アウディに乗ってきた。（その２）

アウディA4の試乗後、一回り小さいA3が妙に気になる。チューニングの異なる同サイズの1.4リッターターボ。120PSの200NmとA4よりディチューンされているようだが、車重は150kgくらい少なかったか。
運転席に座ると、
A4のようなセンタートンネルの張り出しがなく、足元が少し広い。長時間乗るとこっちの方が姿勢が楽なのではないか。

営業マンが、１時間後でよければA3も乗せてくれるという。その間、近所のアウディ中古車センターに行ってみることにした。
対応してくれたのは女性の営業さん。元々派遣で新車ディーラーの受付をしていたが、研修で実際にアウディ車を運転したり、日々アウディに接してすっかり魅せられてしまい、派遣会社からディーラーの営業に転職してしまったとか。

この中古車展示場で数台拝見したが、A3はけっこう値落ち幅が大きいことが分かった。S3も走行距離が少ないのがそこそこ値落ちしている。それでも買える値段ではないが、見比べてしまうとやっぱりA3よりS3に目が行ってしまうのは仕方ないよね。
A5も中古になると、新車でA4を買える人なら手が届く金額になる。車両寸法も同じだ。ホィールベースが少し広いので、その分足元が広いかも。デザインもカッコいいし、迷ってしまうかも。

さて、1時間近く経ったので、さっきの新車ディーラーに戻ろう。
A3で走り出すと、まずステアリングが軽い。そしてA4より発進加速がいいような気がする。出力特性が低回転寄りなのか、車重の軽さが効いているのか。こっちの方が気軽に乗れる。カジュアルな感じ。町乗りだけならA3の方が乗りやすいように思う。
ただ、足回りは格の違いがはっきり出る。路面の凹凸はけっこうはっきり拾うし、コーナーのロールは大きい。急な車線変更では収まりが悪く揺り返しがある。
タイヤを見れば性格が判る。A4がポテンザなのに対してA3はレグノ系のトランザ。205/55-16。これはおとなしく乗る車なのだ。

考えてみれば、A3は敢えて外国車に乗る意味が薄い。カジュアルに乗れる車が良ければ国産車でいくらでもあるじゃん。ユーザー層として考えられるのは、普通の車でいいんだけど、見栄を張って外国車に乗ってみたい人たちか。

これが一つ上のスポーツグレードや、更に上のSラインになると足もどんどんスポーティーになるらしいので話が変わってくるだろう。しかし当然値段もどんどん上がり、Sラインはベース車比で80万くらいアップだそうな。それでもA4より安いな。扱いやすいコンパクトなセダンを求めるなら、A3の上の方のグレード、お金に余裕があればS3なんか楽しいだろうなぁ。