おはようございます、月影TAKAです。
今回は「ガンダムSEEDの不評の理由4」になります。
ある意味「ガンダム作品における角川の失敗2」ともいえる作品となります。
まず言いましょう。
「ガンダムSEEDの失敗はある意味、当時の角川グループの怠惰が原因」ともいます。
間違ってはいけませんが、あくまで「当時の角川グループ怠惰だった」というだけで現在の角川グループはそれを最大の反省点として徹底的なグループ構想の強化が施されています。
おそらく「06年の角川グループと現在の20年の角川グループが作品対決したら06年の角川グループは20年の角川グループに叩き潰される」と断言できるくらい、アニメや関連商品の突き詰めや売れる法則の研究に差が出ています。
年代差14年ですがこれは間違いなく言えることであり、この差の最大点は「20年の角川は日本のアニメクォリティーを重視しているから」となります。
対して、06年までの角川は「とにかく低コストでアニメを上げて、メディア力で人気を絞り上げる法則」を取っていたため、「コストクォリティーとメディアの努力にかなりの差があった」という問題点を含んでいました。
ほぼ全て「当時の角川グループ上層部と福田監督（夫婦）にほぼ全て責任がある」と断言できるくらい酷い物でしたね。
そもそも考えてください「ガンダムSEEDの曲にTMの西川さんや玉置さんをよく起用できたな」という事ですよ。
もし、角川グループやサンライズでなければ来てくれませんよ。
例えば「○○製作プロダクション」という中でも「深夜3分の場繋ぎアニメ（それほど有名でないスポンサーやアニメ会社）」であった場合、「西川さんや玉置さんが曲を出してくれるのか？」としたら、もし来てくれても「曲採用の費用（ギャラ）」で予算の大半が吹っ飛んで、アニメ側が低クォリティーのポンコツ品になる可能性もあります。
「メディアを重視する」とはこういう問題もあります。
アニメ作りとはひとえに「予算の都合」もあるんですよ。
「動員できるアニメーターの数＝アニメーターに払える給料」にも相当するし、出演や曲を出していただける費用（ギャラ）も予算からの都合にもなります。
つまり「アニメのクォリティー+スタッフ数（という名の給料数）+メディア点での費用＝予算使用分+残りの予算」というまさしく黒い計算式が現実になる世界がアニメの世界とも言えます。
で、実はガンダムSEEDに関しては「特番と声優＆ボーカリストトーク」というメディア面を重視しすぎて、その点にも予算がかなり吸い取られていた事情もありました。
ガンダム00以降はこれを反省点にして、あくまで「声優トークは最小限にして振り返り回を１〜2回ぐらいに入れる（しかも紹介部屋は凄く普通）」というコストコントロールが実施されていたのも当時を見ていればよく分かります。
なお、この側面の責任はほぼ全て「角川グループ上層部」に責任のベクトルが寄ります。
つまり「当時の角川グループ上層部が福田夫婦に対してガンダムSEEDというアニメ対して、メディアにおける武器をたくさん与えて甘やかした」ことが最大の失敗点であったと思います。
言うまでもありませんが「角川グループはアニメ製作会社ではない」と断言できます。
角川グループとは「角川一族が運営するメディア総合グループ」のことであり、いわば「企業の集合体を取りまとめる仲介グループである」と認識しています。
なので、「角川グループだけ（重役だけ）」を指す場合はサンライズもバンダイナムコも含まれません。
つまり、「角川グループにはアニメ製作の専門家はいない」と見るのが正しい見方だと思われます。
私が今まで見てきた感じでは「角川グループが各メディアにアンテナを立ててリサーチする⇒角川グループが新企画を立ち上げる⇒関連商品やアニメ製作をサンライズやバンナムに依頼する⇒製作物の責任をサンライズやバンナムが請け負う」という法則でしょうかね。
これを見てもわかりますが、角川グループとは物作りにおける「企画屋」であり、物作りには専門家であるがメディアに対する追求と情報収集に疎い「製作側」に対して、「メディア情報に精通していて会社の資金も豊富である」角川グループがグループ関係を築いて物作りの方向性を補正している⇒グループ企業とも言えますからね。
そのため、「06年のガンダムSEEDの個人ファンサイトに対する角川本体の鎮火作業（後始末作業）」というのは本当に「角川グループの失態」と代名詞がつくほど酷い内容とも言えますよ。
これも「角川グループがガンダムSEEDに対する未来予想図（福田夫婦の行動も含む）を完全に見誤った」結果であり、ここから「ガンダム作品に対してはメディア効果とアニメのクォリティーのバランスが大切である」という事を角川グループとサンライズは身をもって知った感じですよ。
それでサンライズはある種の悔しい思いをしました。
それが「ギガンティックフォーミュラ」である。
このアニメ作品は「バンダイビジュアル」で出されたアニメ作品でいわば「バンダイが発注したアニメ作品」とも言えます。
しかし、アニメ製作はサンライズでは作られませんでした。
しかも、当時は角川グループ傘下でサンライズとバンダイがいた感じですよ。
つまり、バンダイがサンライズに制作依頼するのはよほどサンライズが忙しい事態が出ない限り自然とサンライズ側に制作依頼が流れるくらいがあります。
それをバンダイがサンライズを見限って、ギガンティックフォーミュラを別のアニメ会社に頼んだという当時の流れがあります。
これは当時で言えば「バンダイがサンライズを見限った」とネットでも話題になった問題でもあるんですよね。
逆に言えば「アルドノア・ゼロ」の法則もこれに影響を受けています。
このギガンティックフォーミュラは07年での話であり、これの打ち合わせが大体06年末期か07年初頭とすれば、完全にこの判断を下した原因は「ガンダムSEEDデスティニーの不評事情」になります。
これを皮切りにギガンティックフォーミュラが角川グループとサンライズに対して「大きな壁」として立ちはだかったわけです。本当に大きな壁ですよ。
ギガンティックフォーミュラは「かみちゅ」の絵柄で有名ですが、それに出てくるロボット群は「作品の枠を超えて新旧問わず有名なメカデザさんが集合してサンライズを倒そう」とまで意気込んだ力作なので、もしサンライズのガンダム作品がギガンティックフォーミュラに勝てなければサンライズの人気も地に落ちると言われるくらい当時は緊急事態でしたね。
その対抗馬として出てきたのが「ガンダム00」であり、07年とはまさに「ガンダム00VSギガンティックフォーミュラ」もとい「サンライズVSバンダイビジュアル」と言うくらいバンダイ側がサンライズに対して「舐めてんじゃねえぞこの野郎」と喝入れていた時代でもありました。
07年のロボットアニメが力作なのはこういう裏事情もありますね。
この事情をガンダムSEEDファンは直に「現実」として重い事態を受け止めるべきだと思います（特に工藤マコト先生が）。
今日はこんな感じです。
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