サスペンス…というほどスリラー感は強くない映画『水曜日が消えた』を見て来ました。
発想が面白く、淡い色彩の映像もちょっと日本映画離れしていて悪くありませんでした。
【物語】
小学生のころの事故で人格が分離し、曜日ごとに異なる人格が現れる”僕”(中村倫也)。
7つの曜日のなかでも地味でおとなしめの性格の”火曜日”は、ある日、火曜日の人格のまま翌日の水曜日を迎えたことに気づき、いつもとは違う日常を満喫する。それは、水曜日の僕が消えたことを意味していた。
…監督の吉野耕平は、『君の名は。』のVFXを手がけた若き才人。
この映画でも、繰り返される主人公の事故の回想シーンを通して、謎を少しづつ紐解いていくという、繊細な仕掛けのミステリーに挑戦しており、本格的な長編実写初挑戦にしてその狙いは成功したと言えそうです。
ただし先述の通り、サスペンスやミステリーと呼ぶには盛り上げ方が小さく、テンションも低いので、ちょっと変わった異色の青春映画というのに近い感覚。アニメーションでやっても違和感のなさそうな題材ではあります。
7人の人格が同居する主人公の日常を描くだけでも十分面白かったと思います。
主人公の家に毎日押しかけるヒロイン・一ノ瀬、ずっと上野樹里だと思ってました。全然別の女優さんでした。
★★★。
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