いい。これは素晴らしい。劇場で観たときも大変だったけど、あらためて観直していやいやいや。なぜこれを2010年代ベストに入れなかったか。失敗した。みんな観て。
二人の高校一年生女子の物語。吃音の志乃ちゃん、ミュージシャン志望の加代ちゃん、二人がバンドを組む話です。
導入部からの丁寧な、まさに丁寧としか言えない映画の作りに引き込まれます。全く奇をてらっていないけれど力がある。
一筋縄ではいかない青春映画。
序盤から中盤にかけての人間関係の変化がとてもうまい。
そして中盤のため息の出るような幸せな「百合」。あー誤解しないように。
これねえ、撮影がいいんだと思うんですよ。陰影とかフォーカスとか構図とか、よく観るとかなり気を使ってると思う。
話はずれましたが、その人間関係が中盤以降きしんで来る。ああ、これは甘酸っぱいだけではない苦くて辛いそして深い青春の話なのだなあと思う。
わしゃ老人で涙腺がゆるいから、最初からメロメロぐずぐず、タオルタオルーです。
でも何よりも素晴らしいのは主役二人。演技がどうとかいうより(もちろん下手ではない)、ちょっとした表情、微妙な間がとんでもない。
これは演出が上手いのかなあ、この二人が上手いのかなあ。たぶん相乗効果。
ラストのオリジナル曲「魔法」まで含め、挿入曲も大変よろしい。ブルーハーツってよかったんだなあ。
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