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2020年03月26日10:23

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聖書協会共同訳2018年版で旧約聖書「ヨブ記」を読んで

照る日曇る日 第1375回

エステルに続いて登場するこのヨブも、とても人間臭い身近な存在と感じられるのは、例えば森友事件の赤木氏のような、絶対権力者によって不条理な絶望と苦難に突き落とされ、最後には血祭りに上げられる不幸な人間が、古代から現代まで跡を絶たないからだろう。

自殺した赤木氏は、権力者からの命令とはいえ、己の弱さから公文書偽造に加担してしまった訳だが、ヨブなんかは、身も心も非の打ちどころも無い神様の優等生で、悪いことなんか何一つしていない。

それなのに、気の毒にも試みの地獄に突き落とされてしまうのは、すべては神のくせに猪口才な悪魔如きの挑発にやすやす乗ってしまった神自身の責任ではないだろうか?

孤立無援でのたうちまわっているヨブを捉まえて、よってたかって偉そうに上から誹謗中傷する4人の友達の発言や態度も不愉快そのものである。

神の最優等生なら、どんな試練や悪魔の誘惑にも抗して、最終的には勝てると分かっていたはずなのだから、はなからこんな悲惨な試みにあわせる必要はなかった。

死ぬより苦しい生き地獄から奇跡的に生還した我らが主人公に対して、とってつけたように子供を返し、(生み直させ?)、旧来の10倍の羊、ラクダ、牛、雌ロバを呉れたって、おらっちならてんで割が合わないと思うずら。

          咳をしても一億人 蝶人

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