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2020年04月24日12:59

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詩『殺戮者の懺悔』

もう動かない。 空っぽのそれ。

ほんの少し前までそれは生きていた。

それだけじゃない。 見渡せばあちらこちらに動くことはないそれらが横たわっている。

少女。 少年。 青年。 老人。 あるいはそのどちらにも当てはまらないもの。

思い出せ。 思い出せ。 思い出せ。

口から溢れる言葉も虚しい。

彼女らはもう動くことはない。

このまま朽ちて影すら残らないだろう。

どうすることもできなかった結果のみだけが有る。

どうして自分はこうなのだろうか。

後悔の言葉も愚につかない。

何の意味もなく、言い訳でしかない。

罪の意識はある。 

それどころか常に囚われて、焦らされ続けている。

己のどうしようもない性(さが)。

食い散らかされ捨てられていった『彼女達』に謝ろうにもそれは儚く溶けてそれは消えていく。

残るのはかつて抱いた希望とそこにあったという思い出だけが。

悪癖と罪悪、積み重なって風化していく『彼女達』

それでも止める事は出来ない。

また諦め悪く生まれた『彼女達』を抱き寄せて『これから』を紡ごうと立ち上がる。

今度こそはと語り尽くそうと懺悔の言葉を飲み込み、物語るための言葉を探し始める。

殺戮者は懺悔と希望を背負いながら『彼女達の手』を取りフラフラと歩き出した。

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