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2020年04月13日22:19

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「シェイクスピアの庭」

楽しく平穏な日常を奪った憎いコロナのせいで、緊急事態宣言が出て、映画館の休館も現実のものになってしまいました。休館になる前に見た最後の映画ですが、満足できる作品でよかったです。「ヘンリー五世」「から騒ぎ」「ハムレット」と、シェイクスピア作品を数多く手がけてきたケネス・ブラナーが、シェイクスピアの人生最後の3年間を描いた監督・主演作でイギリス映画です。

1613年6月、「ヘンリー八世」上演中のグローブ座が大火災により焼失し、断筆したシェイクスピアはロンドンを去り、家族が暮らす故郷のストラットフォード・アポン・エイボンへ戻りました。20年以上の間、ほとんど帰らなかった主人の帰還に妻と娘たちは戸惑いを隠せません。彼は幼くしてこの世を去った最愛の息子を悼むために、庭を造ることを思い立ちます。
大作家でも階級的な地位が低い現実やプライドも描きつつ、断絶していた家族が再生する話が主に描かれます。 フェミニズム要素も結構ありました。シェイクスピアの妻は字が書けず、結婚の証書にも名前の代わりに☓を書いたのですが、ラストでは書けるようになっていました。
謎に包まれた彼の人生ですから、当然フィクションも多いでしょうが、シェイクスピアを知り尽くしたケネス・ブラナーが描き、演じているから説得力がありました。衣装や風景もですが、室内の場面が光と影が名画のように美しかったです。
ジュディ・デンチ、イアン・マッケランらベテランが共演しています。

イギリスは二回行き、ストラットフォード・アポン・エイボンはロンドンから日帰りツアーで行った場所で、生家など、ゆかりの場所の見学もしたので、いっそう感慨深かったです。
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