マイナンバーはどこへ行く？

あらゆることで世間から遅れている私だが、マイナンバーカードは比較的早く取得した。というのも、自治体から頼まれる講演などで報酬をもらうときに必要になるからである。政府は運転免許証や健康保険証、預貯金口座との一体化も考えているそうで、急展開の様相になってきた。そのキッカケは、一律１０万円の特別定額給付金のマイナンバー運用が上手く機能しなかったからだ。

カードの交付が始まったのは２０１６年。まだ４年しか経っていない。驚くのはその取得率で、全住民の１６・８％、約２１３５万枚に留まっている。個人情報が漏れることを恐れる人がいかに多かったかということだろう。でも、それよりびっくりなのは国家公務員の取得率が今年３月末時点で５８・２％だったこと。これじゃあ国民に取得しろという方が無理がある。政府は慌てて公務員の一斉取得を閣議決定した。

マイナンバーの性格が変わっても、私にとってはそれほど影響はない。あるとすればスマホと連携された場合で、実際それも検討課題になるようだ。もうスマホを持たない奴は人間じゃないという空気だが、そこまで強行するなら国の支援があってもよさそうなもの。コロナ禍で急にデジタル化が叫ばれている日本だが、マスクが２カ月も届かないような国で法整備だけが先に進むのはちょっと怖い気もする。