をして1−1から両チームリングアウトの引き分けで王座は空位のまま。

翌日愛媛で合流した猪木は馬場、吉村らに詫びを入れ、2月3日、大田区体育館での馬場と組んでのクラッシャー&Bミラー組との王座決定戦に勝利し、BI砲にベルトが戻って来ました。

その後、2月26日、大阪府立体育会館ではディック・ザ・ブルーザー&ハーリー・レイス組、5月16日、同じ府立でフレッド・ブラッシー&ターザン・タイラー組を破り2度の防衛に成功したBI砲はこの日、カリプス・ハリケーン&マリオ・ミラノ組の挑戦を受けました。ミラノはこの時が初来日、ハリケーンは緑地に赤の目の縁取りと口が大きくギザギザにデザインされた鮫のような口のマスクで登場。(後にミル・マスカラスも似たデザインのマスクを着用し来日)

1本目は13分36秒にハリケーンが馬場を体固め、2本目は5分17秒、馬場がミラノを片エビ固め、決勝の3本目は6分7秒、猪木がアバラ折り(コブラツイスト)でハリケーンをギブアップさせて2−1でBI砲が3度目の防衛を果たしました。

今回は他に猪木&吉村組vsグレート・ゴリアス&ブラック・ゴールドマン組のアジア・タッグ選手権試合(71年日本プロレス仙台・宮城県スポーツセンター)グレート小鹿&大熊元司組vsジミー&ジョニーのバリアント・ブラザーズのアジア・タッグ選手権試合(76年全日本プロレス草加市ヤコウスケートセンタープール場)、猪木vsジュベール・ペールワン(79年パキスタン・ラホール・ガダフィスタジアム)、長州力&アニマル浜口、新日本プロレスに辞表を出してフリー宣言(83年南青山新日本プロレス事務所)などが予想候補で、正解となったインターナショナル・タッグ選手権試合もリストにはありましたが、アンドレ初のギブアップ負けという歴史的価値を勘案し、猪木vsアンドレを予想した次第です。

※対戦成績は139戦29勝110敗、勝率209。
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