mixiユーザー(id:2670797)

2020年05月18日08:52

112 view

昔見た美術品の記憶。

思い出しながら。

京都の山科の今は無くなった地上の道路を走る京阪電車、京津線、無人駅で、
電停が道のど真ん中にあった日ノ岡駅近くの仕出し屋に勤めていた20代の頃、
疏水まで上がらない近所の丘陵地に“東山台”という高級住宅街があった。、、まあ今でもあるだろうけども、平地ではないので坂の続く一帯で大小の一軒家だけの新興住宅地、、
、、
近所なのに一度しか行ったことのない家の思い出で、

その一軒の大きな家に料理を配達に行くと女性のお手伝いさん二人が出てくる、
その玄関から先は入っては無いが廊下がかなり長く先に見えてる部屋の奥は霞んでるくらい広い。
で、そこの玄関脇に飾ってあった絵が
当時公開された直後の黒沢明の「乱」の一場面。
前半、殿様(仲代達也)が天守閣から下に向かって息子の配下の侍の背中を弓で射るシーンの絵だった。黒沢明は画家であるから、自分の映画のシーンは自分で直筆で描いている。
そんな大事な絵が、え?どうしてここにあるの?を、お手伝いさんに訊いたが、あまり知らない風な答えしか帰って来なくてがっかりした。でもプロデューサー級な人の家だったんだろう。

ネットで検索すると、リトグラフとして売っていた。(限定品で正規のコピー絵画)
他の絵と6枚セットで、せり売りの初値が200万円だった。

―――

大阪の香里園で貧乏画家だった高校の友人がいて個展を開いた。
芸術家は個展を開くとき入り口に芳名録を置く。そこに住所と名前を書いてもらう。
そこから次の個展を行うときに案内状を書く。
そういう、通りすがりに興味を示し、入ってきた美術好きの人間たちとコネを作る大事な作業なのだが、滋賀県でその友人が個展をした時に一人の岡山県人の同じ年生まれの女性が来て友人になり、その後、私が岡山で店を任された時、その女性が噂を聴きつけ店にやってきて数度付き合ったことがある。 その女性がその後「競艇選手」ということがわかるのだが、その女性と岡山で行った高級そうな洋食屋に入った時、
壁にかかっていた小さな絵に目が行った。 どこかで観たことのあるような作風である。
その女性に訊いた、「あれ、(ジョアン)ミロ?」 女性「そう、ミロ。」
その頃で28歳だったが、当時はバブルが崩壊した直後だったと記憶する。
そのバブル時代、テレビで紹介されていた絵画美術品の紹介教養番組を見ていたので
わかった。 勤めていた店の常連客に岡山の高級すし屋に連れて行ってもらった時には、
カウンターの後ろの棚の上に民芸っぽい器が見えている。それも作者の名前は忘れたが、
聞いた時には、知ってる名前であった。

倉敷に帰った30代に、人に紹介されてよく通った飲み屋があった。飲み屋と言うと失礼な高級店で、座って5千円という料金で、混んでる店でもないし、カラオケが無かったので静かに飲ませてもらったが、洋酒をボトルキープすると安くても2万からの料金なので、(どんな酒飲んでたかさっぱり覚えがないなあ、)
所帯持った後はまったく行ってないが、その店の入ったすぐ右に、大きな絵画がかかってある。
それはフランスの画家の「ベルナールビュッフェ」だった。それも見てすぐわかる作風である。

それもリトグラフだったと思う。
バブルの頃に入ってきた絵画や美術品、宝飾品は、とんでもなく高い金出して日本人が買ったのがバブル崩壊後に、どどど値下がりしてしまい、

バブル後の話しで憶えてるのが、
“ある質屋に新品で買うと一千万以上する高級腕時計を持ち込まれて
質屋の主人が、観たことが無かったので価値がわからず詳しい人に訊いたら、
「××さん、これは日本ではめったに拝めない××社の腕時計だ、ヨーロッパの貴族が持ってる代物だから、これは手放さないほうがイイ、」と言われて、へー、って思ってたら、あとからあとから同じ腕時計がいっぱい質に入ってきた、って話がある。

話は変わるが
今日本人の家庭にあるピアノは、ピアノの中古品屋に引き取られると、綺麗にした後、
ほとんど中国に行っちゃってるそうである。

話しは元に戻るが、
そういうのがわかるようになったのは、20代に見たテレビのおかげ&ビデオ録画機で
日曜美術館や、NHKの関連した番組を見ていたからだった。
板前をやっていると、普通に磁器、陶磁器の区別もわかるし、草月流を習ってた時代の30歳代前半は、それに伴い他の美術、民芸などの知識もあったが、所帯を持って映画は見ているものの、そういう関係の人たちと全く付き合いも無くなって、そっち系の知識はほとんど知りえぬようになった。

今の事態が収束して、余裕があれば個展や美術館に行って観ようと思うのだが、美術系の事を知らんでも生きていくことはできるし今は困ってることもない。
しかし知識はないよりあった方がいい。 

たまに、日曜美術館を録画して観ることがある、
(いつのころからか、朝に一週間ずらして再放送するようになりこれも嬉しい)、が、
そんなに興味がない作家の特集の時は8時45分過ぎからの
ギャラリーや美術館の特別展の紹介だけが楽しみなのだけど
どういうわけか、その15分だけ、別番組として区切ってるので
録画するときは気を付けてそこだけ単独で予約しないとダメで。

今ツイッターで映画ファンの人の呟きを
読んでいると、私よりもっともっと映画を観ている人がごまんと居る。
有名無名の映画を観た話でいっぱいである。

わしゃあこんな映画観たでー知ってるでー、という自慢でもあるのだが。
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2020年05月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

最近の日記