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2020年07月24日20:18

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小説「記憶書店うたかた堂の淡々」野村美月

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あらすじ
静乃の優しすぎる恋人、誠が突如失踪した。
職場を訪ねると、彼は一年前に亡くなっているという。
彼は一体誰だったのか・・・・?
静乃の脳内に存在する、自分のものではない思い出。
これは人の記憶が綴られた書物を売買する、うたかた堂の仕業か。
記憶に浮かぶ海を、静乃は目指した。
冷めた目をした美貌の青年が書物を繙くとき、心に秘めた過去が、秘密が、願いが、解き明かされる!

記憶が綴られた書物を売買する美貌の青年、という捻りが効いている設定が、不可思議な気持ちにさせてくれた。
こういう捻りが効いていると、読み手は夢中になってページを捲るわけで。
どの話も印象に深く残りやすいが、とりわけ最後に収録されている「おじいちゃんの遺産」は読んでいて心がポカポカと温かくなり、感動さえしてしまった。
野村さん、良い話を書かれるなぁ。
野村さんの作品を読んだことがなくても、きっと気に入る作品だろう。
中々面白かった。
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