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2020年06月23日23:27

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EF-2000 タイフーン5 翼をさずける〜

翼を貼り合わせます。

 主翼上面と胴体との接合面はかなり綺麗に合わさり、賞賛ものです。

 ただし、胴体と翼上面との前後左右の接合面は綺麗に合いますが、上下位置のガイドとなるようなベロは一切無く、この上下位置関係は事前の摺り合わせにすべて負っていますので、設計としては褒められたモンじゃありません。

 別に無理にハセガワを腐したいのではなく、ホントにそこで注意を要求され、胴体と主翼下面パーツの間にくさびを入れなければならなかった作りなのだから仕方ない。

 ふと考えると、日本の模型メーカーで金型を内製しているのってタミヤとバンダイだけ、と聞いた記憶があったりします。もしそれが正しいなら、ここで褒められるべきは金型屋さんであって、ガイドもろくに付けない設計しているハセガワ自体はただ単にダメになっているだけという事になるんでしょうかね?

 あれだけブー垂れた垂直尾翼がいつの間にか付いていますが、これはあまりにも手間と注意を要求されて、途中写真を撮る精神的な余裕がなかったためです。

 最終的に、胴体に真鍮棒を立て、垂直尾翼の内側にエポキシパテを詰めて差し込み、それを足がかりに左右方向と垂直を出して行きました。

 ちなみに、垂直尾翼基部の、胴体の背骨と繋がる部分は幅が足りませんので、0.5mmプラ板を挟み込む必要があります。

 このため、唯一胴体側に設けられている垂直尾翼基部のガイドとなる突起も、0.5mmのあそびが出来て役に立たなくなるという、クソみたいなイベントも経験させてくれます。

 また、主翼の可動前縁の分割線が間違っているので直しました。

 キットは赤線の様になっていますが、実機は青線の様に曲がっています。こいつは前下方にせり出すと、微妙にダブルデルタというか、F-16XLの翼みたいな立体に変化する独特の機構なので、ここを間違えるのは失礼だと思います。

 世間はこいつを「スラット」とか呼んでいますが、こいつは動作しても隙間が出来ないのでスラットと呼ぶわけにはいきません。「可動前縁」と呼ぶのは私の意地。

 そもそもはフランスのミラージュ2000/4000が始めたカラクリで、ミラージュ2000では内側と外側でせり出す深さ(上下方向の位置)に差を付けて段差を生じ、翼端にいくほど曲がりの深いコニカルキャンバーに近い立体+ドッグツース(段差が逆だけど)を形成するカラクリだったものを、英独伊西がアレンジしてパクったというのが実際の所。アタシが「EF-2000なんざ所詮15年遅れのビンボ臭いミラージュ4000」とけなすのはコレも一つの理由。

 フランスではこれをスラット(Bec à fente rétractable(ベカ・フォント・レトラクタブル:格納式隙間前縁))とは呼ばず、bec mobile de voilure(ベク・モビル・ド・ヴォワリュ:可動前縁)と別の呼び方をしています。発案した連中はしっかり自覚しているのですが、日本の航空誌でも英語圏でもスラットと呼ばれてる。

 左翼付け根に開いている補助動力装置の排気口は、型抜きの関係で形が似てないのでパテで修正し、深く彫り直しました。

 シートは、ヘッドレスト左右から変な棒が伸びてるらしいので追加
http://www.modellismosalento.it/it/walkaround/walkaround-aerei/852-martin-baker-mk-16-ef-2000-typhoon-ejection-seat.html

 追加してみると、キットのシート側板が高すぎることが分かりましたが、流石にここは、知っている人間が意図的にのぞき込んで確認しないと分からんと考えそのまま。上記サイトの写真とベルトの色がかなり違いますが、実機に搭載されているシートでは、今回塗った色よりもっと茶色っぽく見えるモノもあるので問題なし。


 先にリモネンの乾燥で時間がかかる旨を書きましたが、待っている間がもったいないと思い、以前セット販売に付いてきた、不良在庫化していたイタレリのEF-2000複座型にも手を出してしまいました。

 同一機種なのに

0.1mm未満のオーダーで摺り合わせをしなければならないキット
  VS
1mm以上のパテの盛り削りをしないと形が繋がらないキット

という極端な異種格闘技戦スタートです。

 た〜のし〜♪

 ちなみにイタレリの垂直尾翼は胴体と一体の左右分割です。可動前縁の分割線はやはり間違っています。


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