ガラパゴス・スタンダード【BMI25.0以上が肥満という基準は日本だけ】

■男性の肥満、増加傾向＝食・運動習慣改善に課題―厚労省調査
(時事通信社 - 10月27日 16:30)
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去年の夏、サイクリングで東京都日の出町にある滝を見に行った時の事、途中倒れているローディー君(ロードバイク乗り)を見つけた。

これはハンガーノックだと直ぐに分かった。

ハンガーノックとは体内の糖をあらかた使い果たし、これ以上減るの危険だと身体が察知すると、あらゆる動きを停止させてしまう。或る意味我々の身体に備わった安全装置なのだが、一度これに陥ると糖分を摂らない事にはなかなか動けない。

実際、彼は痙攣してひっくり返っていた。

先の物産店のベンチまで案内してケアした。結局非常食として持参していた羊羹を与え、スティックになっている芍薬甘草湯も飲ませた。この漢方は足の痙攣を緩和させる。

落ち着くと、BMI値が高いと言われ、お住いの練馬区から日の出町までロールパン一個しか食べて来なかったという。見た目には全く肥満体型には程遠い人だったのだが、とはいえこの日は暑かった。練馬は当時35℃だった。この炎天下で片道30km以上、ロールパン一個では無理だ。

結局彼には下山して貰った。

■BMI値の世界標準は■

お役人様は事ある毎に「欧米では」「アメリカでは」とのたまうが、では彼らが「崇拝」してやまない先進資本主義国ではBMIは幾つなのだろうか。

日本と同様、対象となるのはレスリングや柔道といったプロのスポーツ選手を除くが、その数値は

30.0以上。

ではこの基準を日本に適用した場合、引っかかる人はどれぐらいになるのか。

何とわずか1%未満に落ちる。

さて、先のローディー君、私がいなかったらどうなっていたか、いや、それどころか肥満の基準値がBMI25.0以上という世界でも類を見ないおかしな基準ではなく、世界標準の30.0であればこのような事は起きなかったはずである。

だとしたら、このような基準はイイカゲン止めて、世界標準のBMI30.0にすべきである。実際、ガリガリに痩せている方で、成人病の方も知っているし、どう見ても25.0はありそうな人で、体形は働き盛りの頃から全く変わらず、90歳以上生きて大往生を遂げた人を何人も知っている。

穿った見方をすれば、BMI30.0という世界標準を適用すると、医者、製薬会社、健康食品会社、保険会社が儲からないから、世界でも類を見ない厳しい基準にし、別段肥満に見えない人まで無理矢理肥満にしているのが現実ではないか。

その結果、気休め程度でしかない健康食品を買わされ、胃や肝臓を傷める。

すかさず(特に外資系の)保険会社が

「そこを頂きましょう〜。」

とばかりに

「がん保険、いかがですか。」

とすり寄って来るという訳だ。

とは言え、それを分かっているからこそ健康診断近くになると、こんな基準に引っかかって、いちいち保健指導を受けに、新型コロナウイルスの「本場」の東京都心に出向くなんて噴飯ものだと思っている為、遮二無二私もBMIを下げる。

限りなくBMI24.9に近い数値でいつも健康診断の結果にほくそ笑むのである。

ざまあみろ

という訳だ。

飽く迄BMI25.0以上の人に成人病の疾患のある人が多いというだけの事であって、BMI25.0だから肥満、「メタボリック!!」と烙印を押してしまうのはいかがなものかと思う。